自然素材と床暖房

大丸建設は国産の無垢材と自然素材を主に使用しているので、床暖房の施工をする時には、木のよさを生かせるように工夫しています。床暖房をした時の床の表面温度は、温水式で35℃ほど、電気式だと最大で45℃ほどに上がります。一方、床暖房が必要な時期の外気温℃は5〜10℃(寒冷地だと零下になることも)なので、そこから一気に温度を上昇していくとなると、温度変化に耐えうる素材を使わなくてはならなくなります。

無垢材は温度や湿度の変化に敏感です。特に若い木ほど膨張と収縮を繰り返していくので、曲がりや反り、割れなどの変化もあります。大丸建設のお客様にはこうした自然素材の特性をお伝えしますが、知らない方だとびっくりするかもしれません。

床暖房をする場合は、割れや反りの起こりにくい、なるべく堅い木を選ぶようにしています。それだけ床材のコストが上がることにもなりますが、床暖房に使える材=良質な材、ということができますので、床暖房効果に加えて、良質な無垢材の心地よさも同時に実感できるはずです。

床暖房は新築向きだが、リノベーションなら検討可能

床暖房は設置の際に70〜100万円ほどの導入コストがかかります。特に温水式床暖房の場合は、床全体にパイプを通す大掛かりな工事になり、かつ給湯器も必要なため、設置を検討するならば新築が向いています。

住宅の構造材だけを残して間取りも含めて全て変えられるフルリノベーションならば、新築でなくても床暖房の設置は可能です。

リフォームでも床暖房の設置ができないことはありませんが、床暖房を入れる部屋は床の高さを上げることになるので、その部分に段差が生じます。また、既存床の解体処理費用が最大で10万円程度かかる場合もあります。

温水式は温水を通すパイプを入れるのでどうしても床の高さが必要になりますが、電気式は薄い熱源パネルのタイプならば高さもおさえられます。

家の形状によっても適した熱源があるので、床暖房設置工事を検討している際はぜひご相談ください。

空気がきれいな床暖房

床暖房のよさは、エアコンなどのように空気を対流させるタイプの暖房と違い、床全体をじんわり温める輻射熱型の暖房なので、ホコリが舞うことなく、室内の空気乾燥を防ぐことができます。足元からじんわりと温めるので、特に足元が冷えやすい女性にはうれしいもの。対流式の暖房は、暖かい空気が上にのぼるため、頭が暑く足元は寒いままになってしまいますが、床暖房はまさに「頭寒足熱」で、健康にもよいです。

エアコンの場合は、リビングや個室といった部屋ごとを温めますが、床暖房は廊下や洗面所といった場所にも設置ができます。特に冬場は、寒い脱衣所や廊下などでヒートショックが心配ですので、高齢者のいるお宅で床暖房を検討することは、命を守る意味でもいい選択だと思います。

ただ、床暖房は立ち上がりに時間がかかり、素早くオン/オフをするのには向いていません。共働きで不在がちな家庭よりも、家で過ごす時間が長い家庭の方が、床暖房を設置するのには向いていると言えるでしょう。

温水式床暖房のメリットとデメリット

温水式床暖房は昔から使われてきた方式で、床暖房と言えば温水式、というくらい定着しています。温水式は、給湯器で温めたお湯を、床に敷き詰めたパイプに循環させ、その熱を放熱することで部屋全体をじんわりと温める方式です。

電気式と違って熱がこもることが少ないので、低温やけどのリスクが少なく、スイッチをオフにしたあともじんわりと放熱を続けます。床全体がむらなく温まるのが特徴で、広い部屋を温めるのに適しています。

デメリットは、給湯器などの熱源を必要とするため、設置費用が割高なことと、リフォームでは導入しにくいことです。メンテナンスの際に不定期で不凍液を交換する必要も出てきます。

温水式床暖房は、熱源が電気のヒートポンプ型(エアコンのように、空気を熱交換することで温水をつくる)と、ガスでお湯をつくり温水を循環させるガス給湯器型の主に2種類に分かれます。ガスでお湯を沸かして温めるタイプの方が立ち上がりが早く、大きな部屋を温めるのに適しています。一方、ヒートポンプタイプの方がランニングコストが安く済む、という特徴があります。

 

[図:東京ガスのホームページより「温水システムTES」のしくみ]

電気式床暖房のメリットとデメリット

電気式床暖房は、電気で発熱体を温めるので、狭い面積を効率的に温めるのに向いています。温水式と違って、給湯器などの熱源が不要なため、設置コストが比較的安価です。小さな部屋にも対応できるのも魅力です。

