猛暑の日にクルマに乗って感じること

 外気温が30℃を超え、特に猛暑日は、クルマに乗ってエアコンをつけても、効くまでにかなりの時間がかかります(省エネのために冷房を我慢する……のは、この暑さではナンセンスです。熱中症にかかって体調を崩してしまっては本末転倒ですから)。それがなぜか考えてみると、クルマにはほとんど断熱性能がないからですね。
 クルマは鉄板とシングルガラス、そして少しの断熱材で構成されています。クルマにしっかり断熱が施されていれば……と思いますが、そうすると車体も大きくなり、かつ重量も増し、製造コストも上がり、燃費は下がる……。せめて、窓ガラスがペアガラスや遮熱ガラスであれば、かなり変わってくるのではないかと思うのですが……。

今夏の猛暑はすさまじい

 今年は梅雨明けが例年より早く、七夕の頃、暦の上では「小暑」の時期に連日35℃を超えるような猛暑が続きました。1カ月後、「立秋」の頃にも35℃を超える猛暑で、高知県四万十市では最高気温が41.0℃となり、国内最高気温を更新しました。
 近年、日本の四季がなくなってきている実感があります。私が子どもの頃は、春夏秋冬のメリハリがあり、新芽や花が萌え出る春、清々しい初夏、梅雨、そして暑く元気が出る夏、空気が澄んだ秋、そして冬の寒さ……と、それぞれの季節の風物詩を楽しんでいました。
 ところが最近では、四季のよさを感じる間もなく、春は花粉症、清々しい初夏の季節は短くすぐ梅雨入り、そして猛暑、ゲリラ豪雨、さわやかな秋も短くすぐ冬……と、快適な季節が極端に短くなっているような気がします。

雨漏りはいつか必ず止まります

 さて、住まいに雨漏りしたら……?
 大丈夫、雨漏りは必ず止まります。
 きちんと造られた住まいであれば、水道の蛇口のように水がダラダラと入り込むようなことはなく、せいぜい、ポタ、ポタとしずくが落ちる、あるいは天井がじんわりとシミになる程度。それならば、晴れて乾いてしまえば問題ありません。
 よく、天井の断熱材がそのままカビてしまうのではないかと心配されることもあるのですが、天井は住まいのなかで最も熱がたまりやすいところなので、太陽の熱や室内からあがった熱で乾いてしまうことがほとんどです。また、自然素材の住まいであれば通気性があるので、雨漏りでジメジメが残ることも考えにくいです。実際、私は耐震診断で天井裏にのぼることも多いのですが、天井裏がカビてひどい家はあまり見たいことがありません。
 雨漏りしている家は、雨の道が雨だれとして壁や天井に残っているので、わかります。もちろん、雨漏りは住まいのQOLを著しく下げますし、万が一、天井や壁の中が雨漏りでカビてしまうと住まいの劣化につながるので、雨漏りが見つかったら必ず連絡をください。

横殴りの雨に要注意

 近年、地球温暖化の影響か、短時間で集中的に強い雨が降るゲリラ豪雨や、台風が激化したり、スコールのような突然の雨、長時間強く降る雨など、これまでとは異なる雨の降り方をします。
 少し前までの建築の常識では、斜めの勾配がある屋根であれば、基本的に雨は屋根に留まらず下に流れるものと考えていました。
 しかし、近年では豪雨+強風という状況で、雨が屋根に長時間留まる傾向にあります。つまり、風が屋根に吹き付けることで雨が下に流れずに屋根面に留まる。その上からまた次から次に雨が降ってきて流れるスピードが遅くなる。つまり、雨が屋根に滞在する時間が長くなるので、そのぶん雨が逃げ場をなくして、継ぎ目(隙間)を探してそこに潜り込もうとするのです。
 また、横風が強いので、雨が屋根に落ちるのではなく壁面にも留まるので、それが雨漏りの原因にもなると考えられます。

雨漏りは屋根からだけじゃない

 雨漏りは、屋根の継ぎ目からが多いですが、実は壁からも雨漏りすることがあります。屋根から天井を通じて水が垂れる、または屋根から壁を通じて水が垂れる、どちらかです。
 最近ではサッシの隙間から雨漏りをする、エアコンのダクトがちゃんと防水できていない時はそこから、また庇を設けるために屋根との間に継ぎ目がある場合はそこから、ベランダの床と壁の間から、ベランダの手すりを設けたところから……。雨はあらゆるところから住まいの中に浸入してきます。
 ベランダは人が立つ場所でもあるので、通常ベランダの床の勾配は小さいです。つまり、陸屋根と同じようなもの。きちんと排水用の勾配をとらないと、ベランダから雨漏りが……ということがあります。
 近年はまた、サッシ回りからの雨漏りも増えています。昔は雨と言えば上から降ってくるものでしたが、最近では横殴りの雨が増えて、その分、窓や外壁から雨が浸入してくるケースが増えたのです。

