2023年09月29日(金)

史上最も暑い夏_3 夜も眠れない

朝の最低気温が25.0度を下回らない日を「熱帯夜」といいます。東京都心では、8月3日の最低気温が26.3度を記録して以降、9月3日まで、32日連続で熱帯夜となりました。天気予報のニュースからは「東京ではようやく熱帯夜から解放」という、まさに安堵の言葉が漏れ聞こえたほど。体への負担も大きかったと思います。7月も東京では17日も熱帯夜があったので、寝苦しい期間が本当に長かったと言えます。9月6日に熱帯夜を脱して以降、ようやく朝晩に涼しさを感じるようになりました。

エアコンなしで夜ぐっすり眠るのが難しいような気候でしたので、体力を消耗した方も多かったのではないでしょうか。断熱性が高い家でない場合、日中の日差しで熱をもった屋根や壁からの輻射熱で、建物自体が熱く、エアコンの効きが悪いようなケースも発生したとも聞きます。もはや「省エネ」よりも、いかに命を守るかという視点で猛暑対策をしていかなければならない時代に突入したと感じます。

 

2023年09月26日(火)

史上最も暑い夏_2 64日連続で真夏日

東京都心のこの夏の暑さは観測史上類例をみないほどでした。

最高気温が30度以上となる真夏日は、64日連続を記録しました。7月6日に最高気温が33.4度を記録して以降、9月7日(30.0度)まで、実に64日も連続で真夏日というのは、観測史上初のことです。丸々2カ月間以上も「毎日真夏」で、息をつく暇もなかったと言えます。9月8日、9日の台風によって、最高気温が30度を下回った日が2日ありましたが、今週の天気予報でも当面真夏日が続きそうです。

最高気温が35度以上になった猛暑日は、7月が13日、8月が9日ありました。9月は今のところ猛暑日まではいかないものの、34.6度〜34.8度の日がすでに3日もあり、猛暑の傾向は続いています。この夏、東京で最も暑かった日は7月26日の37.7度が最高でした。

まさに、命の危険を感じるほどの暑さで、しかもそれが毎日続くことが天気予報でもみてとれるので、うんざりするほどの日々だったと言えます。

2023年09月22日(金)

史上最も暑い夏_1 2023年の夏を振り返る

今年の夏は暑かったですね。9月に入っても残暑が続き、最高気温が30度を超す真夏日が連続しています。

報道等でも言われていますが、2023年の夏は史上最も暑い夏と言ってよいようです。

2023年8月の東京の気温について、気象庁のデータから、ざっくりと傾向をまとめてみました。

 

・平均気温: 2023年8月の東京の平均気温は29.2度で、平年よりも高い値でした。これは長期平均よりも約2度高いことを示しています。

・最高気温: 8月の最高気温は、8月4日に記録された36.7度が最も高く、体温ほどの気温になりました。この日は特に猛暑とされ、熱中症などの健康リスクが高まりました。クーラーの利用が増加し、電力需要が高まりました。

・熱中症警戒: 高温と湿度の組み合わせから、熱中症にかかるリスクが高まりました。市民に対して、屋外での過ごし方や水分補給などの予防策が呼びかけられました。

2023年09月19日(火)

夏の「蚊」対策_16 虫に刺された時の薬

蚊に刺された時には、市販薬等で素早くケアするようにしましょう。蚊はかきむしって「とびひ」になってしまうと、その後の肌トラブルが大変です。「とひび」になってしまった場合、小さな子は保育園に行けなかったり、入浴に不便するなど、日常生活に支障をきたします。刺されたら早めに対策しましょう。

昔ながらの「キンカン」や「ムヒ」「ウナコーワ」などの薬剤は、どの家庭にも1本はある虫刺され薬ではないでしょうか。いずれにも清涼感を与える「メントール」と「カンフル」が含まれることは共通していますが、痒みをおさえる有効成分が異なります。

