この10年で、極端な豪雨や竜巻、猛暑など、地球温暖化の進行は顕著になってきていると感じています。
大丸建設では住宅の環境対応としては、自然素材への特化など、積極的に取り組んできましたが、いわゆる省エネ分野に関しては今後強化していかなければならないと感じています。
今後は、省エネ法が代わり、家全体の断熱性能をU値という数値で表していかねばならず、2020年に向け、統一した基準で数値化することが義務付けられます。
先進国の中でも、住宅の断熱化が最も遅れていると言われる日本。今後、大丸建設もしっかり対応していきたいと思います。
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ロングライフ住宅もトレンドに
2009年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の制定を受け、長く住み継げる良質な住宅を建設するための建設費の一部を国が補助し、定期的なメンテナンスをおこない適切に維持管理をしていくための制度がスタートしました。いわゆる長期優良住宅です。その根本には、環境問題とからめて、建物の寿命が極端に短い日本でスクラップアンドビルドをやめ、良質な住まいをつくり長く住み継ぐ社会を目指す姿勢があります。
大丸建設ではこれまで、長期優良住宅の住まいを10軒ほど建設しています。私は、長期優良住宅はとてもよい制度だと思っており、古い家をすぐ建て替えるよりも、大事に使ってきた家の維持管理の計画を建て、長く住み継いでいくのは、大丸建設のコンセプトそのものとも共通しています。
自然素材がスタンダードになりつつある
10年前はまた、「チルチンびと『地域主義工務店』の会」の立ち上げメンバーとして、忙しく活動していた時期でもあります。2003年の建築基準法の改正、いわゆる「シックハウス法」ができたことで、建材に使われる化学物質で人の健康に影響をあたえる可能性のある化学物質が規制されるようになりました。
『チルチンびと』では、化学物質の安全データをとり、自然素材を使い自然な住まいをつくるための技術的な勉強会を定期的に開催しました。内装材だけ無垢材や左官壁で仕上げる「外側の自然素材」ではなく、構造材も、床下も、天井裏も、壁の中も、住まい全体の自然を追求し、なおかつ断熱性能や調湿性能、耐震性を確保した住まいをつくりあげるために、理論的にも研究を重ねました。
こうして、大丸建設は、外側も、中身も、すべて自然素材の住まいを基本仕様として住まいを建てており、今につながっています。
耐震の学びにも力を入れました
先日、横浜のマンションの大型マンションで、杭が地盤の支持層に届いていないことが発覚した「横浜マンション傾斜問題」。ちょうど10年前はいわゆる姉歯事件と呼ばれる「耐震偽装問題」が明らかになり、世間を震撼させた時期でもあります。
私は一級建築士の資格取得後、耐震の勉強にも力を入れました。国や地方自治体が住宅の耐震診断に対して助成金を出すようになり、大丸建設も東京都木造住宅耐震診断登録事務所協議会の登録機関になるべく、耐震診断技術者の資格取得をしました。
建築に携わる人間として、お客様の命を守るのは道義的な使命であり、耐震偽装などはあってはならないことです。建築士の資格などについて3年に1度の定期講習を受ける義務が生じたのも、根本的な対策というよりは、ある意味現場での倫理観を問い直すきっかけのような気もしています。
大丸建設、この10年。
私は今年の12月で40歳になります。この10年間、大丸建設で働いてきた30代を振り返り、飛躍の40代に向けて、整理をしていきたいと思います。
10年前は、ちょうど30歳になろうというところ。平成16年に私は一級建築士の試験に受かりました。平成17年に登録をしたので、今年は一級建築士としてちょうど10年経ったことになります。当時は、現場監督として、建築現場の仕事を肌身で覚えながら、試験勉強を重ねていました。そして、ようやく合格して、新たなスタートを切ることができました。
合格後は3年間、日建学院の講師の仕事もしていたので、質問されたら答えられるよう、常に勉強していました。
木造建築の工務店にとっては、一級建築士の資格は必須ではないのですが、社会的信用度も上がりますし、難関の試験に合格することで、仕事への自信にもつながっているのを感じています。
リフォームには坪単価という概念はない
新築住宅を建てる際に、総額がどのくらいになるかの目安として「坪単価」があります。これは、例えば30坪の家を建てる時に2400万円かかったとしたら、坪単価は80万円。ところが1500万円で住んだら50万円となります。坪単価が安い方がいいと思われがちですが、住宅の価格は人工と材料と設備の総額で決まりますから、材料や設備が安いのか、手間が少ないのか、で価格が変わってくるわけです。ちなみに、大丸建設の坪単価はおしなべて80万円くらいです。
リフォームには「坪単価」という概念がありません。どの工事をすればいくら、という費用感がだいたい決まっているからです。
ただ、ここで気をつけたいのは、水回りだけでいくら、キッチンだけでいくら……と、チラシだけ見て安いところに飛びつくと、配管のつながりを無視した工事になりがちで、後悔するケースも少なくありません。
工務店の場合、住まいの全体を見ながら最適なリフォームを提案できます。結果的に、トータルで見れば工務店に頼む方が無駄なくスムーズ、お客様の時間を有効に活用できるという意味で、費用的にも満足感が高いのではないでしょうか。
リフォームで元が取れるのか?
