首都圏の建築事情(6) 法面の多い土地に潜むリスク

法面(のりめん)とは、土地の中で傾斜している部分のことを言います。中でも、丘陵等の自然な傾斜ではなく、切り土や盛り土といった人工的につけられた斜面を「法(のり)をつける」といって、人工的な斜面を指します。

土地面積のうち法面が多いと、実際の建築面積は下がります。建築する立場からすると、法面に家を建てるのはリスクがあります。擁壁がしっかりしていればなんとかなるかもしれませんが、人工的につくられた斜面は一般的に地盤が弱いので、地震等の災害時に大きなリスクとなります。そのリスクを低減するために、深基礎や高基礎、地盤改良など、結局基礎にお金をかけなければいけなくなります。

せっかく安く土地を取得しても、地盤改良や擁壁の追加、基礎に費用を費やして、トータルのコストは高くなるのにも関わらず、災害時のリスクが高い家になるので、法面のある土地を取得する場合には注意が必要です。

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