耐震グレーゾーン住宅を解消したい(7) 耐震診断のプロとして不安の原因を究明する

私は東京都建築士事務所協会に所属しており、耐震診断のプロとして、これまで数々の木造戸建て住宅の耐震診断に関わってきました。私が耐震診断をする時に心がけているのは、淡々と事実をお伝えして、過度に地震に対する不安を煽らないようにする、ということです。

旧耐震の建物であっても、「震度5程度の揺れでは倒壊しない」ことが前提に建てられているため、今住んでいる家の耐震性が十分でなくても、今すぐに命を落とすわけではない、という前提に立ちます。まずは正確な状況の判断に努め、何をどうすれば耐震性能を確保できるのかを的確に判断していきます。耐震診断を依頼される、という時点で、そのお客さまは何らかの不安をもって我々に問い合わせてくださいます。何が心配なのかを明らかにして、その原因を確実に解消していく。旧耐震で壁量自体が足りないのか、雨漏りしていて構造体が劣化しているのか、グレーゾーン住宅で壁の配置のバランスが悪いのか、その原因を究明することによって、適切な対処ができるようになるからです。

 

 

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