気候危機時代の建築現場_2 暴風リスクと建築現場の安全管理

気候危機時代に限らずですが、夏から秋にかけては台風や突風のリスクも高まります。最近も竜巻や突風によって住宅が倒壊するといったニュースが報じられ、風対策の重要性も高まっていますね。現場に設置している足場が強風で揺れたり、資材や養生シートが飛ばされる危険は常につきまといます。暴風による被害は、人命にも関わる重大な事故につながりかねません。

私たちは現場での安全管理を最優先に、天候に応じた作業スケジュールの調整や、シート・ネットの固定強化を徹底し、暴風が予想される時には資材を現場の中に入れるなど、適宜判断して対応しています。特に近年の台風は勢力が強く、従来以上の養生が必要とされています。現場ごとの判断力がますます問われる時代になりました。

以前私はこのブログで、「これからは縦の重力の備え(=耐震)とともに、横の力の備え(暴風)も大切になる」と述べてきました。住宅そのものについても、耐風性は重要な性能であることが近年ますます注目されています。屋根の形状や外壁の仕上げ、窓の取り付け方一つで、暴風への強さは変わります。自然素材の木造住宅は、構造材そのものがしなやかさを持ち、力を分散する特性があります。暴風リスクの増大する今だからこそ、伝統的な木造建築の強さが見直される必要があると思います。

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