山を守る視点を持つこと

ウッドショックにより、木材の6割以上を外国産材に頼ってきた日本の住宅業界のもろさが浮き彫りになりました。ここで国産材に注目が集まってきていますが、一時的に国産材に需要が集中することで市場が混乱することがよいとは思えません。

私たち大丸建設は長年、「山を守る」視点を持って、日本の林業生産者と手を携えてきました。国産木材の多くは、戦後に植えられたスギで、1本のスギが使えるようになるまでは、50〜60年ほどかかります。その間、スギに光が当たるように間引きをしたり、下草を刈って山を整備する、いわゆる「山守り」の仕事が大切になります。

適正に管理された山は、雨水を蓄え、洪水の調節機能を持つなど、環境保全に役立ちます。一方で、管理が行き届かない山は荒れ、土地が痩せ衰えます。大雨の時には土砂崩れや洪水の原因になることも。

日本の山を維持管理していくためには、林業が産業として成り立たなければなりません。経済が回らないと、山で働く人がいなくなるからです。

 

[写真提供:山長商店]

ウッドショックをどこまで吸収できるか

令和のウッドショックでは、北米からの輸入材が入らなくなったことで、木材価格が高騰し、そのぶん国産材の需要が高まって、圧倒的な材木不足の状況に陥っています。

木材価格は日に日に変わり、このブログの執筆時点での正確な数字を出しにくい状況ですが、シカゴの木材先物価格取引市場では、今年5月の段階で、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックが宣言された昨年4月と比べて約5倍の価格高騰が起こりました。

日本への木材価格の影響は、昨年秋以降、数回にわたって値段があがり、1.5倍〜2倍ほどで、外国産材ではなく国産材に至っても、末端で1.2倍以上の価格になっている実勢です。

大丸建設でも1.1〜1.2倍ほどの木材仕入れ価格が上昇しており、社内である程度吸収の努力をしても限界があります。特に、リフォーム材に関しては価格の上昇が顕著なので、お客様に値上げをお願いせざるを得ない状況に陥っています。

 

令和のウッドショック、大丸建設への影響

日本の住宅業界を直撃している「令和のウッドショック」ですが、大丸建設にも影響は少しずつ出始めています。

大丸建設は、ほぼ100%、国産材を使って住宅をつくっているため、ほぼ外国産材の住宅メーカーよりはウッドショックの影響は少ないとはいえます。木材市場が混乱すると、国産材の需要を圧迫して、結果的に私たちのように産地直送の地域工務店への影響も回避できない状況になっています。

私たちが直接つながっている産地でも、需要が過多の状況で、在庫が少なくなってきているとのことです。リフォームの場合は近場から材木を仕入れていますが、どうにか木材市場から在庫を確保しようと努力していて、結果的に仕入れの価格が上がる状況になっています。

大丸建設も、お付き合いのある材木店も、お客様への影響を極力減らそうと努力していますが、世界的な価格高騰で、材木の原価はどうしても上がってきています。令和のウッドショックがいつまで続くかで、小規模の材木店や工務店が店を畳まなければいけなくなる事態も想定され、住宅業界挙げての対策が必要だと感じています。

 

新型コロナウイルスの影響が拡大

北米のDIYブームが、回り回って日本の住宅市場を直撃している。令和のウッドショックは、まさしくグローバル経済の弊害を実感させる出来事になりました。北米の住宅供給過多により木材価格が高騰し、中国経済の回復によって木材需要が大幅に高まり、また今年3月のスエズ運河での貨物船座礁事故で世界の物流が滞り、木材流通が大混乱しました。

新型コロナウイルスの世界的な流行は、私たちの日常生活に大きな影響を及ぼしていますが、経済的にも大打撃で、飲食店やスポーツ、エンタメ業界のみならず、住宅業界にも大きな影響を及ぼしています。

日本の「巣篭もり需要」で、白物家電や家具、インテリアグッズの業界は大躍進でした。住宅業界もステイホームでリフォーム、リノベーションのニーズは高まりをみせ、大丸建設も堅調ではありましたが、ここにきてウッドショックの影響を受け始めており、お客様と見積もりについてご相談をすることも起こってきています。

 

令和の“ウッドショック”で住宅業界が混乱

2021年に入り、木材価格の高騰が止まりません。

新型コロナウイルスの世界的な流行により、「巣ごもり需要」が高まったことで、DIY文化が盛んな北米で住宅用資材、特にツーバイフォー用の需要が急増しました。特に、梁などの構造材に使われるベイマツなどの集成材の入手が困難になり、日本の市場に出回らなくなってきています。そのため、住宅の着工が遅れたり、工期が長引く、見積もり金額が上がるなどの影響が出ており、私たちのような小さな工務店から、大手ハウスメーカーまで、会社の規模の大小にかかわらず多大な影響が出ている状況です。

米国のDIYの活況と、中国経済の回復といった、諸外国の状況に日本の住宅市場が影響を受ける理由は、日本の木材流通量の6割以上を外国産材に頼っているからです。食料自給率もそうですが、木材の自給率をいかに高めていくのか、住宅業界だけでなく、消費者も一緒に考えていく契機になるとよいなと思っています。

家づくりをとことん楽しんでください!

