家は土地がなければ建てられない。大丸では土地探しからお手伝いします。

 「家を建てたい!」と思った時に、最初に必要となるのが「土地」です。たとえばご両親の家を建て替えて住む、というように、「土地」が元々ある方もいますが、多くは土地を探すところから始まります。
 土地探しの段階で大丸建設にご相談いただくこと、大歓迎しています。土地探しからご相談いただければ、その後のプランを立てる際にもとても役立つことが多いからです。地盤の強さや、道路との距離感、隣地の環境で日照や風通しなどをどのくらい確保できるか、またプライバシーの面からすると窓の位置をどうとるかなど、建築的知見からアドバイスをすることが可能です。
 また、土地から探す場合、建築予算との合計金額が家づくりの予算になるため、よい土地を得るために建築予算を削るのか、駅から遠くて多少不便でも建築予算を確保してゆったりした住まいにするかなど、予算のふりわけのご相談を受けることもできます。
 最近とてもよく勉強されている方が多いので、変な土地(地盤がもろい、湿気ている……など)を見つけてくることはほとんどありません。それでも、プロのアドバイスがある方が、土地探しがうまくいく場合がありますので、ぜひ、大丸にご相談ください。私の友人で不動産業に携わる者もいますので、一緒にサポートいたします。

大丸の家ができるまでをお話します。

大丸建設で家をつくる。家を建てたいと思ってから、家が完成して暮らすまで、いったいどのようなプロセスが必要になってくるのでしょう。6月から7月にかけて、大丸での家づくりのプロセスを、順を追って説明したいと思います。
・土地探し
・予算をすりあわせる
・理想の間取りを打ち合わせる(プランニング)
・設計する
・概算の見積もりを出して調整する
・設計契約と確認申請
・着工・地鎮祭
・地盤調査
・基礎づくり
・木工事
・建前(上棟式)
・屋根工事
・内装工事・設備工事
・仕上げ
・引き渡し
 だいたいこのような流れで家づくりをおこないます。次回からは、一つひとつをていねいにひもといていきます。

住まいに手をかける暮らしが最大のカビ対策

 この1カ月、住まいと結露、カビ対策についてお話してきましたが、一番大切なのは、暮らしに手をかけることだと思います。基本は、窓を開けて室内に新鮮な空気を入れること。窓を開ければ埃が舞います。そうすれば、部屋を掃除したくもなってきます。水がかりはなるべくこまめに拭く。住まいに手をかけて、慈しむことで、カビや汚れとも無縁の生活を送ることができます。
 現代生活のなかでは機械の力を借りることも有効です。換気扇を使って空気の出口を確保すること。扇風機を使って室内の空気を対流させること。いずれも、住まいの空気に気を配ることとつながります。
 でも、やっぱり、窓を開けて新鮮な空気を取り入れるのは、気持ちがよいですよね。私はできれば朝一番に窓を開けることをおすすめします。睡眠中に出た汗と湿気を飛ばして、何よりも朝の清々しい空気を胸いっぱい吸って、一日気持ちよく過ごせるからです。

扇風機マスターになろう

 夏でも冬でも、空気を部屋に流すために、私は扇風機の使用をおすすめします。窓の入口と出口をつくれなかったり、外の騒音や空気の汚れなどで窓を開けられない家でも、自動的に空気の対流をつくってくれるからです。
 できれば、開口部の近くに扇風機を置いて、室内に向けて空気を呼び込み動かすのが有効です。空気の背中を押してやるイメージです。
 夏は冷房で冷たい空気が下におりてくるので、下から上に向けて扇風機を回します。逆に冬は暖かい空気が上にあがるので、高いところに扇風機を置いて、上から下に向けて扇風機を回します。
 冷房や暖房した空気を効率よく室内に行き渡らせることができるので、省エネにも有効な扇風機。局所的な寒暖の差もなくなるので、健康対策にもなります。空気の性質を知って、扇風機を上手に使うことで、夏も冬も快適に過ごせて、省エネ効果も抜群です。

室内に空気を対流させるのがポイント

 住まいのカビ対策として有効なのは、常に室内に空気が流れていること。空気の対流を発生させるには、必ず、風の入口と出口をつくることです。ジメジメした梅雨時に換気をしようとして窓を開けても、空気の出口がなければ、単に湿った空気を取り込むだけになってしまいます。できれば部屋の対角線上に空気の出口を設けると、スーッと風が流れます。
 部屋の形状によっては対角線上に空気の入口と出口をとれないこともあります。窓が1カ所しかない場合もあります。その場合もできるだけ、同じ方向であっても、2カ所開口をつくることです。たとえば窓が1カ所しかない場合、窓の右側と左側をちょっとずつ開けます。空気は自由に動くので、壁や天井にぶつかって、出口を見つけて出ていこうとします。「入り口をつくったら出口もつくる」を原則に、こまめに換気をしていきましょう。

夏型結露は用便器に発生しやすい!

