日本の人口と住宅産業のこれから_8 地域コミュニティの大切さ

人口減少と高齢化がますます進む社会の中で、これから大切になってくるのは、地域コミュニティです。どの駅に住むのか、駅からの距離はどれくらいか、周辺環境は? といった立地的なことだけでなく、地域で助け合える関係があるのか、いざという時に頼れる先があるのか、福祉は充実しているのかなどが、立地以上に大切ではないでしょうか。

単身世帯や高齢世帯が増えるにつれて、誰ともつながりのない「孤立無縁」の人も増えています。その家で、一人倒れても、誰も気づいてくれない……となる前に、「あの家のおじいちゃん、最近見ないね」「ポストにチラシがたくさん挟まっているけれど大丈夫かしら」などと、異変に気づいてくれる目があるだけで、救われる命もあるのではないかと思います。公的な福祉施設のケアマネージャーや民生委員さんなど、地域の福祉を支える存在とつながることで、一人でも生きていける安心感を得られるはずです。

新たな住まいを求める場合に、「家=これからの暮らし」をつくるものとして、ぜひ地域に目を向けていただきたいと思います。

 

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