アスベストによる健康被害の特徴

アスベストによる健康被害としては、肺がんや悪性中皮腫が多く報告されています。実は、アスベストの成分自体に毒性があるというよりも、石綿の微細な粒子を吸い込むことで肺にたまり、10〜40年の潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症することがわかってきました。アスベストは超微細な繊維で、吸い込んでも気付きにくく、丈夫で変化しにくい物質であるため、人間の体内でも長く蓄積し、それが長い期間を経て発症に至ります。いったん発症すると多くの方が1、2年で亡くなるという実態がわかり、国が「石綿健康被害救済制度」を設けて医療費や療養手当の給付や、遺族への給付を行っています。

日本では昭和40年代に幅広く大量にアスベストが使用されてきたので、アスベスト施工の現場作業員といった対象者を特定することが困難な状況であるのが実態です。

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