屋根材によって屋根勾配は異なる

 近年、住宅のデザインも多様化して、木造住宅でも屋根勾配がゆるやかなもの、片流れのデザインなど、屋根でデザインを強調することも増えてきました。
 ガルバリウム鋼板は特に使いやすい素材の一つ。薄くて軽く、しかも強い。1枚が大きく、屋根面積が大きい時でも継ぎ目が少なくて済むので、雨漏りのリスクも低減されます。継ぎ目の部分には、水が入らないよう板を二重にかぶせるので、モレはまず防げます。
 瓦の場合、材の一つひとつは決して大きくないので、瓦が重なるようにして雨漏りを防ぎます。ガルバリウム鋼板に比べると雨漏りに弱いとも言えるので、特に下地材の防止をしっかりしていきます。
 雨漏りはどこからするのかというと、屋根材の継ぎ目からです。材料が劣化したり、屋根のてっぺんでもある棟木から漏ります。寄せ棟屋根の場合は四本の隅木をかぶせていることから、継ぎ面が多く、そのぶん漏れやすいと言えます。
 とはいえ、瓦だから、寄せ棟だから雨漏りするということではなく、施工がしっかりしていれば大丈夫ですので、あまりご心配はなさらずに。

雨樋にも綿密な計算が……

 大丸建設は住まいの主治医・「ハウスドクター」を謳っているので、住まいのどんな小さなトラブルでも電話一本で駆けつけるようにしています。お問合せのなかでも比較的よく見られるのが「雨樋が詰まった」というトラブル。雨樋の詰まりはどうして起こるのでしょうか。
 秋の落ち葉が代表的な例ですが、屋根にのった落ち葉が雨と一緒に樋に流れてきて、軒樋から縦樋に水が落ちる時に、そこで詰まってしまうことが多いのです。軒樋から縦樋の接点は漏斗状になっているので、そこに葉っぱが詰まりやすい。
 屋根面が大きいと、それだけ雨水の量も多くなるので、その分縦樋も多くしなければなりません。基本は四隅に設けていますが、増やすこともあります。例えば下屋がある時は、下屋だけ別に樋を設けて雨を流すこともあります。
 雨樋は何気なくついているようでもありますが、実はこうした綿密な計算によってつくられているものなのです。

屋根から流れた水のゆくえ

 斜めの勾配屋根から流れた雨は、いったいどこに行くのでしょう? そのまま水が屋根の端から流れ落ちたら、家に入る時に雨だれを防ぐことができず、びしょぬれになってしまいます。そうならないように、屋根の端(軒先)に樋を渡して(軒樋といいます)、軒樋にも勾配をつけ、屋根の四隅に設けた縦樋を通じて水を垂直に流します。
 とはいっても、そのまま地面に水を流すのでは水たまりができてしまいます。地域によって雨水の処理方法は異なり、排水溝に直接雨水を流すのがポピュラーです。あるいは宅内処理で浸透枡をつけて、砂利からゆっくりと地面に雨水を浸透させて処理する方法もあります。
 最近では雨水利用に注目が集まっています。雨水タンクに雨水をためておいて、庭木に水をやったり、洗車に使ったり、夏の暑い日の打ち水用など、用途は無限大。水を大切に使う心にもつながりますね。

屋根が斜めなのはどうして!?

 住まいの絵を描く時、屋根はどんな形をしていますか?
 それが「木の家」であれば、大半は三角屋根ではないでしょうか。実際、大丸建設で建てる家のほとんどは、昔ながらの日本の三角屋根(切り妻屋根といいます)か、寄せ棟、片流れというように、必ず勾配がついています。屋根を斜めにすることで、雨水を流す働きがあります。
 マンションの場合は四角い箱のような絵が多いですね。鉄筋コンクリート造の住まいで三角屋根は、逆に珍しいものです。でも、見た目にはわからないだけで、実は排水のための水勾配はあります。だいたい50分の1くらいの傾斜です。こういった「陸(ろく=水平という意味)屋根」は、防水剤が使われています。
 木造の三角屋根では、防水シートに屋根材という組み合わせが多いです。屋根材には薄くて軽いガルバリウム鋼板や昔ながらの瓦、それからカラーベストなどを使います。

梅雨の話題は「雨と住まい」

 今年は観測史上3番目に早く梅雨入りしたと言われる関東地方。梅雨入り後しばらくは雨が降らずに「空梅雨か!?」と思われ、水不足が心配されましたが、ようやく梅雨らしい空模様になってきましたね。
 そんな梅雨にちなみ、今月の話題は「雨と住まい」についてお話しします。当たり前の話なのですが、住まいがなぜ存在するかというと、雨から人の暮らしを守るためです。もっと広げると、雨、風、雪と、寒さから人を守るためです。
 住まいの原点は、柱と壁、そして屋根です。昔は床すらなく土を固めた上に板や藁などを敷いて寝ていました。でも、屋根と壁がなければ風雨から人も財産も守ることができません。そして、屋根と壁を支えるのに必要なのが、柱と梁なのです。一晩や二晩であれば、テントでも暮らせるのがいい例です。