 夏、トイレに入ると、便器に結露を発見することがあります。最近の用便器は防露型の陶器を採用しているので結露が発生しにくくはなっていますが、それでも、どうしても結露ができることがあります。一般住宅ではトイレにまで冷房をすることは少なく、一方で便器の中は常に冷たい水が蓄えられているので、結露が発生するのも無理ないことです。日々のこまめな水拭きしか対策はなさそうです。
 もう一カ所、押し入れもカビには気をつけたい場所です。特に和布団を使用している家の場合、睡眠中大人はコップ一杯分の汗をかくと言われていて、その布団を押し入れに入れてそのまま戸を閉めっ放しにすると、押し入れのなかがジメジメしてカビが発生しやすくなります。布団をあげたらできるだけ押し入れの戸は開けて、風を通すことで、カビ対策になります。
 大丸の家では押し入れの壁に無垢材を張るなどして、自然の調湿性を最大限発揮できるようにしています。

お風呂のカビ対策

 お風呂や洗面所は、夏冬関係なく、一年中カビ対策が必要な場所です。温かいお湯を使うことが多く温度差が発生し、常に水がかかる状態になっているからです。
 新築の家であればユニットバスであることが多いので、比較的カビは生えにくいです。木を張った壁やタイルの目地などがカビやすいですが、入浴後は必ず換気をして空気を入れ替えることで、カビの発生を防ぐことができます。水分が残っているとそれが蒸発してカビの原因になるので、入浴後はできるだけ水を抜き、可能であれば冷水のシャワーで壁や床の温度を下げて、換気で入る空気との温度差を減らすと結露しにくくなります。
 洗面所も洗顔などをして年中水がかかり、意外とカビが発生しやすい場所です。水がかりはなるべくタオルなどでこまめに拭くと、カビも出にくく、清潔感も保たれます。

家のあちこちに潜むカビに気をつけよう

 窓ガラスなどに発生する目に見える結露は、雑巾やタオルなどで拭き取ればよいので、その都度対策していくのが得策ですが、こわいのは目に見えない結露です。壁のなかで結露する「壁体内結露」は、壁の中で湿気を発生させ、カビや木材腐朽菌、シロアリの恰好の餌食になります。
 シロアリは湿気のあるところを好み、家を支える大切な構造材である土台や柱を食べます。木材腐朽菌やカビが発生する条件がそろっていると、シロアリ被害に遭いやすくなります。それを防ぐために、壁のなかはある程度の通気をとるのが理想的です。
 室内で気をつけたいのは、エアコンや加湿器などのフィルターに発生するカビ。カビが生えていることを知らずにエアコンの空気を室内に送ると、その空気を吸い込んで肺にカビの菌が入り病気の原因になることがあります。冷房等でエアコンを初めてつける前には、必ずフィルターの掃除をするようにしましょう。

目に見えない部分の結露がこわい

 家でいちばん結露しやすい場所は、窓ガラスです。ガラスやアルミなどの金属は熱を伝えやすいため、室内外の空気の温度差に敏感に反応します。寝室などで、冬の朝、窓がビッショリ濡れている……という経験は誰もがお持ちではないでしょうか。
 昔の住まいは隙間風などが入るほど気密性が低く、室内外の温度差はそれほどない「寒い」住まいでした。今は高気密高断熱が流行しており、窓の隙間もほとんどないため、結露しにくくなっています。しかし、外気と室内空間の温度差は必ず発生しています。発生した結露はどこに行くのか……実はいちばんこわいのが、目に見えない部分で結露が発生すること。壁の中の結露を「壁体内結露」と言いますが、木造住宅で壁体内結露が発生すると、断熱材や木構造がカビたり、木材腐朽菌が発生して、家を支える骨組みが弱ってしまうことがあります。
 大丸建設の家は、気密工法ではなく、木材や土壁などの自然の吸放湿性を生かす造りです。とはいえ断熱材はしっかり入れて、ペアガラスを用いているので、ある程度の気密性と断熱性は確保できています。

結露には「冬型」と「夏型」がある

 5月のさわやかな季節は、私も大好きです。しかしあと少しで梅雨入り。じめじめしてカビの発生しやすい季節で、住まいのメンテナンスが大切になってきます。
 カビの原因の一つに結露があります。梅雨時や夏が特にカビに対して敏感になりがちですが、実は夏よりも冬の結露の方が住まいのカビの発生源になりやすいのです。
 結語は外の気温と室内の気温の差が大きいと発生します。「夏型」の結露は、室内はエアコンで冷房し室内の空気の方が外気よりも冷たい時にその温度差で発生します。「冬型」の結露はその逆で、室内の暖房の熱と外気の冷たい空気の差により窓がビッショリ濡れる状態を指します。