ウッドデッキ(6) パーゴラのメリット・デメリット

ウッドデッキとセットで設置されることの多いパーゴラ。パーゴラとはイタリア語で「ブドウ棚」を意味して、柱と屋根のフレームで構成されるエウステリアです。つる性の植物をからませることで、日陰をつくり、目を楽しませてくれます。

ガーデニングをする人や、グリーンカーテンをつくる人に人気ですが、実は、私自身は工務店の立場から、あまりパーゴラを推奨していません。理由は、美しさや緑陰をつくれるメリットよりも、腐りやすい、壊れやすい、メンテナンスしづらいというデメリットの方が勝るためです。

木材で作る場合、パーゴラに適した細さにすると耐久性の面で心配です。近年は大型の台風や暴風雨が増えているので、壊れたり飛んで行ったりする心配もあります。これまで大丸建設でパーゴラを施工したことがありますが、結局その後解体する例も何度か経験してきたので、日陰や緑陰を屋外に作る場合は、シェードやネットなど、取り外し可能なもののほうが結果的にはラクと言えそうです。

ウッドデッキ(5) ウッドデッキには腐りにくい南洋材

 

ウッドデッキに適しているのは、いわゆる「ハードウッド」と呼ばれる、赤道直下で育った硬くて重い広葉樹です。水にも沈むほど重く、硬くて目が詰まっているので、水を吸いづらいのが特徴です。ゆえに腐りづらく、国産材より値が張りますが、メンテナンスがラクなので、外構や公共空間でよく使われます。代表的な樹種として、イペ、ジャラ、セランガンバツ材があります。

イペは黄褐色の常緑広葉樹で、ブラジルなど南米が原産地です。反りや狂いが少なく、臨海部のボードウォークなどによく使われています。
ジャラはアマゾンジャラとも呼ばれ、目が詰まって赤く美しい木肌が特徴のデッキ材です。腐食や虫害に強く、防腐処理が不要と言われるほど堅牢です。

セランガンバツはインドネシアやマレーシアに広く分布し、比較的安価で安定的に供給されることから、近年人気があります。個人住宅のウッドデッキやウッドフェンスに使われることが多いです。

ウッドデッキ(4) 針葉樹を使う時には塗料で保護する

大丸建設でウッドデッキに杉材を使うときには、腐食防止の塗料を使います。大丸建設で使っているのは「ウッドロングエコ」という商品です。ウッドロングエコを販売しているのは、三重県尾鷲市の小川耕太郎♾百合子社。同社は「未晒し蜜ロウワックス」の製造を20年以上続け、自然素材の家づくりに取り組む工務店から絶大な支持を得ています。無垢材のフローリングに自然な艶を与え、メンテナンスする楽しさを教えてくれる蜜ロウワックスは同社の主力製品で、屋外用にはカナダの製造元から取り寄せているウッドロングエコを販売しています。ハーブ、樹皮、鉱物などが原料の粉を水で溶いて、屋外用の材木に塗布する「木材防護保持材」で、塗り直しが不要とされています。

ウッドロングエコは防腐剤ではないので、水びたしになったり、風が通らない設計だと、木材腐朽菌が増殖してしまいます。ウッドデッキには、通風と水はけをよくする設計・施工が欠かせません。塗料だけに頼るのではなく、設計・施工とセットで考えていく必要があるのです。

 

ウッドデッキ(3) 杉材を使う際の注意点

大丸建設は国産材と自然素材をメインに使う工務店です。内装材は主に杉を使います。杉は、真っ直ぐでやわらかく、加工しやすいのが特徴で、日本では建築用材として柱や梁、床材などに用いられています。

もちろんウッドデッキに使うこともできますが、杉材は風雨にさらされると腐食しやすい、という特徴があります。これは杉に限ったことではありませんが、木材の中でもやわらかい材料は風雨に対する保護が必要です。

屋外に杉を使う場合、腐食しづらくする加工が必要です。具体的には塗料を塗ることです。塗料には、腐食防止、紫外線等から木材を保護する効果があります。とはいえ、万能ではないので、こまめなメンテナンスと、腐食した時には板を取り替える、補強するなどの処置が必要です。

 

 

ウッドデッキ(1)  薫風の季節、ウッドデッキでくつろごう

新緑がまぶしい、気持ちの良い季節になりましたね。花粉シーズンもひと段落して、空気もさらりとしているので、この季節は清々しくて最高だなと思います。暑くもなく寒くもなく、湿気も少なく、エアコンなしで過ごせるので、窓から気持ちのよい空気を室内に取り入れましょう。

ベランダやウッドデッキのある家ならば、ぜひ窓を開け放して、そこをもう一つの部屋として過ごすのもいいですね。風に揺れる木の葉を感じながら本を読んだり、小さなテーブルを出してコーヒーと一緒にお菓子を食べるのもいいでしょう。今の季節ならではの美しさを味わい、自然とともにある暮らしを満喫するために、室内と屋外の中間領域であるベランダやデッキを活用する秘訣について、今月はお話しします。

