大雨の後にチェックすべきところ

ゲリラ豪雨や大雨が過ぎ去った後は、天井や壁にシミがないか、チェックしてください。雨漏りが起こると、雨水が天井や壁から沁みて、内壁に影響が出てきます。内壁までにシミが出ると、柱や梁、断熱材が濡れて、放置すると腐ってしまう可能性があります。

また、古いサッシ(窓枠)は気密性がよくないので、サッシから風雨が入り込んでしまうことがあります。床や壁が濡れて、そこから床が劣化してささくれたり、塗装がはがれてしまうこともあります。

内装が沁みるほどのトラブルは、外装を見てもわかるくらいです。そうした時に、外装工事業者の飛び込み営業が入ることもあります。

通気層で防水はとれやすくなった

現代は大雨や洪水などの気象災害が激化しています。首都圏など温暖な地域でも、住宅街に水があふれて住民がボートで避難するといった、信じられないような洪水の風景をテレビで見かけることがあります。

昔の家は、「雨は上から下に降る」という想定で家を建てています。そのため、下から水が当たると家に水が入ってしまう構造になっています。しかし、現代の工務店は、「大雨やゲリラ豪雨では、雨が叩きつけて、下から上に巻き込む」というのが常識になっているので、床上浸水などの大規模災害でなければ、家に水が入らないよう、防水をしっかりおこなうように指導されています。

在来工法で言えば、壁や床に通気層をしっかりとっています。通気層は防水にも有利で、もし仮に水が壁に入ってきても、壁の間に二重に防水層が入っているので、そこから水が出て、内壁までに被害が出にくいようになっています。

気象が激化しているので、外装チェックはこまめに。

2000年代に入り、地球温暖化、気候変動の影響が顕著に現れてきています。「50年に一度の大雨」のような激しい気象現象が、毎年どこかで起こっています。雨とは、基本的に上から下に降るものですが、近年は横殴りの雨や、地面に叩きつけて下から跳ね返ってくる、巻き込むような、「下から上」の雨も見られます。

現代の工法では、このような気象の激化に対して、特に防水をしっかりおこなうなど、何かしらの対応策をほどこしています。それでも、「50年に一度」ならず、「100年に一度」レベルの気象災害も起こる時代ですから、大雨の後には水漏れなどをチェックする習慣をつくるとよいでしょう。

外装メンテナンスの費用感

外装メンテナンスは、家の大きさ(外壁の面積)によって大きく変わります。

外壁から屋根までやる場合は、足場をかける費用まで考えると、外壁面積で30〜50坪くらいで想定すると、だいたい150〜250万円くらいではないかと思います。家の大きさによっても、施工業者や施工内容によっても価格は異なります。塗装だけならば2週間くらいが施工期間と考えてよういでしょう。

もともと使っている外装材や屋根材によって、施工のしやすさが変わってきます。施工期間が短いほど、費用も少なくて済みます。屋根が瓦であれば、壊れている一部分だけ直せばいいのですから。初期投資とメンテナンス費用は、ある一定期間までは反比例関係とも言えるのです。

外装メンテナンスは全体で

外装のメンテナンスを安価で仕上げるために、劣化した一部だけの塗装で済ませようとする方がいますが、それはやめる方がいいと思います。一部だけ塗装すると、見た目としても違いが出てきますが、実は「見えている部分」だけが劣化しているわけではないのです。汚れていないように見えても実は汚れていたり、劣化が見えないところで進行しているケースもあるのです。

何より、外装メンテナンスをやる際は、足場をかける手間がかかるので、その手間賃を考えると、一部だけやるよりも、全体をまとめてやる方が効率的です。

軒下のメンテナンスも必要です

近年、気候が激化して、雨は上から下に降るものだったのが、あまりに激しい雨で上から叩きつけられた雨が今度は下から上に飛び跳ねてきたり、横から打ち付けてくるような、そんな風に変わってきています。

