2014年06月18日(水)

本質的なリフォームは「安全・快適・長寿命」に向かう。

 部品交換型のリフォームでは、本質的な意味での住まいの「安全・快適・長寿命」は得られないものです。
 安全の定義は色々ありますが、まずは耐震性です。構造が安全かどうか、耐震診断等を通して判断していきます。
 また、温熱環境の改善も一つの安心につながります。昔の家のように、居間と廊下や脱衣所の温度差が激しすぎて、特に寒い季節はヒートショックなどで突然死する例もあります。こうした寒暖の差を緩和することに加え、建材による化学物質を精査しVOCフリーにしていくことや、結露やカビなどを防ぎ細菌感染やアレルギーを防ぐなどの対策は、健康と安全を両立することにつながります。

2014年06月16日(月)

大丸の考える「本質改善型のリフォーム」とは。

 私がこれまでブログで述べてきた「大丸のリフォーム」のうち、リノベ学校でいう「本質改善型のリフォーム」は、大規模リフォームを指すと思います。最も大切なのはお客様との最初のヒアリングで、お客様がリフォームに何を求めているのか、それを聞き出すことです。お話を進めていくなかで総予算が決まり、どこまで現状を改善できるかをすりあわせることができます。
 以前は、表向きだけの「部品交換型リフォーム」を求めるお客様の方が大半でしたが、東日本大震災以降、本質的なリフォームに向かう機運が高まっているように感じています。耐震性への不安、住まいを長寿命化して大切に住み継ごうという価値観の変化、地球温暖化などの環境問題への関心の高まりから、住まいの断熱性を高めたいというお問い合わせも増えてきています。
 本質改善型リフォームとは、「暮らしの向上」と密接に結びついていると言えます。機能性や間取り、収納の多寡に集中しがちだったリフォームの関心事に、温熱環境の改善への要求が増えているような気がしています。

2014年06月13日(金)

「本質改善型リフォーム」と「部品交換型リフォーム」

「1985リノベ学校2014」の初回を終えて、常務はたいへん学びになったといいます。野池先生によると、リフォームは「本質改善型リフォーム」と「部品交換型リフォーム」の大きく2つに分けられます。お客様に対して「何のためにリフォームをするのか」を問いかけ、そのうえで「何をリフォームするのか」の全体像を提示していく、そのために必要なのが「リフォームのパンフレット」であると、目標を得て帰ってきました。
 昨今のリフォームは、キッチンやバスルームなどの水回りの設備が古くなったから入れ替える、壁紙を張り替えるなど、劣化したパーツを取り替えるばかりの「部品交換型リフォーム」が主流です。本来的には、住まいの温熱環境の改善や、空気環境を清浄にしたり、暮らしの向上など、リフォームするための動機があるはずです。そのニーズを適切に察知し、暮らしの本質を改善するための提案ができるかどうかが、工務店にとって重要なのです。

2014年06月11日(水)

今後リフォーム需要はますます増える

 大丸建設では、野池先生が匠の会で講師を務める「匠塾」に通っていたこともあり、それから常務を中心に野池先生による住まいの省エネやパッシブデザインの講座に通うようになりました。
 私も昨年後半から、このブログで「大丸のリフォーム」をテーマに、事細かにリフォームの重要性を話してきました。少子高齢化が著しい日本社会のなかで、住宅市場の今後を展望すると、新築は減ることは明らかで、同時にこれまでのようなスクラップ&ビルド型の住宅産業でよいはずもありません。新築を建てる時は良質なストック住宅になるよう価値を高め、既存住宅の適切にメンテナンスしてストック市場を成熟させていかなければなりません。直近の未来でいえば、消費税率が10%になった時に、新築住宅への需要は明らかに冷え込むと思われます。
 今後ますます増えていくと思われるリフォーム需要に対して、その社会的役割や価値をどれだけ伝えられるか、工務店の力量が問われていると思います。

2014年06月09日(月)

「1985リノベ学校2014」に通っています。

 大丸建設では今、常務(兄の安田博昭)が「1985リノベ学校2014」に通っています。先日、第1回目のアウトラインが終わり、今後は技術・実践編がスタートするので、私も参加していく予定です。
「1985リノベ学校2014」を主宰するのは「住まいと環境社」「自立循環型住宅研究会」「Forward to 1985」「パッシブソーラー協会」など、環境と住まいの政策提言やプロモーション活動で知られる野池政宏さん。リノベ学校では、「適切に既存住宅の寿命を延ばしつつ、その家が快適で省エネになる」リフォームやリノベーションについて考えていくことを目的にしています。1985という数字は、すでに高度経済成長を始めた日本で、まだ家庭でのエネルギー消費が抑えられていた1985年ごろの暮らしに戻していこうという意味で、現代の利便性を否定することなく、無理なく合理的な省エネを目指していくための現実的な目標を示しています。

2014年04月05日(土)

小さなことから大きなことまで、リフォームも大丸に!