リフォームの場合、投資をした分の元を取れるのかどうか、判断しやすいので、新築よりも明朗会計と言えます。
キッチンやお風呂などの水回りでは、実際に不便があるから設備を更新するわけですし、壊れたから買い替える、なければ生活の質に関わるから……と、暮らしに必要な経費としてお客様もご理解しやすいものです。
これは、家電の買い替えなどにも言えることで、冷蔵庫が壊れたから買い替える、エアコンの効きが悪くなったから新しくするなど、お客様がお金を出す目的がはっきりしているのが特徴です。
私たち大丸建設では、できれば、少しでも環境に配慮した高効率な設備を導入して、CO2排出量が少ない選択をしていただけたらと思っています。そうすることで、実は地球環境にやさしいだけでなく、暮らしにかかる光熱費もぐんと減らすことができ、普及型を購入するよりもはるかに早いスパンで元をとることができるからです。
リフォームで元が取れるのか?
では、リフォームのコストはどうなっているのか、具体例をお伝えしましょう。
例えば床を張り替えるならば、壁や廊下などを養生し、仮設を組み、既存の床を解体し、運び出して、処分する工程があります。新しい床の材料費と、それを張る大工さんの人工(にんく)が費用になります。
壁を塗る場合は、やはり養生と、下地処理、仕上げ塗り、チェックで、材料費と左官屋さんの人工が費用になります。
私たち工務店の人工はかかりませんが、お客様との打ち合わせ窓口になり、職人を手配し、何かあった際の責任費用も工務店が持つことになります。そのため、コーディネート費用として、ご請求額の2割ほどを工務店の方でいただくことになります。
新築とリフォームの利益率の違い
新築住宅の利益率は、理想的には1棟あたり25%を目指したいところですが、現実的には粗利が2割を切ることがほとんどです。仮に3000万円の住宅を建てる時の粗利は600万円ですが、そこに営業や設計などの人件費がかかりますから、半年以上の仕事で粗利が月間100万円を切ることがほとんどです。
一方、リフォームの方が、新築より利益率がよいことが多いです。何をすれば、どれくらいの費用がかかるのか、基本的にはパーツの組み合わせ、つまり足し算なのと、工事期間が短いため、利益率がいいのです。
新築は、総額の予算があって、できることを決めていくのですが、お客様の理想の住まいのためにどうしても頑張ってしまう。つまり工務店が身を削る形でお仕事を受けてしまうことが多いので、粗利がどんどん削られてしまうのです。
現場を見てケースごとに対応を急ぐ
お客様からリフォームのご相談をいただく時に、切羽詰まっているケースの時には、なるべく緊急で対応するようにしています。例えば、家の鍵が開かない! といった時には、家に入れませんので、すぐに知り合いの鍵屋さんに連絡して錠ごと差し替えたり、水漏れに関しても、つまりがあれば漏れて階下に影響しますので、速やかに業者さんを手配します。
ライフスタイル向上など、可及的速やかな対応が必要でない際には、新築現場の状況に応じて、お客様をお待たせしてしまうこともありますが、リフォームはお客様のニーズがはっきりしていることが多いので、なるべく早めに工事に着手したいと考えています。
リフォームの場合、建築現場のことをしっかり把握できる現場監督がお客様のヒアリングをするのが適しています。なるべく、その場でリフォームしたい箇所を見させていただき、ご提案できるようにしています。
