省エネ最新事情(3) 電気の計画停電を防ぐために

電力ひっ迫注意報/警報の発令は、今夏に限ったことではなく、今冬も続くことが予想されています。エネルギー源の化石燃料の輸入は世界情勢に左右され、エネルギー資源の枯渇といった問題が身に迫っているのと同時に、日本での電力需要はますます高まり、「電力の余裕がない」状態が続いています。3.11の時に起こったような「計画停電」を防ぐために私たちがやるべきことは、ただ一つ。省エネしかありません。

省エネというと、暑い時にもエアコンをつけない、家の照明を消して暗くして過ごす……といった、「我慢」のイメージがつきまとっていましたが、この猛暑の中で「我慢」してしまうことは命取りになりかねません。我慢ではなく、賢く、スマートに省エネに取り組む。そのためには、電気を使う製品や住まいとの関わりについて、総合的に理解していくのが得策です。

省エネ最新事情(2) 「でんき予報」に注目

今年の夏にたびたび耳にするようになった「電力ひっ迫注意報/警報」。ここ数年で、地震や台風での大規模停電や、3月に起きた電力不足による停電といった、電気が使えなくなる事態が起こり、生活に不便をした方もいたのではないでしょうか。2011年の東日本大震災後に発生した大規模停電、計画停電で、電気を使えない暮らしの不便さをあらためて思い出したのと同時に、これだけIT化が進み、電気なしでは暮らせないことも痛感しました。それだけに、「電気が使えなくなる」ことを回避するためには、日本全体で使用するエネルギー量を減らしていく必要性を痛感しています。

電力ひっ迫注意報/警報は、翌日の電力供給のために必要な電力の余力が一定規模を下回る場合に発令されます(3〜5%の時は注意報、3%以下の時には警報)。企業や工場などの産業・業務部門はもとより、家庭での省エネを広く呼びかけ、節電効果によって解除されます。今夏は「てんき予報」とともに「でんき予報」にも注目した夏になりました。

省エネ最新事情(1) 電力が足りない夏

2022年6月末、観測史上最速の梅雨明けという報道に、驚いた方も多いのではないでしょうか。梅雨入りからわずか20日ほどの梅雨明け、しかもその日から連日猛暑日という状況に、「この夏はどうなってしまうのだろう……」と不安を抱いた方も少なくないはずです。天気予報では連日「猛暑」を警告するのと同時に、「電力ひっ迫注意報/警報」が発令され、「猛暑なのに、エアコンをつけるのがはばかられる」といった、暑さに命を脅かされる状況が訪れていたと言わざるをえません。

この電力ひっ迫がなぜ起こったのか。それは、石油や天然ガスといった化石燃料が高騰して輸入しづらくなっていること、ウクライナ戦争の影響で世界的にエネルギー危機に陥っているなど、複数の要因があります。いずれにせよ日本はエネルギー自給率が低い国なので、エネルギー源を輸入に頼るだけでは限界で、再生可能エネルギーと省エネルギーの両輪で脱炭素化を進めていかなければならないのは明白です。

住まいの水対策(8) これからの季節、注意が必要

給排水管のトラブルは、生活から起こることと、外的影響から発生することと、両側面があります。排水の場合は、髪の毛や食べかすなどの掃除をこまめにする、パイプの詰まり取りの薬剤配布といった家庭でのメンテナンスや、定期的に業者を呼んで高圧洗浄を行うことも有効な対策です。

こうした、生活上でできることもありますが、地震や台風といった災害や気象災害によって配管トラブルが起こることもあり得ます。地震による大きな力で配管に亀裂が入る、台風や豪雨災害で大きな力が加わり配管に影響する、あるいは急な寒さで配水管が凍結して割れてしまう、などのケースです。

人為的なトラブルと、外的要因によるトラブル、どちらも起こり得るのが配管トラブルです。いずれにせよ水のトラブルは、住まいにとって緊急度も優先度も高い案件ですので、困った時にはすぐに「ハウスドクター」(=かかりつけ工務店)にご相談ください。

住まいの水対策(7) マンションの排水トラブルは大掛かりになる

マンションで排水トラブルが起こると、階下の住宅に影響が及ぶ場合があります。特に古い団地など、築年数が長い共同住宅は、排水管自体が劣化していたり、鉄管の内側がサビで腐食していたりと、個人の専有部分のみならず、共用部分でも配管トラブルを抱えていることがあります。しかし、キッチン、トイレ、洗面所、お風呂場、洗濯機といった個人の生活排水からのトラブルが階下に影響した場合は、個人での弁償が必要になるため、注意が必要です。

例えば、お風呂場の髪の毛の詰まりを放置したまま排水管から水漏れを起こしてしまった場合や、洗濯バンの糸くずの詰まりなどで、階下の住宅のサニタリールームやお風呂場に水漏れが起こることがあります。水漏れが起こった時に階下の住宅が留守の場合、さらにその下まで水漏れが進み、被害範囲が拡大し、階下の住宅の家財等に影響があった時には弁償が必要となることもあります。