雨風が軒裏まで風で巻き込んでしまうケースが増えてきており、軒先や軒裏の劣化が心配です。昔は軒天井も木で施工していましたが、最近では風雨対策でサイディングボードに張り替えたり、ペンキを塗り替えるメンテナンスをしています。

ペンキなどがささくれのように出ている軒先は、美観の問題もありますが、水がしみやすくなってきているサインでもあります。早めにメンテナンスをするのがおすすめです。

 

木の外壁塗装の方法

外装をメンテナンスする最大の目的は、住まいの構造材を守るためです。要は雨漏り、水染み対策です。外壁が傷むと、そこから雨風が入りやすくなり、染み込んで、構造材が劣化します。すると耐震に影響したり、壁の中がカビたり腐敗して、健康被害にもつながります。

外壁が木の場合は、しっかりと塗装をして、仕上げ材で水の対策をすることが大切です。木の外壁材が傷んだ場合は、塗装をするか、交換です。

木の塗装は、オイルステイン系の油を染み込ませる塗装か、ペンキと呼ばれる塗膜をつくるタイプの塗装の大きく2種類です。

木がしっかりしているうちはオイルステイン系の方が、木の良さをいかせるのでおすすめです。大丸建設ではかつて、木にはペンキ系の外壁塗装をおこなっていましたが、日光や風雨に当たると劣化してペンキが剥がれてきます。また、木は生きているので、湿気を吸ったり乾燥すると動き出して、それでペンキが剥がれることもあります。ステイン系の方が木の性質に寄り添ってよさそうに思います。

 

屋根のメンテナンス方法

外装メンテナンスというと、つい外壁の補修をイメージしがちですが、実は屋根のメンテナンスがすごく大切です。

瓦屋根の場合は、瓦がはずれたり、棟瓦の漆喰部分が割れていれば、メンテナンスのサインです。瓦は基本的にメンテナンスフリーですが、棟瓦の漆喰は、天井のてっぺんで最も雨風を受けやすいところでもあるため、注意してチェックするようにしましょう。

カラーベストの屋根の場合は、埃がついたり、苔が生えたりして、表面が劣化します。水洗いをしてから塗装します。ガルバリウム鋼板の屋根も、カラーベスト材同様、10年から15年で表面塗装のツヤがなくなり、塗膜をもう一度つくる必要があります。苔が生えると劣化が早くなり、割れやすくなります。そうすると屋根から水が入り天井や構造材に影響を与えます。

 

外装工事はお肌のメンテナンスと一緒

外装のメンテナンスは「お肌のお手入れ」のようなものです。しかし、外装が人間の肌と違うのは、自動修復機能がないことです。

大丸建設では、工務店の役割の一つに「ハウスドクター」があると思っています。住まいのお医者さんとは、住まいに不具合が出ないように定期的に診察して、未然に病気を防ぐことです。

例えば、私はハウスドクターとして「耐震診断」をします。地震に対して今の住まいの健康状態がどうであるかを「健康診断」する、というわけです。

ホーム・インスペクションも同じようなものです。住まいに不具合が見つかったら、大事故につながる前に、早めに修復、営繕を提案します。

お肌のケアについても、紫外線対策をせずにいると、日焼けして肌が荒れたり、しみやそばかす、そして劣化の原因になります。外装が紫外線を浴びることは避けられないとしても、メンテナンスをすることで長持ちさせることはできます。

外装のケアをしないとどうなる?

外装は生活利便性に直結しないので、ついついお手入れは後回しになりがちです。そうして何年もケアしないと、何が起こるのでしょうか。

クラック(外装のひび割れ)が起こったらメンテナンスのサインですが、それをせずに放置してしまうと、ひび割れたところから水が入り、中が腐ってしまいます。「中」とは、柱や梁などの構造材、断熱材や防水シートなどで、そこが腐ると、カビ、シロアリ、木材腐朽菌などが発生し、不衛生になります。構造体にダメージが加わると、それこそ地震などの際の安全が脅かされます。地震で壁がはがれると、その家に住むことは難しくなります。

そうならないために、クラックを見つけたら早めのメンテナンスが必要です。