壁の内側と断熱材

 大丸建設のホームページ内では、木構造や壁の内部構造などをわかりやすくイラスト図解しています。
http://www.kk-daimaru.co.jp/tech.html
 壁は、柱と柱の間に間柱を立て、外側に透湿防水シートを張ります。シートの内側には断熱材を入れます。大丸建設が標準で使っているのは、サーモウールという羊毛断熱材です。空気をたっぷり含み、天然の吸放湿性があり、断熱性もとても高く、施工もしやすいです。化学物質の吸着性能も高く、空気清浄効果があります。
 また、お客様からご要望があった場合は、セルローズファイバーといって古新聞や古紙を綿状にして、重力による沈下を防ぐために麻を添加したリサイクル断熱材を使うこともあります。セルローズファイバーは断熱性の高さに加えて、防音効果が高いのが特徴です。
 間柱の間に断熱材を充填したら、室内側にプラスターボードを張ります。これは石膏を固めたボードで防火性能が高く、内壁材の下地としても使います。

窓枠はいろいろな種類が選べます

 屋根を張り終わったら、雨風に当たりにくくなるので、内装工事がどんどん進んでいきます。
 窓枠(サッシ)については、大丸建設ではアルミサッシのペアガラスを標準採用しています。家の熱損失の係数は、実は窓ガラスが最も高いと言われています。ペアガラスにすることで、内部に空気層をつくり、熱が逃げにくく、逆に暑さも軽減することができます。
 サッシについては、いまは選択肢が広がってきています。木製サッシとは、窓枠が木製でできているもので、国産のサッシもあります。価格は高めですが断熱性が高く、美観にも優れています。樹脂のサッシもあり、こちらは断熱性や機密性能がとても高いと言われています。ただやはり価格がまだ高いのが難点です。
 ガラスの種類もいろいろあり、ガラスの間に特殊金属膜を配し、断熱・遮熱性能を高めたLow-Eペアガラスや、ペアガラスの間に特別な空気層を用いたもの、防犯性能を高めたものなど、バリエーションが選べます。
 ただ、いずれにしても機能を足すほどにお値段が上がりますので、基本性能としてのペアガラス+アルミサッシと、その他の部分の断熱性や耐震性など、トータルで家の性能を考えるのが大切です。

屋根に使う瓦・ガルバリウム鋼板

 基礎コンクリートを打ち、土台を敷いたら、1日で建物の柱、梁、屋根の垂木までを組み上げる上棟式をおこないます。家づくりの一番の見せ場と言ってもよいでしょう。
 上棟式が終わったら、いよいよ本格的な内装工事に入ります。最初に手がけるのは屋根工事です。
 屋根の垂木は無垢材で、野地板も杉の無垢材を使っています。野地板の上には雨がかりなどを防ぐための透湿防水シートを貼ります。ポリエチレンの不織布で、湿度は透すが水は漏らさないという機能性が高いものです。
 屋根断熱と防音性を高めるために、屋根材と野地板の間にフォレストボードという断熱材を敷いています。これは秋田の杉材の間伐材や集成材から出る端材をチップ状にして固めたもので、ボード状になっていることから加工しやすく、大丸では屋根断熱に使っています。
 その上に、屋根材を張ります。いま大丸の家では、ガルバリウム鋼板が主流です。アルミニウムと亜鉛と少量のシリコンでできており、軽量で耐久性が高いことから、屋根材としてよく使われています。特に最近は地震対策という観点から、屋根材を軽い材料にする傾向があります。
 一方で、昔ながらの屋根瓦へのニーズもあります。屋根瓦は土に釉薬をかけ焼き締めたもので、日本各地に瓦の文化が残っています。

基礎に使うセメントと鉄筋

 家づくりの最初におこなうのは、基礎を打つことです。基礎に使うのはコンクリートで、セメントと砂、砂利、水を混ぜ合わせた生コンクリートを型枠の中に流し込みます。JIS認定工場に配合の指示を出し、現場の土地の形状や、住まいの設計に合った配合を指示して発注します。
 外壁等に使うモルタル材も、コンクリートと作り方は似ています。モルタルの場合はセメントと砂を混ぜ合わせるのですが、コンクリートと比べて強度はありません。砂利の配合が強度の要になります。
 コンクリートを流し込む前に、鉄筋を打ちます。建物の重量や地盤の状態に合わせ、どのように鉄筋を打つか、「配筋」を考え、細かく指定します。住宅用の鉄筋は、建物にもよりますが、直径は概ね10-16mmくらいです。
 基礎のコンクリートが固まったら、基礎と土台、基礎と柱を緊結するアンカーボルトという金具を使います。地震対策として、柱が引き抜かれないよう、柱を固定する役割を果たします。

