少林寺では、作務(掃除)の前に、もっと大切なことがあります。
道場の履物を整理する「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」という教えです。
これは、単に履物を整える、道場の入り口をきれいにする、礼節のためだけのものではありません。足元を整えるということは、自分の足元を見ることにつながり、さらには自分自身を見つめることにもなる、という深い教えです。
玄関とは、家族が外から帰ってきて最初に足を踏み入れる場でもあります。玄関がどういう姿であるかは、その家の暮らしやあり方そのものとも言えそうです。靴を揃える、玄関を整えることが、自分自身、家族自身を照らすことにもなるという、少林寺の教えを、ぜひこの機会に皆さんの暮らしにも取り入れてみてください。