日本の夏は、暑さばかりでなく、湿度の高さも問題です。湿度が高い環境では汗が蒸発しにくくなります。汗が蒸発しないと、体温が下がりにくく、体内に熱がこもりやすくなります。
建築現場では動き回る作業が多いため、体力を消耗しやすくなります。湿度が高いと体温調節が難しくなり、熱中症の危険性がさらに高まります。
建築現場では安全を確保するために、作業員は長袖、長ズボン、ヘルメット、安全ベストなどを着用します。これらの装備は体を保護する役割があるのに相反して、酷暑にはどうしても体力を奪います。最近は空調服なども増えてきていますが、私からすると「ないよりはマシ」くらいの感覚で、抜本的な対策にはなっていません。通気性があり汗を蒸散しやすい素材が使われるようになってきていますが、機械や埃から体を保護するという目的とどうしても相反してしまいます。