2024年06月06日(木)

先進的窓リノベ_7 窓リノベがもたらす副次的効果

窓リノベーションがもたらす効果は、断熱性の向上や省エネだけではありません。

一つは健康へのメリットです。窓の断熱性能が高まることで、結露やカビの発生が抑えられるため、室内の空気が清潔に保たれます。結露は木材の腐食やカビの繁殖を引き起こし、健康にも悪影響を与えますが、窓リノベによりそのリスクが軽減されます。室内温度の安定により、ヒートショックなどの不慮の事故防止効果も期待できます。

さらに、防音効果も重要なポイントです。窓リノベによって密閉性が向上し、騒音がシャットアウトされるため、家の前の道路や鉄道、近隣の生活音などの不快なノイズが軽減されます。騒音にストレスから解放され、より静かでリラックスした空間を手に入れることができます。

防犯効果も見逃せません。窓リノベで使用される高性能の強化ガラスや、防犯仕様の窓枠によって、侵入防止策が強化されます。安心して暮らせる住環境が整い、家族の安全を守ることができます。

窓リノベにでは、最新の窓枠やデザインを取り入れることで、家全体の見た目がすっきりし、外観面においても洗練された印象を与えます。結果的に住宅の資産価値も高まるため、将来的に売却や賃貸を考える際にも大きなメリットとなります。

 

2024年06月04日(火)

先進的窓リノベ_6 なぜ認定製品を使用するのか

「先進的窓リノベ2024事業」では、省エネ性能の向上を確実に実現するため、事前に登録・認定された対象製品を利用する必要があります。断熱性能やエネルギー効率が十分に高いことが確認された製品を使用することで、工事の品質を一定に保ち、期待される省エネ効果を最大限に引き出すためです。

補助金を提供する事業として、国の基準を満たす高品質の製品のみを対象とすることで、効果的なエネルギー効率向上を保証します。

国の予算を使った補助事業になるので、省エネ効果を確実に高めていくことが重要視されます。指定製品は一定の基準に基づき選定され、断熱性能や省エネ効果の向上に寄与するため、光熱費削減と環境負荷低減に貢献します。

また、認定された製品を使用することで、施工業者にとっても根拠をもって選択肢を提示しやすく、利用者にとっての安心感と信頼性が高まります。

 

2024年05月30日(木)

先進的窓リノベ_5 窓リノベの工法について

「先進的窓リノベ2024事業」で指定している工法は、窓、ドア交換ともに、「カバー工法」「はつり工法」となります。

カバー工法は、既存の窓枠を残しつつ新しいサッシを取り付ける工事方法です。既存の窓枠を活用するため、工事期間が短く、騒音や粉塵の発生が少ないのが特徴です。施工時に周辺の壁や内装を傷つけるリスクも抑えられ、効率的な工事が可能です。また、デザインや機能のバリエーションが豊富で、既存の窓の見た目や性能を向上させられます。

Lixilより

はつり工法は、既存の窓枠をすべて撤去し、新しいサッシを取り付ける工法です。完全に新しい枠を取り付けることで、より高い断熱性能を確保できます。周辺の壁や内装を変更する必要があるため工期は長くなりますが、性能面での効果が期待されます。断熱性能の向上に加え、防音や防犯の機能も向上します。

 

2024年05月27日(月)

先進的窓リノベ_4 対象となる工事の種類

「先進的窓リノベ2024事業」では、窓やドアの断熱改修を通じて省エネ性能を向上させる工事を対象としています。

・ガラス交換: 既存の窓ガラスを、断熱性の高い複層ガラスやトリプルガラスなどの高性能ガラスに交換します。これにより熱損失が減少し、冷暖房効率が高まります。

・内窓設置: 既存の窓の内側に、もう一つの窓を追加設置する工事です。二重窓構造により断熱性能が向上し、暖房効率や冷房効率の向上が期待できます。工事についても比較的容易かつ安価にできます。

・外窓交換: 既存の外窓を、新しい断熱性の高い窓に交換します。外窓を交換することで、冷暖房の効率が向上し、結露の抑制や騒音軽減の効果も得られます。

・ドア交換:断熱性能の高いドアへの交換も補助対象です。断熱ドアに交換することで、玄関からの熱損失を抑え、暖房効率や冷房効率を高めます。

2024年05月23日(木)

先進的窓リノベ_3 補助対象の要件

環境省の実施している「先進的窓リノベ2024事業」は、省エネ性能を向上させるための窓やドアの断熱改修を支援するプロジェクトです。

この事業の対象となる方は、認定事業者と契約して工事を行う住宅所有者です。補助金申請は事前に事業者登録が必要で、消費者が直接申請することはできません。大丸建設は事業者登録をしているため、断熱改修を検討している方は、ぜひご相談ください。

補助対象となる住宅は、新築ではない既存住宅が対象で、建築から1年が経過した住宅、または過去に人が居住していた(現在住んでいる)住宅です。戸建て・集合住宅の区別は問いません。居住用として利用されることが条件となっており、オフィスビルや商業施設などの非居住用建物は対象外です。

