私は一級建築士で、住まいの設計をすることもあります。また、匠の会やチルチンびと地域主義工務店の会などでの学びの中から、環境と調和した住まいの設計のあり方について、よく考えます。
家を設計する時に誰もが重視する「日当り」と「通風」。東京のような住宅密集地では、想い通りの採光と通風が確保できないこともありますが、それでも何とか効率よく光と風を取り込むために、住まいの近隣だけでなく、その地域全体の風況や日射時間などをデータからしぼりこみ、設計に活かします。
風であれば、気象庁のホームページを見ると、その地域の風の抜け方がよく分かります。山の方から吹き下ろす風なのか、川下から吹き上げる風なのか。現場に立って風を感じる力と、地域の気候風土を読む目、どちらも必要です。