古地図と地名が地盤情報の手がかりになる

お客様が土地探しをする時に、ぜひ参考にしていただきたいのが、古地図や、昔の地名です。市区町村合併や、住宅地の開発などで、地名は何度も変わっています。しかし、昔の地名を探ることで、その土地が元々はどのような状態だったのかの手掛かりになります。

例えば「沼」がついている地名。「新田」「川」「伝田」「浮」「久保(窪)」「谷」「沢」など、水に関わる漢字や、低い土地を思わせる字、田んぼがあると思われる地名などには、注意が必要です。地盤が軟弱である可能性があると言われています。

地名とは、その土地の歴史をあらわす手がかりです。昔の人たちは、地名などで知恵を受け継いでいたと言えますね。

とはいえ、「さんずい」がついている土地や、水辺の生き物が想像される土地のすべてが危ないわけではありません。今は地盤改良などがなされている場合もあるので、不動産屋さんに問い合わせてみましょう。

やめた方がいい土地の条件とは。

住まいの土地探しの際に、やめた方がいい条件がいくつかあります。

崖地や沼地などは、地盤が悪いと考えられます。大きな地震や、大雨などによる土砂崩れの危険性が考えられます。元は田んぼだったと思われるところもやめておいた方がいい条件です。地盤沈下の可能性が考えられます。

しかし、今は土地が埋め立てられたり、整地されるなどして、元の地盤がどのような環境だったのかを知る手立てはなかなかありません。

実は、過去の地図や地盤データから、地盤の良し悪しを確認できるスマートフォンのアプリがあります。私たちは古い地図や、長年地元で建築に携わっている経験に裏打ちされた情報を頼りに、古い地図などからも判断して、地盤について判断、検討しているのです。

時には「やめた方がいい」と言うこともあります。

丸建設の社長・安田昭は、以前、担当したお客様に「その土地はやめた方がいい」とお話しして、土地を変更していただいた経験があります。その時にお客様が選んだ土地は崖の上で、ご相談を受けて土地を見に行った時に、地盤に不安を感じたからです。結局そのお客様は、その土地は買わずに、半年後に別の土地を見つけてこられました。そうして理想の住まいを建てられて、今でも家族仲良く暮らしています。大丸建設とも長くいいお付き合いをしています。

地盤への不安など、お客様の不利益になるかもしれない情報をつかんだ時に、それを率直にお話しするかどうかに、会社の姿勢が問われます。私たち大丸建設は、お客様へのリスクが懸念される状態を発見した時には、素直にお伝えするようにしています。経営的にその工事をとりたくても、もし地震が起きてしまったら、土砂崩れに巻き込まれたら……というリスクが想定される土地の場合は、たとえ営業的に苦しくなったとしても、きちんとお伝えします。

災害を考慮して土地探しをすべきです。

近年、気象災害が激しくなってきており、災害からいかに家族の命、住まい、財産をいかに守っていくか、真剣に考えなければならない時代になっています。

大丸建設の地元・稲城市は、多摩川が近くにあります。昔ならば多摩川の近くは「リバーサイド」といって人気の立地でした。しかし、今、多摩川の近くに土地を求めるのはリスクがあると言えます。台風や豪雨の影響で、河川の氾濫リスクはかつてないほど高まっています。多摩川のような一級河川だけでなく、支流も氾濫のリスクがあり、川の近くの立地は避ける方がいいというのが、今では暗黙の了解になっています。

他にも、豪雨による土砂崩れなどの危険性のある立地は、行政の出しているハザードマップで調べることができるので、土地の安全性については十分に検討されるべきです。

なぜ合板を使うのか

住宅建築で合板を使う理由は、2つあります。

一つは、押入れの内部など、外からは見えないところの仕上げを安価に済ませるため。合板は一応「木材」なので仕上げ材として使うこともできます。

もう一つは耐震性を担保するという意味合いです。合板は木材を積層して接着し、熱で圧着しているため、地震の揺れに対する耐力があります。耐震改修では構造用の合板を使い、壁の耐力を補強します。

合板は木材を原料として工業製品で、規格を統一することができ、変形しない、軽い、広い面積を得られるといったメリットもあります。何より無垢材よりも価格が安いです。デメリットは、直接仕上げをする時に接着剤のヤニが出たり、接着剤自体の化学物質に反応したり、無垢材ならではのやわらかさや質感を得られないということがあります。