 これまで、約半年に渡り大丸建設のリフォームについて語ってきました。リフォームは新築より難しいと言われるのは、既存の建物があるためそれを生かしながらいかにお客様の理想に近づけていくか、という点。大変な仕事ではありますが、技術も提案力も試されるので、やりがいがあります。
 大丸建設では、大規模リフォームはもちろん、軽微な営繕についても喜んでお引き受けしています。例えば水洗金具の交換、雨樋の詰まりを取る、畳や襖、障子の張り替え、カギを変えるなど、住まいについてのご質問やご相談があれば、どんなことでもお問い合わせください。まずはうかがって、現場を見て、例えばお客様ご自身でDIYする方が費用も安くあがるよ、などのアドバイスもできます。
 耐震改修やエコリフォームには補助制度もあります。市町村単位のことが多く、耐震診断や設計も施工もできるエリア、診断はできないが工事なら請け負えるなど、市町村で異なりますので、こちらもお問い合わせください。

2014年04月04日(金)

サッシの入れ替えがエコリフォームに効果抜群!

 家の断熱性能を高めるには、実は壁より屋根より、窓が効果的なことをご存知ですか? 室内の熱損失の約7割は窓からと言われており、窓をリフォームするだけで断熱効果が抜群に上がるのです。
 窓のサッシ(枠)をアルミから木製に、または樹脂に変える。あるいはガラスを1枚から2枚にする。特殊金属膜の入った遮熱複層ガラスにするなど、様々なパターンから選べますが、最も安価で施工もカンタンなのは、既存のサッシの内側にもう1枚、インナーサッシを入れることです。既存の窓サッシをそのままにして、内側に気密性の高いサッシをビスや釘で取り付けます。採寸さえしっかりすれば、施工は1日で終わります。
 サッシ本体を変えるとなると意外と大きな工事になります。窓はたいてい外壁の中にめり込んでいるので、その周りを壊して窓を外します。外壁の補修が必要になり、内部の枠を調整して一部を補修する作業が必要になります。外壁や内壁の色との調整も行わなければなりません。

2014年04月03日(木)

今、要注目のエコリフォーム

 近年、国は省エネや創エネに力を入れています。地球温暖化の影響も明らかになり夏は猛暑が増えてきていることから、大丸建設にも太陽光発電や太陽熱温水器などに対するお問合せが増えてきています。施工実績はまだ少ないですが、今後、力を入れていきたい分野の一つではあります。
 特に省エネに効果的なのは、家全体の断熱性能をアップすることです。断熱というと、どうしても断熱材を思い浮かべてしまいますが、断熱材を強化するとなると、壁や天井、床をはがさなければならず、工事も大がかりです。実際には耐震リフォームや内装のリフォームと合わせて、壁をはがす時に断熱材を増やしたり入れ替えたりするケースが多いです。

2014年04月02日(水)

筋交いを入れる、構造用合板を入れる。

 空間に筋交いを入れて補強する場合は、いったん周囲の壁をはずし、一部だけ天井を壊し、床も一部切ってから筋違えを入れます。この時のポイントは、柱と柱、柱と梁など、構造材と構造材の角にきちんと筋交いを渡すようにして、金物を入れて補強するようにします。
 耐震用のボードを張る場合でも、土台から胴差しまできちんとボードを張れれば、相当強い強度を保つことができます。両サイドに柱があることは絶対条件で、柱の受け材をつくる必要があります。こうすることで、重力や横揺れの力がきちんと伝わるようになります。
 構造用合板は柱の外側に張り、N50という釘で、150mm間隔で打ち込みます。釘の擅断力で耐力をもたせるので、打ち込みすぎてはいけないなど、細かい規定があり、大工さんの力量が試されます。

2014年04月01日(火)

軽微な耐震リフォームは押し入れの補強が一番

 単純な耐震リフォームの場合、押入だけのリフォームで可能な場合があります。押入は部屋の角にある場合が多いからです。南西や北東、家の隅角部など、補強をすれば家の耐震強度を全体に高めやすくなります。押入の中であれば漆喰壁塗りやクロス張り替えなどの内装仕上げの必要もないので、安価で済む場合が多いです。押入の中に構造用合板を入れれば、耐力壁として機能します。
 普通の部屋の壁に新しくボードを張ると、色が合わずにパッチワークのようにチグハグしてしまうことがあるのですが、押入であれば元々ボードがむき出しになっているので、施工もカンタンです。もちろん、いったん押入の中身を全部出すのは大変ですが「片付けにもなり一石二鳥」とお客様が喜んで協力してくださるのはありがたいことです。
 1間の押入リフォームでだいたい3-4日を要します。押入だけなら予算は100万円程度で済むはずです。