排水トラブルにより階下からの訴訟や、全面リフォームを余儀なくされるなど、影響が広範囲かつ高額に及ぶこともあるので、注意が必要です。

住まいの水対策(6) 給排水管だけでなく家全体をチェック

一戸建ての給排水トラブルの場合、水道管修理の事業者だけではなく、できれば工務店も一緒に影響を調査するのがベターです。例えば、自宅の壁体内劣化や床下の腐食といった、構造部分への影響がないか、あったとしたら構造を守るための措置が必要になります。

大丸建設でも給排水トラブルに対応していますが、原因を探索するのは、まるで探偵のような気分になります(笑)。なにせ、給排水管は住まい手の目には見えないところに配管されているので、どこに原因があるのか、探らなければいけないからです。

床が浮いたり、壁紙が濡れるなど、配管トラブルが目に見える形になっている場合は、かなりの重症です。そこまでいかないけれど、なんらかのトラブルが発生していそうな場合(例えば、水道メーターが常に少量動いているなど、軽微な水漏れが断続的に発生しているなど)は、超音波で探索することもあります。針を刺して、まるで水脈を探り当てるように、水漏れの箇所を探り、見つけた時にはちょっとした達成感もありますが、まずは早めに、適切に処置をしなければなりません。

住まいの水対策(5) 給水管トラブルは管の劣化が原因

配管トラブルは目に見えないところで起こることがほとんどです。住まいにおいて配管で見えるところは、蛇口とシャワーのホースくらいではないでしょうか。ほとんどは壁や床下におさまっていて、トラブルがあってもすぐに目には見えません。トラブルに気づいた時には、壁や床下が水浸し……と、大惨事になっていることが多いのです。

給水トラブルの場合は、配管自体の劣化によって起こる亀裂が原因と考えられます。例えば寒冷地ではよく起こることで、給水管に残っていた水が凍結して膨張して破裂、というのはよくあるトラブルの一つです。また鉄管が錆びて腐食してしまうことによる水漏れもあります。給水管のトラブルが見つかった場合は、応急措置としてタオルで配管まわりの亀裂を覆う、断熱材を巻きつけるなどの対策をして、修理事業者が到着するまでしのぎます。

ウッドデッキ(8)ウッドデッキのある暮らし

今月は、ウッドデッキの魅力と、長く快適に使えるようにするための「適材適所」や、メンテナンス方法についてお話ししました。

大丸建設では、ウッドデッキも含めた屋外空間は、「もう一つの部屋」というくらい、大切な場所だと思っています。特に、都市部で建築面積を広々とれない場合でも、空や周辺の緑、庭の風景なども含めて一つの空間ととらえ、いかに身近な自然を感じながら暮らせるかが、とても大切だと思います。

しかし、屋外は風雨にさらされたり、日光や紫外線などの影響によって、自然物でもある木材の維持や管理が室内よりも大変で、劣化も早いので、こまめにメンテナンスをするか、最初からメンテナンスがラクな材木を選ぶのも重要な選択肢です。
これまで手がけたさまざまな事例のなかから、お客様の環境に合わせて最適な屋外環境を提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

ウッドデッキ(7) グリーンカーテンとの併用

 

ウッドデッキとグリーンカーテン。夏はこの組み合わせで気持ちよく過ごせそうですね。パーゴラがなくてもグリーンカーテンをつくることはできます。
グリーンカーテンとは、つる性の植物をネットやフェンスに絡ませてカーテン状にすることで、夏場は葉の蒸散作用で周辺の温度が下がり、目にも涼しいので、暑さ対策としても有効です。

ウッドデッキの先にプランターを置いて、軒先にフックなどを吊るし、プランターからフックまでグリーンのネットを貼って、苗からつる性の植物を這わせていきます。比較的害虫に強く、実を食べる楽しみがあるのがゴーヤ。ヘチマやキュウリも人気です。朝顔やフウセンカズラなど花を咲かせる植物も見る楽しみがありますね。

グリーンカーテンは省エネにも役立ちます。5〜6月ごろが苗を植えるタイミングなので、今年はぜひチャレンジしてみてくださいね。

ウッドデッキ(6) パーゴラのメリット・デメリット

ウッドデッキとセットで設置されることの多いパーゴラ。パーゴラとはイタリア語で「ブドウ棚」を意味して、柱と屋根のフレームで構成されるエウステリアです。つる性の植物をからませることで、日陰をつくり、目を楽しませてくれます。

ガーデニングをする人や、グリーンカーテンをつくる人に人気ですが、実は、私自身は工務店の立場から、あまりパーゴラを推奨していません。理由は、美しさや緑陰をつくれるメリットよりも、腐りやすい、壊れやすい、メンテナンスしづらいというデメリットの方が勝るためです。

木材で作る場合、パーゴラに適した細さにすると耐久性の面で心配です。近年は大型の台風や暴風雨が増えているので、壊れたり飛んで行ったりする心配もあります。これまで大丸建設でパーゴラを施工したことがありますが、結局その後解体する例も何度か経験してきたので、日陰や緑陰を屋外に作る場合は、シェードやネットなど、取り外し可能なもののほうが結果的にはラクと言えそうです。