一軒の家が建つまで_2 設計者の意図を汲む現場監督

家づくりに関わる職人はたくさんいますが、最初の職人といえば「設計者」かもしれません。設計者、建築家、デザイナー……言い方はさまざまで、また現場で常に体を動かすわけではないので、職人っぽくないかもしれませんが、設計者は家の設計図書をまとめ設計思想をそこに込めるわけですから、ある種の素晴らしい職能の持ち主と言えます。

この設計図書を読み解き、現場をスムーズに動かしていくのが現場監督の役目です。設計図書に書いてある指示通りに家を建てると、実際にどのくらいのコストが必要なのかの計算は、工務店がやります。建築材料、職人手間、工数、工期などによってコストが大幅に変わります。お客さんにとってはコストが少ない方がいいわけですが、一方でコストを下げることによって品質が低下することは避けたい。そのために、何を省いて何を重視するのかの見極めも大切になります。

設計者とお客さんとの間に立ちながら、現実の住まいをより良く、適切な価格にしていくための調整も現場監督の務めになります。

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