(5) 古地図と地名が地盤情報の手がかりになる

お客様が土地探しをする時に、ぜひ参考にしていただきたいのが、古地図や、昔の地名です。市区町村合併や、住宅地の開発などで、地名は何度も変わっています。しかし、昔の地名を探ることで、その土地が元々はどのような状態だったのかの手掛かりになります。

例えば「沼」がついている地名。「新田」「川」「伝田」「浮」「久保(窪)」「谷」「沢」など、水に関わる漢字や、低い土地を思わせる字、田んぼがあると思われる地名などには、注意が必要です。地盤が軟弱である可能性があると言われています。

地名とは、その土地の歴史をあらわす手がかりです。昔の人たちは、地名などで知恵を受け継いでいたと言えますね。

とはいえ、「さんずい」がついている土地や、水辺の生き物が想像される土地のすべてが危ないわけではありません。今は地盤改良などがなされている場合もあるので、不動産屋さんに問い合わせてみましょう。

(4) やめた方がいい土地の条件とは。

住まいの土地探しの際に、やめた方がいい条件がいくつかあります。

崖地や沼地などは、地盤が悪いと考えられます。大きな地震や、大雨などによる土砂崩れの危険性が考えられます。元は田んぼだったと思われるところもやめておいた方がいい条件です。地盤沈下の可能性が考えられます。

しかし、今は土地が埋め立てられたり、整地されるなどして、元の地盤がどのような環境だったのかを知る手立てはなかなかありません。

実は、過去の地図や地盤データから、地盤の良し悪しを確認できるスマートフォンのアプリがあります。私たちは古い地図や、長年地元で建築に携わっている経験に裏打ちされた情報を頼りに、古い地図などからも判断して、地盤について判断、検討しているのです。

(3) 時には「やめた方がいい」と言うこともあります。

丸建設の社長・安田昭は、以前、担当したお客様に「その土地はやめた方がいい」とお話しして、土地を変更していただいた経験があります。その時にお客様が選んだ土地は崖の上で、ご相談を受けて土地を見に行った時に、地盤に不安を感じたからです。結局そのお客様は、その土地は買わずに、半年後に別の土地を見つけてこられました。そうして理想の住まいを建てられて、今でも家族仲良く暮らしています。大丸建設とも長くいいお付き合いをしています。

地盤への不安など、お客様の不利益になるかもしれない情報をつかんだ時に、それを率直にお話しするかどうかに、会社の姿勢が問われます。私たち大丸建設は、お客様へのリスクが懸念される状態を発見した時には、素直にお伝えするようにしています。経営的にその工事をとりたくても、もし地震が起きてしまったら、土砂崩れに巻き込まれたら……というリスクが想定される土地の場合は、たとえ営業的に苦しくなったとしても、きちんとお伝えします。

(2) 災害を考慮して土地探しをすべきです。

近年、気象災害が激しくなってきており、災害からいかに家族の命、住まい、財産をいかに守っていくか、真剣に考えなければならない時代になっています。

大丸建設の地元・稲城市は、多摩川が近くにあります。昔ならば多摩川の近くは「リバーサイド」といって人気の立地でした。しかし、今、多摩川の近くに土地を求めるのはリスクがあると言えます。台風や豪雨の影響で、河川の氾濫リスクはかつてないほど高まっています。多摩川のような一級河川だけでなく、支流も氾濫のリスクがあり、川の近くの立地は避ける方がいいというのが、今では暗黙の了解になっています。

他にも、豪雨による土砂崩れなどの危険性のある立地は、行政の出しているハザードマップで調べることができるので、土地の安全性については十分に検討されるべきです。

(1) 土地探しからご相談ください。

大丸建設で新築の住まいづくりをするメリットとしては、土地探しの段階からご相談を受けられることです。

「新築で家を建てたいのですが、まだ土地が見つかっていなくて」という場合でも、遠慮なくご相談ください。

私たちは、建築のプロです。家づくりは、土地探しから始まります。土地の条件によって、得られる間取りも、通風も、採光も、変わってきます。そして、土地の価格は総額を大きく左右し、建物にどれだけ予算をかけられるかも変わります。

まずは、どのような暮らしをしたいのか、イメージを固めてください。通勤を前提として駅からの利便性を重視するのか、それとも郊外の自然の多いところでゆったりと暮らすのか。ライフスタイルによっても求める土地は変わります。

 

カビ対策も万全に

水回りリフォームで洗濯パンを広げる工事をする際に、背面の壁がカビていてクロスを張り替えるという追加工事が発生することもあります。洗面所は浴室に隣接しているため、どうしても湿気が多くなりがちな場所です。換気扇を回していても、水が滴り落ちるとそこから湿気が発生します。洗面所で水を使ったら、なるべくこまめに、外出前や就寝前など、最後に洗面所を使った方が水滴を拭うといった習慣をつけておくことで、カビ対策になります。

それでも、場所の機能としてどうしてもカビは発生しやすくなるので、水に強い耐水性のクロスやフロアシートを使ったり、無垢材を使う場合も水に強い木材を選ぶなどして対応します。

以上、今月は分譲マンションでの水回りリフォームについて8回にわたってお届けしました。

洗濯パンの相談は多い

分譲マンションの水回りリフォームでご相談が多いのは、築年数がある程度経ったマンションの洗濯パンのサイズ変更です。築年数が古いマンションでは、新築当時は主流だった洗濯機の大きさが、現代の洗濯機に合わないケースがままあって、洗濯パンを大きくしたい、というお問い合わせがあります。

近年、洗濯機がドラム式になって大型化したり、排水の方法が変わるなどして、洗濯パンを工事することがあります。分譲マンションの場合、洗面所全体の大きさは変えにくいことが多いので、内部のスペースを調整します。洗濯パンを広くする代わりに脱衣スペースが狭くなる、洗面台を小さくするといったリフォームをすることもあります。

配管を動かすのは難しい

分譲マンションの水回りリフォームの場合、配管を動かすのは難しいケースの方が多いです。集合住宅は配管が共有部になっていることがほとんどで、上下階と管を一緒に使うので、水流を妨げることになる配管変更は基本不可です。

排水管の接合部から水漏れをするといった工事の事故は、その瑕疵に対する責任を誰が追うのかという非常に難しい問題に発展します。

水回りリフォームでは、基本的に配管の場所は決まっていて、そこに対して洗面台や洗濯機の置き場が決まっており、専有部分内部でどう配管を回すか、という調整に限られるのが実情です。

 

造作洗面台という選択肢

洗面所のリフォームというと、どうしても既存の既製品洗面台のセットを入れ替える、という選択肢になりがちですが、工務店の場合、造作でオリジナルの洗面台をつくることもできます。

洗面カウンターを、耐水性の高い材(タモなどの広葉樹をラッカー仕上げする、ヒバ材などを用いる)にして、造作の棚をつくることができます。洗面器も、泥だらけの運動靴やユニフォームなどを洗える大きなサイズのものから、おしゃれな陶器のものに変えたり、水栓金具にこだわることもできます。

洗面所が美しく整っていると、毎日の暮らしがとても気持ちよくなるので、リフォームするのはおすすめです。