戸建住宅でも「修繕積立金」の用意を。

外装は必ずメンテナンスが必要なものです。外装の修理費用を月に1万円でも積み立てておけば、1年で12万円、10年で120万円くらいになります。外壁メンテナンス費用は月1万円というのが、だいたいの相場観です。

その他にも設備や内装などのリフォームが10年くらいでなんらか発生するので、「家のメンテナンスのための積み立て」は、集合住宅でなくても必要な経費と言えます。

現在は気候の激化により、気象災害も起きやすく、地震がいつ起こるかもわからないので、いくら積み立てておくのが安全とは一概には言えませんが、「住まいのメンテナンスのためにお金をためておく」ことの重要性は、お知らせしたいと思います。

 

外装材のメンテナンスパターン

大丸建設で使う外装材は、高千穂の「そとん壁」がスタンダードです。そとん壁は火山灰(シラス)が主原料です。ほかにも、モルタル材を外装に吹き付けるパターンと、サイディングボードもあります。

そとん壁はメンテナンスフリーであることが売りで、汚れていれば水洗いをすればきれいになります。

モルタル吹き付けの外装材は、15年くらいで塗膜の状態が劣化してくるので、外装が水を吸い込みやすくなり、クラックが入ります。10〜15年程度で一度塗り替えをすることが必要になります。

サイディングボードの外装材の場合、やはり10〜15年で目地が硬化したり、亀裂が入るので、打ち替えをして、表面塗装をしていきます。継ぎ目をコーキングします。

外装材によってメンテナンスのやり方は異なります。初期投資に多少お金がかかっても、後々メンテナンスしやすい材料を選ぶのか、初期投資をおさえてメンテナンスにお金をかけるのか、新築の際にじっくり検討されるとよいでしょう。

 

なぜホームインスペクションが必要なのか

中古住宅を購入してリノベーションをして住みたいという買主は増えています。リノベーションの場合、少しでも安価に住宅を取得できるというメリットがあります。

しかし、中古住宅の状態は、専門家でなければ、一見してはわかりません。安価に中古住宅を取得したつもりでも、雨漏りやシロアリなどで構造がボロボロだったり、外壁や内壁に亀裂がある、基礎に鉄筋が入っていないなどのケースもあります。家の状態をよくわからずに取得すると、後から思いもかけないほどの高額な改修費用が必要になり、気づいたら新築住宅を建てるのとそれほど金額が変わらなかった、ということにもなりかねません。

中古住宅取得による金銭トラブルを回避するうえでも、ホームインスペクションは大切です。

建築家と仕事をしてみて

大丸建設では2017年に、東京を拠点に活躍する建築家の木下治仁さんと仕事をしました。木下さんは雑誌『チルチンびと』の顧問でもある建築家の田中敏溥さんのお弟子さんで、田中さんののびやかな美しい住まいの設計思想を受け継いだ方です。

木下さんとの仕事は我々工務店にとってもたいへん勉強になりました。建築家の設計した家は、細部まで宿る美しさへの妥協のない姿勢、同じ面積でも広々と抜ける目線など、工務店だけでは成し遂げられない作品に仕上がります。

木下治仁氏

木下さんは、「いい家をつくるためには、建主、工務店、建築家の三者が立場を同じにし、同じ思いを持って努力することで、信頼関係を築いていくことが大切だと考えます」(『チルチンびと』92号、2017年)と語っています。私たちも同じ思いを持ち、ともに歩んでいきたいと考えます。

URA(地域主義建築家連合)とは

URA(Union of Regionalism Architects=地域主義建築家連合)は2017年4月1日に結成しました。住宅雑誌『チルチンびと』を発行する風土社が主宰で、現在、9名の建築家が在籍しています。私たち大丸建設は2003年より「チルチンびと『地域主義』工務店」の会の結成に携わり、以後15年以上、地域の気候風土に根ざした、本物の自然素材の家づくりに取り組んできました。その思想をともにする、あるいはリードする建築家の方々との仕事は、我々地域主義工務店にとって、必要不可欠なものと思っています。

地域主義の建築家と地域主義の工務店が出会い、ともに仕事をすることによって、地域に根ざし風土に調和する、美しい住まいが増えていくと思っています。

 