また、環境省に登録された製品を使用した工事のみ補助対象であり、対象外の製品や工事は含まれません。

 

2024年05月20日(月)

先進的窓リノベ_2 窓断熱が環境負荷低減に効果的な理由

窓の断熱改修は、建物全体のエネルギー効率を向上させ、環境負荷の低減に大きく貢献します。窓を断熱改修すると、建物全体のエネルギー効率向上につながります。

シングルガラスのアルミサッシといった従来の窓は、冬季に暖房熱、夏季に冷房熱が逃げやすく、かつ外気の熱気や冷気を取り込んでしまうので、冷暖房の効率を下げます。断熱性能の高い窓に交換することで、室内外の温度差による熱損失を抑制し、冷暖房エネルギーの使用量を減らします。これにより、光熱費を削減できるだけでなく、化石燃料の消費や温室効果ガスの排出を抑制する効果も得られます。

また、断熱改修により室内温度の安定性が向上するため、結露やカビの発生が減少し、快適性や健康面でのメリットも期待されます。さらに、窓やドアなどの開口部からの防音性能が改善され、外部からの騒音が軽減されることもメリットと言えるでしょう。こうした断熱改修は、エネルギー効率の向上に直結するため、結果的に環境への負荷を低減する大きな一助となります。

2024年05月15日(水)

先進的窓リノベ_1 環境省の補助事業がスタートしました

これから暑い夏がやってきます。夏の強烈な暑さを軽減し、環境と調和しながら快適な暮らしを送るために、断熱改修を進めていくことが大切です。断熱で最も効果があるのは窓の改修で、国や自治体では、補助事業を進めています。

3月末からスタートしている環境省の「先進的窓リノベ2024事業」は、省エネ性能の向上を目指して窓やドアの断熱改修を促進する事業です。

補助金を活用して、ガラス交換、内窓の設置、外窓交換、ドア交換といったリフォームを行った方に、光熱費削減や快適性向上の効果を調査するためのアンケートも実施します。

補助金申請には、事前に認定事業者登録が必要です。大丸建設は認定事業者として、補助金の申請や、ガイドラインに則って実務を行うことが可能です。

 

先進的窓リノベ2024事業について、詳細は公式サイトをご覧ください。

https://window-renovation2024.env.go.jp/

 

2024年05月07日(火)

リノベーションのプロセス_8 検査と引き渡し

リノベーション工事が完了したら、建物の検査が行われます。建築基準法の遵守や安全性の確認を行い、検査が合格したら、お客様に引き渡します。

リノベーションの場合、既存の構造と新しく追加される構造や内装が調和しているかを確認していく必要があります。新築住宅と比較して、既存の構造を考慮する必要があるため、より緻密なチェック、確認することが求められます。

住み始めていくなかで、不便なことがあったらすぐに工務店にご相談ください。これは新築住宅でも同じことですが、自然素材の特性で、木が割れるような音が鳴ったり、梅雨の時期は木が膨らんで建具の動きが変化するなどが起こることがあります。住み始めて数ヵ月は、いろんな変化が起こりますので、遠慮なく質問して、なるべくすぐに解決していけるようにしましょう。

 

2024年05月03日(金)

リノベーションのプロセス_7 心地よく暮らすために

中古住宅のリノベーションでは、機能向上を行うことにより、新築と同等、それ以上に快適性を確保することができます。

内装の仕上げ材や床材、壁材に、無垢材や竹材、石材といった自然素材を使用することで、空間に自然の温かみや味わいをもたらします。また、塗り壁や漆喰壁の採用:壁面に塗り壁や漆喰を使用することで、湿度調整や調湿効果を高め、快適な室内環境を実現します。

また、省エネ性能が高く、高効率な給湯器やエアコンの導入設備を導入することで、エネルギー消費を削減し、ランニングコストを低減します。省エネ性能の高いLED照明を導入することで、電力消費を削減できます。適切な換気システムを導入することで、室内の空気を新鮮な状態に保ち、健康的な室内環境を実現します。

設計時にこうした性能向上を考慮することで、中古住宅のリノベーションによって快適で安全な住環境を実現することができます。

2024年04月30日(火)

リノベーションのプロセス_6 施工のポイント

既存の内装や設備の解体が済んだら、新築住宅でいう「上棟(建前)」が終わった段階と言えます。ここからいよいよ施工が進んでいきます。

構造の補強、新しい壁や床の設置、設備の取り付けなどが行われます。施工中は、職人が現場監督に進捗状況を定期的に報告し、時にお客様が現場に入って状況を確認しながら、作業を進めていきます。

機能向上のリノベーションの場合、柱や梁などの構造材に補強材を追加したり、壁を補強することで、建物の耐震性を向上させます。また、断熱性の高い材料を使用して外壁や屋根を断熱し、冷暖房効率を上げたり、建物の外皮の防水性や気密性を高めることで、断熱性を向上させます。こうした施工により、中古物件を取得したとしても、新築並みの居住性の高さを実現することができます。