2012年04月27日(金)

カラマツ、サワラ、青森ヒバ……それぞれの特徴

杉と檜以外で大丸建設が使っている木材をご紹介します。
 カラマツは信州が一大産地です。カラマツは材の性質上、ねじてれいて、扱いにくいのが難点ですが、それが独特の表情を生み出します。ヤニが多いので、それも扱いにくさの原因の一つでもありますが、言い直すと脂分を豊富に含むので水に強いということでもあります。大丸では、水回りに使うことがあります。
 サワラは、檜の兄弟分的な針葉樹で、とても香りがよく、うすくピンクがかった木目がとても美しい木材です。水にも強いのが特徴で、腰壁などに用いることがあります。玄関周りのように家の顔となる場所や、水回りなどで使うことがあります。
 青森ヒバは、国産材の中でも最も水に強い木材と言えるでしょう。とても香りが強く、お風呂の天井や壁などに用います。長年使っていても香りが抜けず、いつまでも「ヒバ風呂」のよさを味わえます。普通ではなかなか手に入りにくい青森ヒバですが、私たちは長年のおつきあいで入手できています。やはり厳しい環境で育った木は強いんだなあ、と思います。

2012年04月23日(月)

杉はとても機能的な材木

杉の特徴であるやわらかさとやさしさを、少し科学的に説明します。
 
 杉がなぜやわらかいのか? それは、多孔質だからです。たくさんの孔があることで、空気や水をたくさん含むことができます(容量が大きい、ということができます)。室内の湿度が高い時は湿気を吸着して調湿し、逆に室内が乾燥している時は吸った湿気を吐き出します。木の性質を生かす乾燥法なので、家になった後も木は呼吸するのです。
 もう一つ、杉には消臭効果もあります。これは、やはり多孔質であるという性質を生かした消臭性能と、杉自体が持つ芳香成分がいつまでも消えないことです。竣工後10年以上経った家でも、玄関を開けると杉のよい香りが漂っていて、驚くことがあります。どのお客様のお宅でもそうです。いわゆる生活臭がせず、木の家の香りがします。

2012年04月20日(金)

杉の傷も長い年月を経て美しく変化する。

日本国内で入手しやすく、比較的安価で、扱いやすい杉。いまの木造住宅は杉でつくられることが増えていますが、杉には弱点もあります。
 杉のメリットでもあるやわらかさ、やさしさは、傷つきやすいというデメリットもあります。大丸建設の本社の床に杉の無垢材を張っていますが、オフィス用の机やキャビネットを転がすと、床に傷がついてきます。でも、そのような傷も、長年手入れをしていくと味になり、かえって美しくなります。自然素材のよさは「経年美化」することです。
 構造材としての杉は、乾燥方法で違ってきますが、山長商店では強度を生かす乾燥方法を採用しているのと、構造材としての強さ(ヤング係数といいます)をきちんと数値で表し、しっかりとした強度が確保できているので、安心して使えます。中温で木に負荷をかけない乾燥方法で、大工さんも木を鉋で削っていると、そのたびに杉独特のとてもよい香りがしてくると言っています。
 木の特性、メリットとデメリットをよく知り、適材適所で材木を使っていきます。

2012年04月16日(月)

温もりにあふれ、やさしい手ざわりの杉。

私が会社に入って間もないころ、いまから10年前くらいは、木造建築は檜で建てるもの、というお客様が多かったです。国産材使用を呼びかける『チルチンびと』のような雑誌の影響や、環境配慮型住宅の普及などの追い風が吹き、最近では「国産の杉で家を建てる」のがごく当たり前になってきました。杉が一般の方々に認められるようになったと感じています。
 杉のよさは、なんといっても、その温もりです。とてもあたたかく、やわらかくて、杉の床にすわっていると、とても落ち着きます。保温性が高いので、冬でも陽射しのあるところでは、まるで床暖房のように温かいのです。夏場はうまく陽射しを遮ると、ほどよくさらっとしていて快適です。
 木肌を見ていると、「杉って、やさしいなあ」と思います。檜を見ると「きれいだなあ」と思うのですが、杉のやさしさは格別です。

2012年04月13日(金)

檜の木には圧倒的な美しさがある

昔の人は、「家は檜で、無節の木がよい」と言っていたそうです。いまでは檜は高級材で、ましては無節のものにはとても高い値段がつきます。それでも大丸建設では、お客様のご要望に応じて、床材や柱に檜を使うことがあります。
 
 大丸では、檜材は、家の土台に使います。檜は水に強くくさりにくいので、いちばん湿気がたまりやすい床下で、しかも家を支える主要構造材である土台に檜を用いています。檜は強度も高く、ねばり強く、変化しにくいという特徴があります。
 檜は確かに、木肌がとても美しく、ほんのりピンクがかった色合いも素晴らしく、ヒノキチオールという独特の芳香成分で癒されます。私も「よいものはよい」と思いますし、檜はとても美しく、大好きな木の一つです。

2012年04月10日(火)