今、世界は新型コロナウイルスに揺れ、先の見通せない時代のなかで、「家づくり」という、人生で最も大きな投資をしていくことには、不安もあると思います。しかし、ステイホームで家にいる時間が長くなり、暮らしを見つめ直す機会も増えたのではないでしょうか。住まいを整える、使い勝手をよくする、新しくすることで、フレッシュな気持ちになり、生きることが楽しくなるのは、これまで私たちが家づくりを手がけてきたお客様をみていても実感します。ぜひ、こんな時代だからこそ、「住まいをよくする」ことにチャレンジしていただけたらと思います。

そして、大丸建設はお客様の夢や希望に寄り添う、最高の相談相手でありたいと思っています。お客様の夢を形にするのが私たちです。それには予算やスケジュールの壁が立ちはだかりますが、豊富な現場経験から、最適な提案をできるようにしていきます。

そして、お客様の夢や希望を現場で形にする大工さんや職人さんに確実に伝えて、お互いに気持ちよく、楽しく家づくりをしていきたいと思います。建築プロセスがいい住まいは、住んだ後も最高に気持ちがよいはずです。ぜひ、私たちと楽しい家づくりをしてみませんか。お問合せをお待ちしています!

 

ウィズコロナ時代の現場見学会。

ここ数年、建築家とコラボした新築住宅をはじめ、自社設計の新築住宅、それから大規模なリノベーションなど、現場が忙しく回っている大丸建設。現場見学会は新規のお客様や、検討中のお客様との大切な接点です。

しかし、新型コロナウイルスの蔓延により、お客様とリアルでお会いすることがとても難しくなっています。私たちも感染症対策を徹底していますが、そもそも外出や移動、人との交流を避けなければいけない時代において、積極的にお客様をお招きすることもできなくなり、これまで実施していた「だいまるけんせつオープンカフェ」やDIY講座なども2020年以降完全にストップしています。

現場見学会だけは、その機を逃すと実施できなくなるので、なんとしても開催しようと、完全予約制、人数制限のうえ、消毒や検温、換気を徹底して実施しています。基本的に私はその現場にいるようにして、責任を持ってお客様をお迎えしますので、どうか安心してお越しください。基本的に同時間帯にお迎えするのは1組ずつとし、他のお客様とは重ならないようにいたします。

 

 

<近日に行う予定の見学会情報>

大型リフォーム現場見学会 (府中市)】

◎ 6/19(土)、7/10(土)→ 10時~15時(要予約)

※ホームページのブログやFacebookを随時更新していますので、こちらもぜひご覧くださいませ。

建築家とのコラボレーション。

2018年に、チルチンびと地域主義建築家連合(URA)とのコラボレーション事業「だいまるけんせつオープンカフェ」を行いました。URAに属する首都圏の建築家の方々を大丸建設にお招きし、住まいの相談会を開催するなかで、ご招待した建築家と私たちもたくさん話すことができ、お互いを知る中で、お仕事をご一緒する機会にも恵まれました。

木下治人さんの設計した住宅を大丸建設で施工し、それが『チルチンびと』に掲載されて反響をいただいています。最近では、松本直子さんの設計する住宅の施工を私たち大丸建設で手がけています。伊藤誠康さんにもたいへんお世話になっています。建築家の着眼点や設計手法、デザインへのこだわりを知るなかで、私たちの現場や働き方にも大いに参考になっています。

大丸建設はそれまで自社設計が中心でしたが、ここ数年で建築家とのコラボが増えてきたことで、得意とする施工に集中することができています。これからも積極的に建築家とのコラボレーションを進めていきたいと思います。

 

[写真:2020年 大丸建設にて、オープンカフェの様子]

少数精鋭の時代に思うこと。

私が会社に入って20年以上が経ちますが、今、社員の体制は最もコンパクトではないかと思います。以前は、前社長、私に加えて、現場監督が2名、設計・営業が2名と、事務方もいて、会社の規模に比して大所帯だったように思います。

少子高齢化、人口減少の時代において、新築住宅の着工棟数は右肩下がりになり、大丸建設も数年前は、新築の着工棟数が大きく減っていた時期もありました。最近は、広報の強化や建築家とのコラボレーションが実を結び、お問い合わせが止まらない嬉しい悲鳴をあげています。

会長には引き続き、社員を温かく見守りサポートしてもらう役割を期待していますが、実質的に現場は私、雨宮、山崎の3人でまわしていく形になります。少数精鋭ですが、スキルが高く経験豊富な3人なので、お互いの強みを生かし、苦手を補いながら、助け合って仕事を進めていこうと思います。

少数精鋭でいい仕事をきっちり回していく。今、ようやく大丸建設として理想の形で仕事ができているように思います。

 

社員の自発性を大切にしたい。

私が専務の時代から、常々言っていたこととして、社員には「自分で考え、自分で学び、自分で提案する、そんな自主性を大切にしてほしい」ということです。

例えば、一級建築士の資格を取得したければ、大いに学んでほしいと思っています。今は、建築士だけでなく、省エネや福祉環境など、建築に関わる資格はたくさんあります。それらを学び、資格を取得する過程において学んだことは、すぐに現場に生かすことができます。

私自身は、匠の会やチルチンびと「地域主義工務店」の会に入会し、そこで学び交流することで、同じ志をもったたくさんの工務店仲間ができました。こうした機会にも積極的に出かけてほしいと思っています。

企画やパートでも、学べることはたくさんあります。写真研修、SNS研修、さまざまな学びの機会にあふれており、自らの提案でそれらを学ぶことは、私は大歓迎です。大丸建設の理念を広く発信していくことも大切な仕事で、直接的に建築に関わること以外でも、積極的に学んでほしいと思っています。