大丸建設周辺の「地名の謎」。最後のエピソードは、東京都稲城市と府中市にまたがる「押立」という地名について。おしたて、と読みます。稲城市では押立、府中市では押立町、と言います。
押立という地名は、多摩川の氾濫に備えて、土手を押して立てることからついたと言われています。昔、多摩川はたびたび洪水を起こしており、もともとあった村落が南北に分断して、現在の府中市域と稲城市域に分かれてしまったという説もあります。
そんな名残でしょうか、私が小さい時から、稲城市と府中市ではお互いに、自分たちの押立を「こっち押立」と呼び、多摩川をはさんで向かい側を「向こう押立」と呼んでいました。多摩川にまつわる地名のエピソードは、ほかにもたくさんありそうですね。
いったん「大丸建設周辺の地名の謎」シリーズは終わりますが、おもしろかったので、また時々復活させようと思います。