リフォームとホームインスペクション

新設住宅の着工棟数が減り続け、未来予測も厳しい状況のなか、中古住宅市場はますます広がっていくと考えられます。「ホームインスペクション」という言葉が最近注目を集めています。中古住宅を売買する際に、住宅の状況を診断して適切な価値で取引されるよう、宅地建物取引業法の一部改正の際に、ホームインスペクションが義務化されるようになりました。

大丸建設でも「大丸のリフォーム」をうたい、既存住宅を正しく手入れしながら住み継いでいく提案をしています。建築業界は「新築」だけではない。リフォームこそ、工務店の判断力や提案力、大工の技術力が試される、難しくもやりごたえのある現場と言えます。

大丸建設の「強み」でもある、診断力、技術力を、お客様に信用していただけるよう、ていねいに説明していきたいと思います。

 

さて、今年も残すところあとわずかとなりました。この一年、大変お世話になりました。大丸建設は29日で仕事納めとなります。新年は1月8日(火)から営業を開始いたします。

来年も、頑張ってブログを更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、よいお年を!

大工を抱えている大丸建設の強み

NRIが示す未来年表には、住宅業界にとって厳しい数字が並んでいて、そんななかで私たちのような小さな工務店がどこに活路を見出したらよいのか、真剣に考えていかなければならないのは明らかです。

価格競争ではハウスメーカーにはかないませんが、地域に密着していること、若く技術力のある大工さんを確保できていることは、大丸建設の宝です。今でも「大工不足」が叫ばれていますが、今後ますます大工の確保が難しくなるなかで、今大丸建設の仕事をしてくれている大工さんが、喜びと誇りを感じられる建築現場を持てるよう、私たち工務店は努力していかなければなりません。

明治初期以降、大丸建設が培ってきた「匠の技」は、今後ますます必要とされていくもので、しっかりと発信していきたいと思います。

2030年には新設住宅着工棟数が60万戸に

「NRI未来年表」の先の未来を見てみましょう。2023年には「空き家率が1,293万戸、空き家率19.4%に上昇(2013年はそれぞれ820万戸、13.5%)」とあります。今からたった5年先に、5軒に1軒は空き家になってしまうという未来が迫っています。2025年には「大工の人口が25万人に減少」、「新設住宅着工棟数が69万戸に減少」、2028年には「空家数1,608万戸、空家率23.2%に上昇」、さらに2030年度には「大工の人数、21万人に減少」、「新設住宅着工棟数が60万戸に減少」……と、住宅業界にとって厳しい現実を突きつけられます。

2025年には「日本の高齢化率(65歳以上)が30.0%に」、「日本の総人口が1億2,254万人に減少」「団塊の世代が全て75歳以上に」と、少子高齢化と人口減少の大きな波紋を広げそうです。

「未来年表」が予測する建築業界の未来

野村総合研究所が書籍やセミナーなどで発表している様々な予測をまとめた冊子「NRI未来年表」の最新版が発表されました。1945年以降から現在までの「過去年表」と、現在から2100年までの「未来年表」で、政治・社会と、経済・産業と、国際情勢、さらにNRI予測が年表状にまとまっています。

「NRI予測」の中には、新築着工棟数、大工の人数、空き家率のデータが掲載されています。2020年には「新設住宅着工棟数は77万戸に減少(2017年度は95万戸)」、「大工の人数、30万人に減少(2015年度は35万人)」とあります。大丸建設もまさに悩んでいる大工さんの確保と、新築住宅建築の減少という問題が、近未来の社会問題そのものを表しています。

 

NRI未来年表

https://www.nri.com/jp/knowledge/publication/cc/nenpyo

国交省のデータは都道府県の統計の集積

国土交通省では、住宅関連のデータをまとめ、ホームページ上で掲載していますが、これらのデータが集まるのは、建物を建築する際には、建主は所轄の自治体に建築物の確認申請をする必要があるからです。

都道府県のホームページにも「県内建築着工統計」があり、月別のデータが掲載されています。これらをまとめたのが、国土交通省のホームページになるわけです。

東京都の住宅着工統計のデータは、東京都都市整備局のホームページ内にあります。月ごとの着工棟数がまとめられています。

 

東京都都市整備局住宅着工統計HP

http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_kcs/001toukei.htm

 

 

国土交通省の住宅経済関連データHP

http://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html

 

空き家率は大きく増加

世帯数が増えている一方で、空き家率は大きく増加しています。

住宅総数のデータは、昭和43年には2559万戸で、平成15年には5389万戸です。一方で、空き家については、昭和43年には139万戸で、平成15年には720万戸に増えています。空き家率は、昭和43年には5.4%だったのが、平成15年には13.0%になっています(ここでいう空き家は、建築中の住宅や、居住世帯なしの住宅も含みます)。

今後、人口減少に伴い、空き家率は増えていくことが予想されており、空き家対策が地域にとって重要な課題になってくると考えられます。

世帯数は増えている

日本国内の新設住宅着工件数は2009年に大幅に減って以降、100万戸を超えることなく推移していますが、日本の総世帯数は増えています。昭和43年には約2532万世帯だったのが、平成15年には約4725万世帯に増えています。同じように、住宅総数については、昭和43年には2559万戸で、平成15年には5389万戸に増えています。1世帯あたり約1戸の住宅だったのが、世帯よりも住宅の戸数の方が多い状況になっています。

世帯数が増えているのは人口が増えているからではなく、核家族や単身世帯が増加しているからと言えます。人口減少時代にあっても、世帯数は増えていくと見込まれています。

新築住宅の着工棟数が減っている

国土交通省では毎年、建築着工統計調査報告をおこなっています。今年4月に発表された平成29年度の新設住宅着工戸数は94万6,396戸。前年度比で2.8%減って3年ぶりに減少したということです。

20年前の1997年には140万戸ほどあった新設住宅の着工件数は漸減傾向にありましたが、リーマンショック以降の2009年に急激に減り80万戸を切ったのを境に、100万戸を越すことはなくなりました。新築住宅建設の市況は100万戸以下で推移していて、大丸建設のような地方工務店にとって厳しい時代が続いています。