 

8) 多種多様な補助に対応できる工務店としての強み

こどもみらい住宅支援事業は、2022年2月に事業者の登録が始まったばかりの新しい制度です。大丸建設はいち早く事業者登録をおこない、3月には申請ができる体制を整えました。小規模な地方工務店としては、かなり早いスピードではないかと自負しています。

工務店としていち早く制度の情報を仕入れ、必要な資格取得のための勉強を重ね、速やかにお客様にサービスを提供できるよう、常にアンテナを高く張り、動けるようにしています。こどもみらい住宅支援事業者登録だけでなく、2月のブログでお話ししたアスベスト調査の事前調査業務についても、全国の工務店の中でも最も登録が早かった事業者の一つです。

お客様が住宅を新築したり、リフォームする際に、多様な補助制度について提案できれば、少しでも金額の負担をおさえることが可能になり、その分省エネや快適性の高い住宅づくりにお金をまわすことができます。

大丸建設ではさまざまなご提案ができますので、ぜひいろいろご相談ください。

7) リフォームの条件は

こどもみらい住宅支援事業でリフォームをする場合、上限30万円までは、夫婦の年齢や子どもの有無に関係なく、補助の対象になります。一定の性能条件を満たすことが必要になります。なお、夫婦の年齢や子どもの年齢について、事業の定めた条件に合致する場合は、補助上限額は最大60万円までに引き上げられます。

住宅の性能要件としては、開口部の断熱改修、外壁・屋根・天井または床の断熱改修、エコ住宅の設備の設置のいずれかが必須で、さらに子育て対応改修、断熱改修、バリアフリー改修、空気清浄機農・換気機能付きエアコンの設置、リフォーム瑕疵保険等への加入を同時に行う場合に上記工事も補助対象になります。

リフォームの条件は年齢等も含めて大幅に拡充されているため、省エネや性能の高い住宅にリフォームすることを検討されている方は、ぜひご相談ください。

6) こどもみらい住宅支援事業に該当する省エネ性とは?

こどもみらい住宅は、その支援制度を使って建てた家に居住する若い夫婦、または子育て世代を応援する事業です。省エネ性にすぐれた住宅を普及することで、将来にわたって省エネの恩恵を長く受けることができます。こどもみらい住宅の支援の対象になる住宅の省エネ性は、次の通りです。

 

  • ZEH住宅

ZEHとはゼロエネルギーハウスの略で、ゼッチと呼びます。家の外側の断熱を強化して、再生可能エネルギー等を除いて、基準となる一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量が削減される性能を有する住宅をZEH住宅と呼びます。

ZEHに関して⇒ https://www.kk-daimaru.co.jp/blog01/2017/12/

  • 高い省エネ性能等を有する住宅

認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅は、それぞれ基準が定められています。これらの基準に沿った住宅を証明書等によって証明します。

  • 一定の省エネ性能を有する住宅

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく日本住宅性能表示基準で定める断熱等性能等級4、かつ一次エネルギー消費量等級4の性能を有する住宅を指します。

 

 

5) こどもみらい住宅支援事業の対象となる新築住宅は?

こどもみらい住宅支援事業で、大丸建設では分譲住宅の用意はないので、対象となる新築住宅についてご説明します。年齢や施工期間のほかにも、いくつか条件があります。

  • 所有者(建築主)自らが居住すること。住民票における住所等で確認をします。
  • 土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域外に立地すること。
  • 未完成、または完成から1年以内であり、人の居住用に提供したことがないもの。賃貸等に出していない、ということになります。
  • 住戸の床面積が50平米以上であること。
  • 証明書等によって、いずれかの省エネ性能を確認できること。
    これについては次回、より詳しく説明します。
  • 交付申請時に、一定以上の工事完了が確認できること。
    交付を申請する際には、着工していることが条件になります。基礎工事が完了しているか、一定の出来高分の工事が完了していること。

 

 

8) 止まっていた本社1Fリノベを今年こそ!

大丸建設の本社1Fを、地域にひらかれたスペースにしたい。

そう掲げ、3年ほど前から少しずつ1Fの清掃や、社員とリノベプランを話し合ってきたのですが、気づいたらコロナ禍や代替わりなどで、あっという間に時が過ぎてしまいました。現場が忙しい、大工さんが足りないなど、お客様優先の嬉しい悲鳴のなかで、どうしても「自分のこと」は後回しになってしまう傾向があります。

本社リノベはこれまでにもURA(地域主義建築家連合)とのコラボイベントの中で建築家の皆さんに相談していた案件でもありました。ウィズコロナ時代に本格的に突入するなかで、地域に根ざした工務店の存在は今後ますます必要になってくると考えられ、地域の方が家の相談にふらりと訪れられるような、そんな場をつくっていきたいと考えます。

本社1Fリノベが2022年の大丸建設のトップニュースを飾れるよう、今年こそはその目標を社長ブログで掲げたいと思います。