シロアリとクロアリの見分け方

家に羽アリが大量発生していた場合、まずは落ち着いて、シロアリかクロアリかを見分けましょう。

見分け方は簡単です。まず、シロアリは読んで字のごとく、体の色が白っぽいのが特徴です。ヤマトシロアリの場合は頭部が黒く胴体の間が白っぽく、イエシロアリは全体に白いのが特徴です。また、見た感じからクロアリは黒光りしています。

それから、胴体の形も違います。クロアリの場合はくびれが特徴的で、頭・胸・腹が明確にわかれています。一方でシロアリはくびれがなくて寸胴なのが特徴です。

羽の形の違いは、クロアリは羽を広げた時には前の羽が大きく後ろの羽が小さいのですが、シロアリは4枚の羽がほぼ同じ大きさです。

羽アリを見かけたら注意信号!

夏の暑い時期の夕方に、大量に発生する羽アリに頭を悩ませたことはありませんか? 自分の目の前にいる羽アリが、家に被害を及ぼすシロアリだとしたら……不安になるのも致し方ないことです。

一般的な羽アリは、黒アリのことが多く、黒アリであれば家に被害を及ぼすことはありません。一方で、シロアリの場合は、羽アリが出た時点ですでに家に被害が及んでいる可能性が大きいです。一般的にシロアリは日光と風に弱いのと、羽アリが出る時期はアリの繁殖期なので、シロアリの羽アリが発生している時には、早急なシロアリ対策が必要です。

家に羽アリが大量に発生していて、クロアリかシロアリか見分けがつかない場合は、大丸建設にご相談ください。

外装メンテナンスとシロアリ対策

先月まで、私のブログでは「外装メンテナンス」についてお話ししていました。

なぜ外装をメンテナンスする必要があるのかというと、「建物を風雨と紫外線から守る」ためで、特に建物内部の構造材、断熱材などを、水から守る意味合いが強いのです。建物内部が濡れてしまうと、そこからカビや木材腐朽菌の発生につながり、シロアリが好む環境をつくり出します。

シロアリは主に土の中に巣をつくり、そこから蟻道と呼ばれる通路をつくって、木を食害します。湿気がある密閉された環境がお好みで、特に温かいところが居心地がよいとされ、お風呂やキッチンの排水口の下などは要注意です。湿度の高い床下から木を食べ始め、内壁、柱へと侵入してきます。基礎のひび割れも格好の侵入経路となります。

イエシロアリの分布が広がっている

イエシロアリは巨大な巣をつくり大きな集団を形成しながら、住まいに甚大な被害を及ぼします。『チルチンびと28号』(風土社)の「シロアリ対策特集」によると、2004年当時は、イエシロアリは静岡県を北端として主に太平洋側の黒潮圏に分布していました。ところが、今では神奈川県、東京都、千葉県、茨城県の一部にも分布が広がっていることがわかります(公益社団法人日本しろあり対策協会ホームページより)。

イエシロアリは、集団が大きく、いったん住まいを食べ始めると、被害の速度も早いため、事前の対策が重要になります。この10年で都内にも被害が広がってきていますので、しろあり対策も厳重におこなわなければならなくなりました。

 

シロアリ対策2019

今から15年前の2004年春に発売された『チルチンびと28号』(風土社)で、大丸建設は「シロアリ対策特集」の取材に協力しました。

それから15年、シロアリ対策はどう変化しているのでしょうか。

地球温暖化が原因とされる気候変動の影響が顕著になってきている昨今ですが、実はシロアリの分布にも大きく影響するのが気候です。2004年当時、日本ではヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ、ダイコクシロアリの4種類がいるとされ、東日本を含めた全国に分布するヤマトシロアリと、西日本の温暖な地域に生息し、被害の大きいイエシロアリ、輸入材から持ち込まれたとされ、乾燥した木材に潜入している「乾材シロアリ」の一種のアメリカンザイシロアリが各地に分布しており、ダイコクシロアリは奄美大島よりも南に生息しています。

飛び込み営業の対策

大雨の後は、外装業者の飛び込み営業が増える時期でもあります。屋根がはがれているとか、棟にトラブルがあるとか、外装にクラックが入っているとか……。本当に親切な業者もありますが、悪質な営業もあるので、気をつけなければなりません。

特に屋根については、専門的な知識をもった業者に入ってもらうのがベストです。飛び込みの営業マンを屋根に載せるのはお勧めしません。時には、「屋根のこの部材がはがれていました」と部材を見せて屋根にのって工事を取り付けたものの、実は営業時に見せた部材をそもそも使っていなかった、というケースも。

大丸のOBのお客様で、外装の飛び込み営業が来たら、必ず、大丸建設に相談してください。私たちはお客様の家を建てた時の建築図面を保持しており、使った素材や構造に熟知しています。飛び込み営業が来たらある程度外装が劣化していることの目安にはなりますが、緊急性を要するかどうかの判断は私たちにもできます。ですので、お気軽にご相談いただければ幸いです。

大雨の後にチェックすべきところ

ゲリラ豪雨や大雨が過ぎ去った後は、天井や壁にシミがないか、チェックしてください。雨漏りが起こると、雨水が天井や壁から沁みて、内壁に影響が出てきます。内壁までにシミが出ると、柱や梁、断熱材が濡れて、放置すると腐ってしまう可能性があります。

また、古いサッシ(窓枠)は気密性がよくないので、サッシから風雨が入り込んでしまうことがあります。床や壁が濡れて、そこから床が劣化してささくれたり、塗装がはがれてしまうこともあります。

内装が沁みるほどのトラブルは、外装を見てもわかるくらいです。そうした時に、外装工事業者の飛び込み営業が入ることもあります。

通気層で防水はとれやすくなった

現代は大雨や洪水などの気象災害が激化しています。首都圏など温暖な地域でも、住宅街に水があふれて住民がボートで避難するといった、信じられないような洪水の風景をテレビで見かけることがあります。

昔の家は、「雨は上から下に降る」という想定で家を建てています。そのため、下から水が当たると家に水が入ってしまう構造になっています。しかし、現代の工務店は、「大雨やゲリラ豪雨では、雨が叩きつけて、下から上に巻き込む」というのが常識になっているので、床上浸水などの大規模災害でなければ、家に水が入らないよう、防水をしっかりおこなうように指導されています。

在来工法で言えば、壁や床に通気層をしっかりとっています。通気層は防水にも有利で、もし仮に水が壁に入ってきても、壁の間に二重に防水層が入っているので、そこから水が出て、内壁までに被害が出にくいようになっています。