大丸の事例紹介! Vol.15 建具 (最終回)

さて、このvol.15で、事例紹介もいったん終了です。まだまだご紹介したい写真があるので、またの機会に。

最終回は、建具です。木にこだわる大丸建設。構造材や床・壁材にこだわるのは当然ですが、より目につく建具にもこだわって作っています。天然素材なので、木目や色の出方により印象が変わってしまう建具ですので、職人のセンスと技が光っています。

 

玄関収納のカウンター。中も外も全て杉材で作っています。思い出の写真や小物を飾ることができる家族にとってのお楽しみスペースです。右の黒電話は、現役で通話もできるそうですよ!

 

杉のオーダー建具です。デザインを決めて、宮城県栗駒山の建具屋さんに作ってもらいました。

 

白と赤のコントラストが美しい建具。お客様のご希望で、アールの開口を作りました。

 

下の部分にガラスが嵌め込まれているのが雪見障子ですが、こちらはさらに上げ下げできる障子が内側に付いていて摺り上げ猫間障子と呼ばれます。

こちらも栗駒産の杉を使い、建具屋さんに作ってもらいました。

 

玄関とリビングの間仕切り引戸。ガラス入りの細かい格子組でこちらも栗駒杉の建具です。格子のサイズなども雰囲気に合わせてオーダーしています。

寝室の収納です。正面左は可動棚。入り口の引戸と右側のクローゼットのドアは同じように栗駒産の杉で作っています。クローゼット内部はハンガーパイプと上部に棚を設置。可動棚の棚板も杉です。

 

さて、Vol.1からお読みいただき、誠にありがとうございました。これからも技術・デザインともに新しい物を取り入れつつ古い物を守って伝えていこうと思っています。

大丸の事例紹介! Vol.14 和室

大丸のお客様は、和室にこだわりを持っている方も多くいらっしゃいます。最近は、和室のないお家も増えていますが、一室あるといいですよね。

 

趣のある床柱。お嬢さんの名前にちなんで、楓の木を選ばれました。素敵なエピソードですね。

 

壁は、聚楽、又は京壁と呼ばれる昔からある左官の塗り壁です。緑色で旅館のような雰囲気を出しています。照明もまたいいですね。

 

障子が上にスライドするので、座った状態でお庭を眺めることができます。料亭のような造りですね。こちらの照明も和紙でとても雰囲気にあっていますね。

 

こちらは、和室ですが、窓にはカーテンのあり、和洋ミックスのスタイルです。ブランコは大工さんのお手製です。

 

掛け軸を掛けたいので是非和室に床の間をとのご希望でした。最近は床の間のある和室が少なくなりました。

この畳は、目積と言ってフチなし目の細かい畳です。正方形サイズで市松に見えるのは畳の目の向きを互い違いに敷いてあるからです。モダンな印象になりますね。

竿縁天井、竿縁という細長い棒状の木を渡した上に板を並べて張った天井です。最近は少ないですが昔はよくある普通の天井でした。

 

大丸の事例紹介! Vol.13 梁

梁が見えている家って好きですか?

私は、太く立派な梁や木目の見える無垢材の梁が見えているお家にとても憧れています。

 

こちらは、真壁工法で、梁も柱も束も全て見せています。このように、構造体を見せる設計をするときには、強度だけでなく美しく見える配置やサイズもしっかりと検討します。

 

天井が高く、とても開放感の在る寝室になっています。

 

太鼓梁が美しい吹き抜けの頂上です。ダイナミックな構造体が見えます。

こちらの構造材は、全て、和歌山県の山長商店の杉と檜です。樹齢が80年を超える木材もあるんですよ! お客様には、森林伐採ツアーに参加していただき、植栽からプレカットまで世代を超えて管理された材木を見ていただきました。

 

ロフトから見下ろした梁組みです。梁を渡って歩きたくなりますね。でも、絶対やめてください! 危険です!(笑)

こちらは、将来ロフトが作れるようにと梁を入れています。それまでは天井の高い開放感ある空間を楽しまれるようです。

 

二枚目の写真と少し似ていますね。こちらも、和歌山県の山長商店の材木を使っています。

交差した太鼓梁が見せたくて2階の子供部屋は天井を張らない大空間にしました。間近に迫る太鼓梁は圧巻です。

梁の交点は「仕口」という伝統的な工法で組み合わされています。現在はプレカットで機械加工ですが、昔の大工さんは複雑な仕口を手刻みで削っていました。