大丸の家に使われている建材

大丸建設は、自然素材の家づくりをモットーに掲げています。自然素材とは、無垢の木や、土、紙など、有機質でできていて、最終的には土に還る素材のこと。建材を使う場合も、自然由来のものか、有害化学物質を使わないものを選んでいます。
 建材とは「建築材料」の略で、無垢の木の柱や梁などの構造材から、基礎のコンクリート、接合金具、断熱材、屋根材、壁材、内装の下地材、窓枠のサッシまで幅広い概念です。
 これらをすべて自然由来のものだけでつくるのは、現代の生活や効率、コスト、工期の面からも難しいですが、いまはとても良心的な建材メーカーさんが、環境負荷の極力少ない建材をつくっています。新建材に含まれる有害化学物質によってアレルギー症状などを引き起こしてきた反省から、建築に携わる人間が良心を持ってよい建材を選んでいこうと、これまで『チルチンびと』のネットワークで得た知識と情報で、自然素材の建材を使ってきています。

木工フェスタで、大丸建設の社風を感じていただければ……

大丸建設は家族で運営している会社です。社員も、職人も、地域の大きな家族のような雰囲気で、誇りを持って仕事をしています。決して華やかではなく、地味に、地道に、安心・安全の家づくりをしています。社長で5代目、私で6代目になる大丸建設の、長く続く「匠の精神」を感じてくださるお客様に恵まれ、創業以来140年続いている会社です。
木工フェスタは、私たち大丸建設の社員、職人、そしてお客様の多くが一堂に会する貴重な機会。家族のようにあったかい、素朴な雰囲気を感じていただけたら、と思います。
初めて大丸建設を知った、という地域のお客様のご参加も歓迎です。大丸建設で家を建てたお客様もいらっしゃるので、無垢の木の家の住み心地を直接訪ねることも出来ますよ。
大工さんによる鉋(かんな)がけの実演は、「これぞ職人技!」を体感できる貴重な機会です。
第6回大丸木工フェスタは、8/5(日)10-12時開催、参加費1000円です。明日締め切りです。皆様のご参加をお待ちしています!

子どもはものづくりの楽しさを知っている

大丸木工フェスタでは、大人も、子どもも、みんなが楽しめる雰囲気づくりを心がけています。
以前は、踏み台や椅子、プランターボックス、本棚など、大作にもチャレンジしていました。大人や小中学生が一生懸命鋸(のこぎり)で木を挽いたり、金槌で釘を打つ姿を目にしていると、小さな子どもたちは憧れのまなざしで見つめます。「自分も、大工さんみたいに、かっこ良くなりたいなあ」と、キラキラ光る瞳を向けてくれて、職人や、私たちスタッフは、うれしくもあり、照れくさくもあり……。
大人たちが夢中になっている間、子どもでもものづくりの楽しさが味わえるよう、これまで、木のおもちゃづくりなど、会場脇でミニイベントを併催していました。いまは小学生になる私の甥や姪は、幼稚園のころから金槌と釘をもって、自分のおもちゃづくりをしていました。もちろん、おじいちゃん(社長)やおばあちゃんが横について、子どもたちは真剣に大人の言うことを聞き、気をつけながら大工道具を扱っていました。大人の目が行き届いているので、いままで子どもの怪我はありません。
子どもは、本能的にものづくりの楽しさを知っている、と感じたエピソードです。
(8/5の木工フェスタは、親子、ご家族ご一緒に一つの作品をつくっていただくプログラムです)

木工フェスタを始めたわけ

いよいよ2週間後に控えた「第6回大丸木工フェスタ」。お申し込みはまだ受け付けております。お早めにどうぞ!
私たちが木工フェスタを始めたのは、2005年のことです。それまでは、特にお客様同士が交流するような機会を設けていなかったのですが、いま新築中のお客様、OBのお客様が、同じ木の家に住む方同士、フランクに話をしたり、質問やアドバイスをし合えるような場面があればよいなあ、と思っていました。
大丸建設には、とても技術力の高い大工や職人がたくさんいます。すでに家を建ててしまったお客様にとっては、会う機会も少ないですが、こういった場で再会して、家づくりの楽しさを思い出したり、新しく交流が生まれたり、いま住んでいる家の相談をするなど、関わりが持てるといいな、とも。
そんなわけでスタートした大丸木工フェスタ。毎回大人数のお客様がいらっしゃって、地域の方も興味を持って問い合わせてくださるなど、大丸建設と、無垢材と、地域の方々が交流し合える、すてきな場に成長しました。
今回、久しぶりに木工フェスタを開催できること、とてもうれしいです。

8/5(日)、木工フェスタを開催します。

いよいよ夏休み、お子さんたちは海に、山に、部活動に、お忙しいのではないでしょうか。
みなさん、お待たせしました。8/5(日)に「大丸建設木工フェスタ」を開催します。2009年に第5回を開催して以来、3年ぶりの木工フェスタ。この間、社員や職人が入れ替わり、本社も引っ越しするなど、いろいろあり、久しぶりの木工フェスタですが、私たちにとっては、とても大切なイベントで、社員一同創意工夫を結集し、力を入れて企画・運営しています。
第6回大丸建設木工フェスタは、8月5日(日)10:00〜12:00、大丸建設の旧社屋敷地内で開催します。参加費は1000円(1作品につき)。今回は、無垢の木に、タイルやビーズ、木の実などを貼って、焼きペンで絵や字を描く、オリジナルの表札づくりをします。
申し込み締め切りは7月31日(火)で、先着10組様となります。お早めにお申し込みください!