一方で、デメリットもあります。熱源を電気で直接温める方式なので、ヒーターが熱くなってしまうこともあります。特に座布団や座椅子など、床に接している面に熱がこもって、それが原因で低温やけどを起こすリスクがあります。今は温度を自己制御できるタイプのものも増えてきていますが、それでも床の表面温度は最大で40℃以上になるので、温度管理には注意を払う必要があります。

また、スポット暖房と違い、熱源が部屋全体に行き渡り放熱するのでランニングコスト(電気代)が割高になります。電気の契約アンペア数も上げなければならないので、暖房を使用しない月でも電気の基本料金は高くなります。

今は、電気式床暖房でもPTC式と呼ばれるものがあり、床暖房自体がセンサーの役割を果たし、例えば日光が当たるなどして温度上昇した部分の熱だけを抑えるといった、省エネ性能の高いものも出てきています。

床暖房は、イニシャルコスト、ランニングコスト、暖まり方のメリット・デメリットを把握して導入するのがおすすめです。

足元から温める床暖房

今年の11月は暖かい日が続きましたが、12月になると冬らしく、朝晩冷え込む日が出てきましたね。暖房が恋しくなる今月は、「床暖房」について特集します。

エアコンやガスストーブなど、温風式の暖房は設置コストが安く簡便に利用できるメリットがあります。しかし、温められた空気は上に上がる性質があるので、足元は冷えたまま……ということがあります。床暖房の場合、冷えやすい足元が温まるのが特徴で、室内全体の気温を上げなくても体感温度としては快適な住環境を得られます。

床暖房は大きく分けて2つの種類があります。一つは電気式です。電熱線ストーブを見たことがある人は、まさにあの電熱パイプが床下を通っているイメージで、設置コストも比較的安価におさえることができます。

もう一つは温水式の床暖房です。温水式は温水が通ったパイプを床全体に通すことで床を温めます。

ほかにも、基礎部分に蓄熱層を設ける土間式の床暖房や、地中熱ヒートポンプ(熱交換装置)といった、空気の熱を蓄える床暖房もありますが、まだ少数派です。

[図:㈱コロナのホームページより参照]

身近なインテリアも断熱・遮熱の機能がある

大掛かりな窓リフォームをしなくても、身近なものの活用で、断熱や遮熱の効果を高めることができます。

遮熱は熱を反射することなので、ブラインドがその役割を果たします。特に外付けブラインドは遮熱効果が高いので、強烈な西日に悩んでいるご家庭にはおすすめです。最近では電動式のシャッターもあります。

手軽に取り付けられる外付けブラインドといえば、日本古来の「すだれ」です。夏場のグリーンカーテンもいいですね。遮熱は「室外で熱を遮る」のが最も効果があります。

断熱ならば障子、カーテンです。室内外の気温差を減らし空気の層をつくるのがいいので、カーテンに断熱性能を求めるならば、床ギリギリのところまでカーテンを下げることです。床から上げてしまうとそこから熱が逃げてしまいます。冬場は特に、冷たい空気は下から流れるため、足元が冷えてしまいます。

断熱と遮熱の仕組みを知って、効果的なリフォームと暮らしの工夫で、室内環境を快適にすることができます。ご相談も承りますので、ぜひお気軽にお声がけください。

意外と多い「出窓」の悩み

窓リフォームで時々お悩みを聞くのが「出窓」についてです。出窓は、インテリアとして窓近くに植物の鉢を置いたり、採光を目的に作られていることが多く、窓が建物から出っ張っているため、熱の影響を受けやすいのが特徴です。「出窓の近くが寒い」「結露しやすい」というお悩みを抱えている方が意外と多いのです。住宅の流行もあると思いますが、出窓がつくられていた頃の住宅は、断熱性を考慮されていないことが多く、アルミサッシによる結露が発生しやすくなります。

出窓はカーブがかかっていたり、窓の形状が複雑なので、サッシも含めての交換となるとかなりのコストがかかります。ガラスだけを交換するのも一つの手ですが、窓=ガラス+サッシなので、ガラスのみの断熱性能が高くても効果はイマイチなのが残念です。

最も効果が高いのは、出窓にものを置いたり、インテリア機能を持たせるのは諦めて、内窓を設置することです。採光確保はできますし、断熱性能は高まりますので、室内環境は快適に保たれます。