
最後に、家づくりの外側で起きていることにも、少し触れておきたいと思います。
最近、公共工事の世界では、「契約不調」という言葉を耳にする機会が増えてきました。資材も人件費も上がるなかで、定められた予算では現実的に工事を引き受けられず、入札が成立しない、ということが起きはじめています。公共施設や、地域のインフラの維持にも、影響が及ばないか心配です。
住まいの世界も無関係ではありません。家を建てるためのコストは、おそらくこの先しばらく、高い水準にとどまります。逆に、下がるという見通しを、現段階では誰も立てづらい状況です。住宅ローンの金利もじわりと動いており、今後は「現在の高止まり水準」を基準に家づくりを判断していく時代になることでしょう。

そういう意味では、私は常に「今が建てどき」だと考えています。これまでも、待っていて家が安くなった時代は、そう多くはありませんでした。この資材高騰が落ち着いた状況になっても、人件費の上昇は続くでしょうし、その分、賃金上昇や物価上昇など、別のかたちで経済は動いていくからです。
私たちの務めは、まずは「材料がないために工期が遅れる」という、おかしな状況をなくしていくことです。仕入れ先と力を合わせ、企業努力を重ねながら、家づくりを止めない。それが、いま私たちが果たすべきいちばんの役割だと感じています。


















