すだれを吊るす時の注意点

この夏の猛暑対策に、今からでも活用したいすだれ。すだれは日射遮蔽をしながら風を通してくれて、しかも価格が安い、至れりつくせりの素材です。

一般的なすだれの場合、横幅が88cmほどのものが多く、これは一般的な窓のサイズが1枚90cm(1間)であることに由来しています。窓の大きさが一般的でないケースもあるので、横幅のチェックは忘れずに。

気をつけたいのは吊り下げる場所で、それによって長さが変わってきます。窓の近くにぴったりくっつけるのか、ベランダの天井や軒先から吊り下げるのかで、購入するすだれの長さが変わってくるので、取り付け箇所を確認してからすだれを購入するようにしましょう。

断熱の救世主「すだれ」!

窓から室内に進入する熱を軽減するためには、窓の断熱は必要不可欠。とはいえ、断熱窓に改修するのはすぐには難しい……という方に試していただきたいのが「すだれ」です。

すだれは日射遮蔽にとても効果的で、熱をさえぎり、でも風は通してくれる優れもの。日本の夏の風物詩ともいえ、すだれの下がる家を見ると涼やかな感じがします。

すだれは細かく切った竹を原料に使われていて、吊るして使います。似たようなものに「よしず」があります。よしずは「葦」という植物が原料で、主にベランダ等に立てかけて使うことが多いです。

窓からの熱をシャットアウト!

この猛暑で今すぐにでもやっていただきたいのが、窓から室内に熱が進入するのを防ぐことです。夏は室内に入る熱い熱のうち58%が窓からとなっています。なんの断熱対策もしていないシングルガラスのアルミサッシでは、強烈な真夏の日差しを受けた窓面はとても熱く、サッシ部分は触れないほどの熱を持っています。その熱は室内にそのまま放出されるので、室内の気温をあげてしまいます。

インナーサッシ(内窓)や断熱窓(Low-Eガラスや樹脂サッシなど)を取り付ければ、窓から室内に伝わる熱をかなり軽減することができるので、エアコンも効きやすくなります。しかも、窓の改修は壁や天井の断熱よりも相当価格が安く手軽にできるのでおすすめです。

そうはいってもすぐにそれだけのコストは負担できない……という方に、身近なものでできる窓の断熱対策をお伝えします。

省エネを自粛するのはもったいない!

今年の夏は類例にないほどの猛暑で、気象番組等でも「室内ではエアコンを使用し設定温度も下げるように」「不要不急の外出は控えるように」「屋外での部活動や外遊びは自粛」といった、これまでに聞いたこともないような呼びかけがなされています。

そんな中で省エネを呼びかけるのは「空気を読めない」感じがしてならないのですが、省エネ=我慢ではなくて、省エネをしっかりすることは冷房を効率よく効かせるためにも有効です。

今月は、今からでもできる省エネ対策をお話しします。

今年は異常な猛暑!

2018年は東京で史上初の6月梅雨明けになったのを皮切りに、連日35度に迫ったり超えたりすることが続いています。全国各地で40度越えの日も出てきて、熱中症で救急搬送される方の人数は昨年の倍以上と言われています。

 

台風12号は関東地方から関西地方に逆走する珍しいルートをたどり、水害や農作物の被害も出てきています。

新聞には「災害級の猛暑」という言葉も踊り、エアコンの設定温度を下げる呼びかけも見かけます。今年は省エネを呼びかけることは命のリスクを感じさせるという風潮も出てきているほどです。これまでに例を見ないほどの異常気象になっています。

経営者に問われるSDGs

近年、東京都や神奈川県、地方自治体などで、SDGsの目標を自治体の政策に反映させていこうという動きが起こっています。また、CSR(Corporate Social Responsibility)やCSV(Creating Shared Value)の観点からも、企業でもSDGsを経営指針に積極的に取り入れていこうというムーブメントが盛り上がっているようです。

これからの企業経営は、環境にいいことは当たり前、未来を見据えながら持続可能な社会をつくるために、商品やサービスを提供していく姿勢が求められます。それは住宅産業も同じで、最先端の時流に取り残されがちな地域工務店こそ、ニュースや業界団体の勉強会などで、世界のトレンドを知り、経営に生かしていく姿勢が求められます。

SDGsという指標があることで、企業も市民も行政も、共通の目標を持ちながら、未来に向かって「いい選択」をすることができるようになるはずです。

今後、大丸建設では、SDGsを意識した経営戦略を考えていきたいと思います。

SDGsの貧困や飢餓は無関係なのか?