「キンカン」は痒みをおさえる成分としてアンモニアが、また皮膚の刺激成分として「トウガラシチンキ」が含まれているので、独特のにおいと刺激があります。ムヒにはステロイドが含まれ、痛みを伴う虫刺されにも効果的です。ウナコーワは痒み止めに特化したシンプルな処方が特徴です。

化膿したり炎症を起こすなど、ひどい虫刺されには医師による診断と処方が必要になります。市販薬のみに頼らず、専門家による治療で早く対策しましょう。

この夏の間、ずっと蚊に関する情報を発信してきましたが、これで最後です(笑)。ぜひ来年の夏も読み返してみてください。

2023年09月15日(金)

夏の「蚊」対策_15 薬剤を使わないナチュラルな虫除け

自然素材活用派の大丸建設としては、化学薬剤を使わないナチュラルな虫除け方法もご紹介したいところです。

まずはアロマミストです。雑貨店などでも販売されているナチュラルなスプレーは、蚊が忌避する香りが含まれており、シトロネラやユーカリ、ペパーミントなど、人間にとってはさわやかで心地よい香りがするものが多いです。ハッカ油なども蚊がきらいな成分なのと、清涼感があって、ナチュラルな虫除けとして人気があります。

手作りコスメ派にはドクダミチンキはいかがでしょうか。すでに季節は終わってしまいましたが、6月ごろから自生するドクダミの花をアルコールに1カ月以上浸すと、痒みを抑える成分が抽出されます。刺された時にシュッと一拭きで痒みを抑えましょう。

最近注目なのはオニヤンマのレプリカです。蚊の天敵はオニヤンマということで、アウトドアに出かけると帽子やテントにオニヤンマのレプリカが吊るされていることが……。効果は人によりますが(笑)、実際に「効いたよ!」という声もあるので、気になる方はぜひ試してみてください。

2023年09月12日(火)

夏の「蚊」対策_14 薬剤を使った虫除け

夏場にはドラッグストア等でたくさんの虫除けが販売されています。

昔からあるのは渦巻き型の「蚊取り線香」ですね。緑色の蚊取り線香はピレスロイド系の薬剤を使っており、着火することで煙とともに殺虫剤が蚊の皮膚や口から神経に作用して殺虫します。予防+殺虫を兼ねることができるのが特徴です。天然素材のものは「除虫菊」という商品名で販売されています。

電気や電池で薬剤を空中散布して、殺虫&予防効果のある虫除けも各社から販売されています。火気やにおいが気になる方におすすめです。

ワンプッシュして効果が数時間長持ちするスプレータイプの殺虫剤は、1シーズンで1本あれば十分に事足りるほど、殺虫効果が強いです。蚊に直接噴射することで即撃退することができるものもあります。部屋に薬剤散布する時は、外出前など、人間が直接吸い込むタイミングは避けましょう。

肌に塗布するタイプの虫除けで有効成分が高いのはディートが含まれているものです。ただしこれには副作用があり、濃度が12%以上のものは「医薬品」、10%以下のものは「医薬部外品」として扱われます。濃度は持続時間の違いですが、医薬品は生後6カ月未満には使用しないこと、12歳未満も回数が制限されていますので、気をつけて使いましょう。

網戸や玄関に吊るすタイプのものや、網戸に貼り付けるものは、主にユスリカやハエ対策のもので、蚊に直接的に効果があるものではないので、購入時には注意が必要です。

その他、側溝等に使用する薬剤(錠剤や液剤)もありますが、個人使用は避け、自治体や害虫駆除専門業者と相談のうえご使用ください。

2023年09月08日(金)

夏の「蚊」対策_13なるべく化学的な薬剤には頼りたくないが……

大丸建設は自然素材と無垢材を大切にし、化学物質過敏症に苦しむ方でも安心して暮らせる住まいを提供したいと考えています。家づくりにおいて、合成化学薬品を使わないことを心がけているので、蚊の対策もできるだけ薬剤を使わない、ナチュラルな方法をおすすめしたいと思っています。

