物価高騰_5 人件費の上昇

もう一つ、建築費の高騰の背景には、人件費の上昇があります。時間当たりの最低賃金の上昇は、労働者の権利向上のうえでは大切なことではありますが、一方で価格転嫁に直結するので、お客さまへの影響が出てしまう部分でもあります。

東京都の2013年の最低賃金は時給にして869円でした。2019年に1,013円になり1,000円超えしたと思ったら、2023年には1,113円と、毎年2%以上の伸び率です。人件費はこの10年間で3割アップしています。

また、職人さんの工賃は「外注工賃」となり、会社で抱える直接人件費ではありませんが、大工や左官、とび職、鉄筋コンクリートや基礎の型枠職人などの人的工数も職種によって異なれども、10〜30%ほどの幅で上昇しています。

人に関わるコストが2〜3割は上昇していることを考えると、建築に関わるコストもそれに追随していかざる得ないのは、致し方ないことなのです。

 

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