コンクリートも実は劣化する

 前項で「基礎も割れる」と書きましたが、「コンクリートって割れるの?」と、疑問に感じた方もいるのではないでしょうか。一見強そうなコンクリートも、強力な力を受けると、実は割れるのです。
 コンクリートは水とセメントの量、空気の量、粗骨材(砂利など)、細骨材(砂など)の配合が細かく定められています。しかし、昔につくられたコンクリートはそこまで精度高く配合がなされていないものもあり、スカスカで密度の粗いコンクリートもあります。
 また、密度が高くてもコンクリートの打ち方が悪いと、空気が入り込んでいたり、発泡スチロールのようにもろいものもあります。密度が低くてスカスカだったりすると、水や雨の酸を受けてアルカリ性が中性化することがあります。
 空気と接する面から徐々にコンクリートが中性化して、鉄筋に雨の酸がふれることで、鉄筋がさびることがあります。そうすると、コンクリートがもろくなって、地震による大きな力がかかった時に、基礎が割れたりヒビが入ったりすることがあります。
 古いコンクリートは比較的質がよくないと言われており、また建物自体の耐震性能も心配なので、1981年以前の木造住宅にお住まいの方は、一度耐震検査を受けられることをお勧めします。

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