その気持ちとは裏腹に、薬剤を使わずに暮らしていたら、大量の蚊に刺されてしまい、お子さんが「とびひ」になって結果的に医師から強い薬剤を処方されてしまった……というお話を聞くこともあり、自然との共存の難しさを感じる面もあります。特に温暖化が激化してしまっている昨今、蚊による伝染病の媒介リスクはかつてより上がっているため、薬剤を使ってもしっかり虫除け対策をする方がいいのか、あくまでもナチュラルな手法で効果もやわらかな方向性を目指すのか、一人ひとりの価値判断が必要だと思います。

私のブログではなるべくニュートラルに、いろんな情報をお届けできればと思います。

2023年09月05日(火)

夏の「蚊」対策_12 風通しをよくすることは大切

では、室内に蚊が入ってしまったら、どうすればいいでしょうか。実際は蚊を殺す以外に刺されない対策はなく、窓を開けて追いやろうにも、窓を開けることで新たな蚊の侵入を許してしまえば、元も子もありません。

蚊は吸血することで体重が重くなり、動きが鈍くなります。吸われたらなるべくすぐ叩く! 寝室に入ってきてプ〜ンと嫌な羽音を響かせながら飛ぶ蚊ほど、憎たらしいものはないですよね。寝ている時の痒みは睡眠不足につながりますし、なるべく早く撃退したいものです。

蚊は風に弱いのと、光が変化するとそれに向かって動きます。懐中電灯をつけて扇風機を回すことで、蚊を見つけやすくなります。

殺虫剤を使うのは最後の手段です。人が呼吸で吸い込むことはなるべく避けたいものです。できれば翌朝、出勤でしばらくその部屋にいない時間帯に、ワンプッシュで殺虫できるスプレーを寝室に散布することで、退治できなかった蚊を殺してしまいましょう。

2023年09月01日(金)

夏の「蚊」対策_11 室内への侵入経路

蚊が家に入ってくる場所は、玄関、窓、人の体にくっついてくる、そして洗濯物を室内に取り込む時など、さまざまです。特にコロナ対策もあって、換気をすることも増えていますので、室内への完全なシャットアウトは難しいのも現実です。

前回にも書いたように、ベランダの窓の近くに植木鉢の水うけなど、水がたまるものを置かないことや、外周の草むしりをこまめにすることで、侵入防止については一定の対策になります。

また、玄関や網戸に吊るすタイプの防虫剤も有効です。網戸の場合はマジックテープ式で外側と内側に防虫剤がついていて、侵入前に蚊を忌避することができます。玄関はドアノブなどに吊るして玄関に蚊が近づかないこともできます。ただし、これらは蚊に対する効果は限定的で、ユスリカやハエなどに対する忌避効果がメインです。

万が一侵入してきたら、スプレータイプの殺虫剤をかけることも有効です。しかし、こうした殺虫剤に対して過敏な方もいるので、ご自身のライフスタイルに合わせて、殺虫成分については検討していく方がよいと思います。

2023年08月29日(火)

夏の「蚊」対策_10 カラダも室外も清潔が一番!

蚊の種類によって、きれいな水場を好むものから、汚いところを好むもの、広い水場で生息するもの、少しの水があればそこで孵化するものなど、さまざまです。ただ、清潔で風通しがよいところは、そうでないところに比べて蚊は発生しにくくなります。

そのため、蚊の発生しやすい夏季は、水がたまるようなものを家の周囲(網戸の近くなど)に置かない、草むしりをこまめにする、風通しをよくする(見通しをよくする)ことを心がけることが大切です。

また、人も、汗をダラダラかいて体温が高い状態ですと、蚊が近寄りやすくなります。運動や外出などで汗をかいた時には、室内に入ったら早めにシャワーを浴びて清潔にすることで、蚊に刺されにくくなります。

家の周りから全ての水たまりや、草や植物を排除することは不可能です。ポイントをしぼって、蚊の室内侵入を防ぐことで、不快な状況への対処が可能になります。