SDGsの17の目標のうち、大丸建設の事業に関わりの深いものとして、

「目標7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」

「目標8 働きがいも 経済成長も」

「目標11 住み続けられるまちづくりを」

「目標12 つくる責任 つかう責任」

「目標13 気候変動に具体的な対策を」

この5つを紹介しました。一方で、

「目標1 貧困をなくそう」「目標2 飢餓をゼロに」「目標6 安全な水とトイレを世界中に」など、一見、今の日本とは関係なさそうなこと、特に住宅産業との関連性を見出しにくいものもあります。

ただ、これらの目標が私たちの生活に無関係かというと決してそうでもなく、いつ私たちは災害に遭って安全な水やトイレを手に入れられなくなるかもしれない、日本でも実は貧困や飢餓があるという事実もあり、企業としてそうした事実から目を離していけないものと思います。

SDGsの指標を知ることで、世界や日本で起こる様々な課題を、身近な問題としてとらえる契機になります。

SDGsで大丸建設と関係の深い目標 (3)

「目標13 気候変動に具体的な対策を」

住宅業界と気候変動対策は大きな関わりがあります。特に木造住宅の建築にあたっては、持続可能な森林経営との関わりが必要不可欠であり、温室効果ガス(二酸化炭素)の吸収源でもある森林の機能を高めるためには、適度な間伐、除伐といった森林の手入れが必要となります。また伐期のきた材木を使う流通の仕組みも大切です。

そして、住宅建築後のライフスタイルこそが気候変動対策と直結する問題で、エネルギーを大量消費するライフスタイルから、省エネルギーで暮らせる形にシフトしていかねばなりません。そのため、日本の気候風土にあった季節ごとの庇や軒の活用、風通しのよさ、日射遮蔽と日射活用、断熱といった、冷暖房効率をあげる住まいをつくるのが今の工務店の使命となっています。また、太陽光発電や高効率給湯器といった、エネルギーをつくる、使う、減らすことを最適化できる設備投資も提案していければと思います。

SDGsで大丸建設と関係の深い目標 (2)

「目標11 住み続けられるまちづくりを」

住まいを建てるということは、まちをつくることに直結しています。街並みを形成する住まいは、どんな素材で建てられているのか、敷地と建物の関係、緑化、外観など、周囲の景観と調和していかなければなりません。また、そこに人が住み続ける限り、「まち」の機能は存続します。住まい手一人ひとりがまちの担い手であるということを意識できるよう、住宅建築の段階から、「まちを考える」という視点を持っていきたいと思います。

「目標12 つくる責任 つかう責任」

住まいをつくるときには、その住まいが使われなくなったときのことも考えます。家を住み継げるよう、断熱性や耐震性といった基本性能を高くし、リノベーションするとしても部材を再利用できるよう、良質な材木を使います。その家を壊すことになったとしても、土に還る素材であれば地球環境への負荷は最小限で済みます。

また、材木や建材についても、どのように生産されているのか、生産履歴(トレーサビリティ)を追跡し、産地の環境と持続可能性を守っていく必要があります。

SDGsで大丸建設と関係の深い目標 (1)

SDGsの17の目標のうち、特に大丸建設(住宅建築業)と関係の深いと思われる目標について解説します。

 

「目標7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」

住宅建築はエネルギー政策と関係の深い分野です。日本では家庭部門の消費エネルギー量は増加傾向にあり、消費エネルギー量の低いライフスタイルを実現できる住まいづくりをしなければなりません。化石燃料や原子力エネルギーから再生可能エネルギーへのシフトも、消費者が選んでいくことで、実現が可能になっていくはずです。

 

「目標8 働きがいも 経済成長も」

日本でも働き方改革が進んでいますが、長時間労働や休日出勤が続いたり、男女間の格差など、まだ課題が山積しています。大丸建設自体が、社員にとって働きやすく、働きがいを感じてもらいながら、お客様にも満足していただけるような会社でありたいと思います。