今、私たちの暮らしは電化製品なしでは生きていけませんし、その便利さによる便益は計り知れないほどです。一方で、目には見えない電磁波に常にさらされている環境で、その健康影響も「はっきりしたことはわからない」ながらも、一定数の方が電磁波過敏症で苦しんでいるという事実もあります。現代社会から電磁波をなくすことはできません。そもそも、光も電磁波の一種です。化学物質も同じ考え方で、化学物質をなくすことはできないし、自然由来のものにも化学物質は含まれています。私たちに必要なのは、電磁波や化学物質がどのようなものなのかを知り、使い方によって対策をしていくことだと思います。
住まいにおいては、暮らし方、使い方で電磁波対策をすることは可能です。先にも述べたように、電磁波を発生させる電化製品からなるべく距離を置く、使う時には短時間に、長時間使用するパソコンやテレビなどは、時々休憩を入れる、などです。
何より大切なのは、睡眠時間に電磁波影響を極力受けないようにすることです。睡眠時にゆっくり休めるように、照明を消す、スマートフォンは寝室に持ち込まない、など。1日のうちの3分の1を占める睡眠時間。この時に電磁波から離れることを意識すれば、1日における電磁波影響をずいぶん減らすことができるはずです。