メインで使う杉は、紀州・山長商店と、くりこまから。

大丸建設の主要材として使う杉は、紀州・山長商店の50年生以上のものを。山長の杉は長年よく手入れされた森で育ちます。育ちがよく目が詰んでいて、真っ直ぐで素直です。そのため、柱や梁などの構造材として用いることが多く、また、壁や床などの内装材にも利用しています。
 宮城県北部・くりこま産の杉は、燻煙乾燥という独自の技術で乾燥させています。囲炉裏で燻したような、独特の香りと、鰹節のようなきれいなピンク色をしています。木が持つ粘り気(強さ)を生かし、木の性質を壊さない乾燥法なので、建具などに用いることが多いです。
 いずれの産地とも、生産者と直接つながり、信頼関係を築いています。産地の思いや、どのように手入れをしているのかがわかるので、とても安心です。

2012年04月09日(月)

大丸建設で使っている国産の木材

大丸建設では、国産の無垢材を使っています。木は樹種によって産地が異なり、適材適所で用いています。
 メインで使う杉は、紀州(和歌山県)の山長商店からと、宮城県北部のくりこま木材のもの。一部秋田杉を使用することもあります。
 ほかに、高級材として古くから使われている檜、カラマツ、サワラ、そして水に強い青森ヒバを用いています。
 昔は、ケヤキやクリなどの広葉樹を内装材に使うこともあったそうですが、いま広葉樹は森林保全などの観点から商業用にはあまり伐採されておらず、付加価値の高い家具用材として流通することがほとんどです。

2012年04月02日(月)

仲間づくりを通して助け合える関係性を

私が東日本大震災以降、被災地支援ボランティアを通じて、何を学んだのか。たとえば、それを具体的に仕事に生かそうとか、あまりそういうことは考えずに、ただ自分にできることはないか、建築や耐震診断の専門家として手伝えることはないか、という思いで足を運びました。私にとっての被災地は学びや撮影の対象ではなく、ただひたすら現場で汗を流しました。ただどうしても、今後の建築の耐震の参考にさせていただきたいような現場でだけは、依頼主の許可を得て撮影させてもらいました。
 それよりも、東北で出会った方々との縁が、何よりも大きかったと思います。コミュニティを中心に助け合う人々の姿に感銘を受けました。それが少しずつつながり、広がっている様子に、とても学びました。
 東京でも、地域コミュニティがしっかりと盤石であれば、いざという時に助け合い、支え合うことができると思います。なかなか今の社会ではそれが難しいのかもしれませんが、意識してご近所付き合いを広げていくことで、それが可能になるかもしれません。
 そして、何より大切なのは家族の絆なのだと思います。あらためて、家族の大切さ、ありがたさを身にしみて感じました。

2012年03月30日(金)

東北人の強さ

昨年のGW、6月、8月、11月に遠野町や大槌町を訪れてボランティアをしてきたなかで、たいへん多くの出会いがありました。ボランティア同志の出会い、隊長との出会い、そして、現地で暮らしている方との出会い。複数回足を運ぶことで、私のことを覚えてくださる方がいて、再会を喜んでくださったのには、私も励まされました。
 そのなかで感じたのは、東北の方はどうしてこんなに強いのだろうということ。大地震、大津波、その後の生活は、怖いなんてものではないほど、たいへんな恐怖と不安をもたらしたと思います。文字通り生死を分ける体験をしながら、ボランティアで訪れた私たちと食卓を囲み、時には杯を交わしながら、先を見据えて生きている、その精神の強靭さに心打たれました。
 その時、ふと考えました。東京で同じような大震災が起こったら……。私たちはこのように強くいられるのだろうか、と。震災と原発事故以降、東京ではパニック状態が続いていました。まるで東京が被災地であるかのように、混乱していました。なんでこんなに東京では足下がぐらついているのだろう、と不思議でなりませんでした。
 東北に行って感じたのは、地域コミュニティがしっかり息づいているかどうかの差なのだ、ということです。少なくとも私が接していた人たちは、自分のことだけでなく、地域全体のことを考え、先を見据えている印象でした。

2012年03月26日(月)

リーダーに教わった「3つのA」

私はゴールデンウィークの約1週間にわたるボランティア以降、遠野を拠点に、6月、8月、11月と、大槌町に通いました。
 私が拠点にしていたのは、「遠野まごころネット」で、みんなから「隊長」と呼ばれて親しまれていた林崎慶治さんの人柄に惹かれ、林崎さんも私たちをとても可愛がってくださいました。林崎さんは途中で隊長を辞められましたが、その後も彼個人を頼りに現地へ足を運びました。
 隊長に教わったボランティアの心得で、今でも大切にしていることがあります。「ボタンティアに必要な“3つのA”がある。あわてない、あせらない、あきらめないこと」。ボランティアのために災害があるのではない、災害があったからボランティアが必要なのだ、と、隊長は再三言っていました。ともすると、ボランティアは「してあげている」という気持ちになりがちです。でも、本来は「させてもらっている」という謙虚な気持ちで関わらないと、現地の方々を混乱させ、時には傷つけてしまうことがあります。
 自分が何のためにボランティアに行っているのか、常に原点に立ち帰るための「3つのA」、今でも胸に留めています。