平成の終わりの年に思うこと

2019年(平成31年)があけました。今年もよろしくお願いいたします。

今年は今上天皇が退位され、5月に新天皇が即位する、日本にとって大きな節目の年になります。

大丸建設も世代交代を見据えてここ数年、事業継承をおこなってきています。私自身も専務取締役に就任してから日が経ち、代表として動き出す準備をしています。これまで以上に、地域の住まいづくり、そして住まいの維持について、お役に立てるよう、誠心誠意努力して参ります。

今年、来年と、国際的なスポーツの祭典が日本で開催され、国全体が大きく盛り上がることが予想されるでしょう。東京に世界の注目が集まるなかで、多摩エリアでも確かなつながりを築いていけるよう、大丸建設もその一助になりたいと思います。

リフォームとホームインスペクション

新設住宅の着工棟数が減り続け、未来予測も厳しい状況のなか、中古住宅市場はますます広がっていくと考えられます。「ホームインスペクション」という言葉が最近注目を集めています。中古住宅を売買する際に、住宅の状況を診断して適切な価値で取引されるよう、宅地建物取引業法の一部改正の際に、ホームインスペクションが義務化されるようになりました。

大丸建設でも「大丸のリフォーム」をうたい、既存住宅を正しく手入れしながら住み継いでいく提案をしています。建築業界は「新築」だけではない。リフォームこそ、工務店の判断力や提案力、大工の技術力が試される、難しくもやりごたえのある現場と言えます。

大丸建設の「強み」でもある、診断力、技術力を、お客様に信用していただけるよう、ていねいに説明していきたいと思います。

 

さて、今年も残すところあとわずかとなりました。この一年、大変お世話になりました。大丸建設は29日で仕事納めとなります。新年は1月8日(火)から営業を開始いたします。

来年も、頑張ってブログを更新していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、よいお年を!

大工を抱えている大丸建設の強み

NRIが示す未来年表には、住宅業界にとって厳しい数字が並んでいて、そんななかで私たちのような小さな工務店がどこに活路を見出したらよいのか、真剣に考えていかなければならないのは明らかです。

価格競争ではハウスメーカーにはかないませんが、地域に密着していること、若く技術力のある大工さんを確保できていることは、大丸建設の宝です。今でも「大工不足」が叫ばれていますが、今後ますます大工の確保が難しくなるなかで、今大丸建設の仕事をしてくれている大工さんが、喜びと誇りを感じられる建築現場を持てるよう、私たち工務店は努力していかなければなりません。

明治初期以降、大丸建設が培ってきた「匠の技」は、今後ますます必要とされていくもので、しっかりと発信していきたいと思います。

2030年には新設住宅着工棟数が60万戸に

「NRI未来年表」の先の未来を見てみましょう。2023年には「空き家率が1,293万戸、空き家率19.4%に上昇(2013年はそれぞれ820万戸、13.5%)」とあります。今からたった5年先に、5軒に1軒は空き家になってしまうという未来が迫っています。2025年には「大工の人口が25万人に減少」、「新設住宅着工棟数が69万戸に減少」、2028年には「空家数1,608万戸、空家率23.2%に上昇」、さらに2030年度には「大工の人数、21万人に減少」、「新設住宅着工棟数が60万戸に減少」……と、住宅業界にとって厳しい現実を突きつけられます。

2025年には「日本の高齢化率(65歳以上)が30.0%に」、「日本の総人口が1億2,254万人に減少」「団塊の世代が全て75歳以上に」と、少子高齢化と人口減少の大きな波紋を広げそうです。

「未来年表」が予測する建築業界の未来

野村総合研究所が書籍やセミナーなどで発表している様々な予測をまとめた冊子「NRI未来年表」の最新版が発表されました。1945年以降から現在までの「過去年表」と、現在から2100年までの「未来年表」で、政治・社会と、経済・産業と、国際情勢、さらにNRI予測が年表状にまとまっています。

「NRI予測」の中には、新築着工棟数、大工の人数、空き家率のデータが掲載されています。2020年には「新設住宅着工棟数は77万戸に減少(2017年度は95万戸)」、「大工の人数、30万人に減少(2015年度は35万人)」とあります。大丸建設もまさに悩んでいる大工さんの確保と、新築住宅建築の減少という問題が、近未来の社会問題そのものを表しています。

 

NRI未来年表

https://www.nri.com/jp/knowledge/publication/cc/nenpyo