気候危機時代の建築現場_1 工事現場に迫る突然の豪雨

近年は線状降水帯やゲリラ豪雨といった言葉をよく耳にします。最近はマンホールから水があがって道路が水浸しになるようなニュースの映像もよく見るようになりました。昔なら数年に一度の水害が、年に何回も起こっている。そんな状況に心を痛めています。

地球温暖化や気候変動という言葉はすでに時代遅れなほどの「気候危機」によって、短時間に大量の雨が降ることが増えています。それは、建築現場にとっても大きなリスクとなっています。幸い、大丸建設ではまだ大きな被害は出ていませんが、基礎工事中に土台部分が冠水してしまう、仮設足場や養生資材が雨で流されるなど、豪雨の直撃によって建築現場での工程全体に影響が及ぶため、我々は日々、天気予報を詳細にチェックするようにしています。

それでも突発的な豪雨に対応するのは容易ではありません。工事を安全に進めるためには、計画段階から「雨に強い養生」を意識することが不可欠です。

一方で、完成した住宅においても同じことが言えます。雨仕舞いや防水の工夫がしっかりしているかどうかが、家の寿命を左右します。雨に強い家づくりは住まい手の暮らしを守る最前線であると、私たちは考えています。

 

酷暑の現場_4  夏の相棒──虫よけと涼感グッズの進化

夏の現場では、蚊や虫との闘いも欠かせません。特に屋外作業が多い大工さんにとっては、安全靴や道具と同じくらい重要な“装備”です。
現場では、虫よけスプレーや蚊取り線香など、職人さんの好みによって虫除け対策は異なりますが、日差し対策のように、涼感のある長袖を着て肌を露出しないことが最大の対策かもしれません。

休憩所や作業エリアには、吊り下げ式虫よけや、超音波を出すリング型デバイスを設置したり、最近は「オニヤンマくん」という天敵の模型を腰道具に付ける職人さんもいるようです。蚊の発生源となる水たまりを定期的に確認・除去するのも、地味ですが効果的です。

こうした対策を徹底しながら、首元を冷やすリングやバッテリー式小型冷蔵庫で涼をとり、暑さと虫の両方から身を守ります。蚊は風に弱いので、送風機も有効な対策です。

そして、私たちが建てる自然素材の家も、こうした“快適な環境づくり”に通じています。木の香りや漆喰の調湿性や、風通しのよい間取りは、湿気を減らし、虫を寄せつきにくくします。夏場でも爽やかな空気を保てる家は、暮らし手にとっても快適です。

現場での虫除けの工夫と素材の力が、快適な住まいを支えているのです。

酷暑の現場_3  スケジューリングも重要

夏の建築現場では、暑さだけでなく、突然の豪雨にも悩まされます。
テントやシートで養生しながら作業することもありますが、工程や敷地条件によっては難しい場合もあります。まずは建て方が終わり、屋根が架かれば日差しを遮り、豪雨から身を守ることができるので、現場が真夏に差し掛かる際には、スケジュールを工夫して、職人さんの作業環境の影響を最小限にする工夫をしています。
以前も大型の台風で現場が影響を受けることがありました。天気予報を見ながら、職人さんの安全を確保し、またお客さまの住まいが豪雨に影響を受けないよう、しっかり養生して、素材等が飛ばされないよう、屋内に退避するようにしています。

とにかく、猛暑、酷暑に豪雨と、気候変動の影響は、建築現場にも大きな変化をもたらしています。そこでの対策が、ひいてはお客さまの住まいの快適性と安全性につながっていくので、私たちは現場をしっかり見て、この先の対策に進めていきたいと思います。

酷暑の現場_2  自然素材の柔軟性

猛暑が続くと、建材への影響が心配になりますが、大丸建設では幸い、扱う建材は自然素材ばかりなので、熱による変形や融解といった、深刻な被害はありません。
屋根塗装では遮熱塗料を使うことがありますが、木材や漆喰は極端な温度変化にも強く、熱による割れや変形は少ないのです。木は熱をやわらかく受け止める性質があり、夏の厳しさにも安定して耐えることができます。無垢材は多孔質で表面積が大きいので、表面温度が高くなりにくいのです。

自然素材が持つ調湿性と断熱性によって、建築現場はいくぶんか楽になっていると考えられます。強い日差しを受けても、木は内部に熱をため込みすぎず、ゆるやかに室内へ伝えるため、急激な温度変化を防ぎます。自然素材がデフォルトであることは、こうした予期せぬメリットがあると実感しています。
酷暑でも安定する家は、暮らし手の体への負担を減らします。大丸建設では、現場での暑さ対策と同じように、素材選びでも「長く快適に暮らせる工夫」を積み重ねています。