これからも、地域のハウスドクターとして

2019年、日本は大規模な自然災害にたびたび見舞われた1年でした。気候変動による異常気象の猛威に、私たち人間はどれだけ耐えられるのか。首都圏では今後30年以内に70%以上の確率で大震災に見舞われるという予想もあります。日頃から、防災意識を持ちながら、日常生活の中で無理なく災害対策をしていく、そのための情報発信をこれからも続けていきます。

私たちは、地域の皆さんの「ハウスドクター」として、予防的な対策をお伝えしたり、いざ家が壊れたり修繕が必要な時の応急処置をすることもできます。家づくりのことを最もよく知っているのは、その家を建てた工務店です。大丸建設のOBのお客様以外の方の相談にものります。「ふらっと立ち寄れる工務店」に、いつでも気軽に相談しにいらしてください。

 

台風や水害に負けない家づくり

9月の台風15号は、どちらかといえば「風」の被害でした。強風や竜巻により、樹木が倒壊したり、屋根瓦が吹き飛ぶ、トタン屋根がめくれるなどの被害が発生しました。送電線の倒壊により停電が長引き、体調不良を起こしたり、熱中症で亡くなる方もいました。

10月の台風19号は「水」の被害が甚大でした。大雨が長時間降り続き、河川が決壊し、全国各地で甚大な浸水被害をもたらしました。土砂崩れもあり、「ハザードマップ」で立地を確認する必要性も訴えられてきました。

家づくりは、土地探しから始まります。私たちは建築の専門家として、「いざという時に命を守る」ことのできる家づくりを進めていきたいと考えています。

 

自然災害に備えるための外装メンテナンス

2019年は、9月に台風15号、10月に台風19号が猛威をふるい、首都圏でも住宅に甚大な被害が発生しました。特に千葉県の房総半島では、いまだに復旧していない住宅も多く、皆さんの越年が心配です。私は東日本大震災の復興支援ボランティアに関わってくるなかで、建築士ならではの支援も大切だと思ってきました。このブログでも、なるべく、専門家の視点で、自然災害への備えについて啓発してきたつもりです。

今年は、夏に外壁塗装や外装メンテナンスの必要性についてブログで発信してきました。単なる美観の問題ではなく、家の構造を守るためにも必要な外装メンテナンス。その後、台風が起こり、その必要性をますます強く感じました。

 

情報を収集しよう

地球温暖化や気候変動の影響により、今後、台風の大型化はますます進行すると予測されます。自分の住んでいる地域や地盤、立地が、どのような環境にあり、どの程度の災害によって避難を余儀なくされるか、事前に予測して、命を守るための適切な行動をとることが大切になってきます。

・家が河川の近くであれば、どの程度の雨量で河川氾濫の危険性があるか。

・家の立地が低地で浸水の危険性があるか。

・土砂災害に巻き込まれる可能性があるか。

・地盤が強いかどうか。

台風19号では、避難中に増水した河川の水にのまれて命を失った方もいます。避難する時にも、安全なルートを通って移動できるかどうか、事前の情報収集が大切です。

市区町村ごとに「ハザードマップ」を発表しています。自分の住んでいる地域、避難経路の安全性を確認し、大規模災害時には適切な避難行動をとれるよう、家族で話し合ってはいかがでしょうか。

ライフラインの途絶に備えて

台風15号、台風19号は、ともに大規模な停電や断水を伴う災害でした。大雨や浸水の被害によって、家で電気を使えなくなったところもあります。台風の前には、ライフラインの断絶に備えた準備も必要になります。

・数日分(1人1日3リットル必要とされる)の飲料水の確保。

・カセットコンロと、専用のガス

・トイレットペーパーやティッシュペーパー、ラップなど。

・トイレの水は、浴槽に水を貼っておくなどして確保する。

・数日ぶんの下着と衣類。

・寒い時期には毛布やカイロがあると安心

最近は空前のアウトドアブームです。アウトドアは防災力を養うことにもつながります。家族でレジャーをする時に「防災に役立つかもしれない」と意識するだけで、災害時に生かせるようになるはずです。