住まいを支えるのは、基礎です。基礎は地震の際に最も大きな力を受けます。地震は、空気が揺れるわけではなく、地盤が揺れることによって起こります。地盤に接している基礎は、最も影響を受けやすい場所でもあります。
地震の際、地盤は隆起したり沈下したりすることで、本来は設置面で耐圧盤の役割を果たす基礎が、割れることがあります。
古い住宅であれば、基礎に鉄筋が入っていないこともあるので、より割れやすくなると言えます。
ただし、基礎の割れなどについては、専門家が床下にもぐって確認をしないと発見できないこともあります。
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家の傾きは、ヤバい。
地震で柱や梁に損傷があったり、接合部にヒビが入っても、家が垂直かつ平行にバランスを保っていれば、家はすぐに崩れはしません。しかし、明らかに傾いているようでしたら、注意が必要です。
本来、住まいは重力に耐えうるようにつくられていますが、傾斜ができることで常に横の力が働くので、構造体に負担がかかります。それが、いずれ住まいの倒壊につながってきます。
構造体の損傷については、素人にはわかりにくいことも多いのですが、素人目に見て明らかに傾いているような住まいには、留まるべきではなりません。
地震による死亡や大けがは、住まいや家具の倒壊によるところが大きいのです。すぐにその場から立ち去るようにしましょう。
接合部は要チェック!
木造住宅の柱と梁をつなぐ「接合部」は、仕口で木と木を凹凸に組み合わせ、さらに金属のボルトで強固に留めます。
通常、住まいは縦の力(重力)にはしっかりと耐えられるようにつくられていますが、横の力(地震や強風など)には弱いと言われています。横の力に耐えられるよう、耐力壁などを強くして住まいの耐震性を高めます。
地震で横からの過重がかかると、縦の構造材(柱)と横の構造材(梁)の接合部に力がかかります。金属よりも木の方が単体では強度が弱いので、木部に損傷が加わり、木にヒビが入ったり、割れることがあります。
そうすると、本来耐えうるはずの縦の力(重力)が正常に伝わりにくくなります。接合部から住まい全体の損傷につながることもあるので、接合部の確認は重要です。
大地震後、留まるor逃げるの判断基準
先月から引き続き、地震からの身の守り方について、コラムを書きます。今月は、「大地震後、自分が住む木造住宅に残るか、逃げるか」の判断基準についてご紹介します。
先月のブログ記事 ▼
http://kkdaimaruy.blog101.fc2.com/blog-date-201303.html
地震が起こった後、木造住宅の損壊度合いを判断するのは、以前ご紹介した耐震診断の要領とほぼ同じです。まずは目視で柱や梁などの構造体に損傷がないかを確認します。
万が一、柱や梁に割れや折れがあると、余震が発生した際に、崩れ落ちて来る可能性があります。木構造のヒビに過重がかかりやすくなるためです。
助け合う心を大切に。
東日本大震災の記憶をたぐり寄せると、時々、胸が痛むことがあります。震災直後の東京は、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどからあっという間にモノが消えてなくなり、買い占めの長蛇の列の凄まじい状況に、言葉を失いました。
4月下旬には宮城県・岩手県に入り、ボランティアをしてきましたが、東北の人たちは支援物資などを分かち合い、誰もが大変な状況なのにも関わらず、周囲の人のことを思いやり、助け合っていました。
震災直後の東京と、東北で、こんなにも違う光景を目にして、もし東京で大地震が起こったら、私たちは助け合えるのだろうかと、心配に思っています。
東京では今後4年以内に直下型の大地震が起こる可能性が70%以上と言われています。防災備品を蓄えることも大切ですが、いざという時に隣近所の方や、その時同じ場所に居合わせた人と助け合えるような、やさしい人間関係を育んでいくことも同じくらいに大切なのではないかと、私は思います。
常に防災用品を携行するのか、身軽に動くのか。
備えあれば憂いなし、とは言うものの、ご家庭にストックしてある防災備品すべてを持って移動したり、避難することは難しいのではないかと私は思います。特にご高齢の方や小さなお子さんを抱えている方は、無理して大きな荷物を持つよりも、まずは守るべき存在を最優先にしてほしいと思います。
私は、防災袋には食料品や水などを大量に入れておくよりも、救急用品をコンパクトにまとめておいて、サッとそれを持って身軽に動く方がいいと思います。地震で餓死者が出ることは、まずありません。数時間から1-2日のうちに救援物資が届きます。それよりも、怪我をしたら逃げることも動くことも難しくなってしまうので、絆創膏、包帯、消毒薬、はさみ、カッター、脱脂綿などをすぐに取り出せる位置に置いておくようにして、万が一自宅で篭城するようなことがあれば防災備品の食料や水を活用するのがよいと思います。
また、携帯電話などがつながらない状況のなかで、1本マジックがあれば、自分の居場所や安否だけを近くにある紙でも壁にでも書いておけるので、マジックの携行をおすすめします。
揺れが収まってから、次の動きを考えよう。
揺れが収まったら、冷静に、周囲の状況を見渡しましょう。地震が起きた時にどこにいるかによって次の行動が変わってきます。自宅にいるのであれば、その建物が安全かそうでないのか判断する。明らかに平衡感覚がおかしくなるくらいに傾いていたら危険なので、すぐに扉を開け出口を確保し、外に出るようにします。安全が確保できていると感じたら、家にとどまるのが安心です。
仕事先や外出先で地震に遭遇したら、周囲を見渡し、何を優先すべきか考えます。仕事が継続できる状況なのか、仕事のケアをしなければならないのか、周囲にケガ等をしている人がいないかなど……。周囲の人たちと相談し、すぐにできることをやります。帰宅する選択肢があっても、自宅があまりに遠い場合は、無理して帰らずに安全な場所に身を寄せるのも一つです。
大地震が起こったら、数分から数時間内に余震が起こります。余震で二次被害を被らないよう、冷静に対策していきましょう。
止まらない地震はない。
地震が起こる仕組みや、初期微動、緊急地震速報のメカニズムを少しでも理解していると、いざという時に慌てずに、素早い対応ができるようになるかもしれません。私は建築や耐震の専門家でもあるので、できるだけお客様やこのブログの読者の皆さんに、防災についてわかりやすい言葉でお伝えしていきたいと思っています。
地震が起こったら、まずは慌てず、身の安全を確保すること。私が最も伝えたいのは、このことです。
地震は、必ず止まります。揺れの状況を冷静に判断し、長くても数分、身の安全だけ守り、生き延びることを最優先します。
もしかしたら、台所の火が心配かもしれない。大丈夫、マイコンメーターが地震を感知すれば火は止まります。逃げることを考えて鞄などを探すかもしれない。でも、それよりも、命を守ることが最優先。だから、すぐに机やテーブルなどの下にもぐって、建物や家具の倒壊、上に置いてあるもの等の飛散から身を守るようにしてください。
地震の波にはP波とS波がある。
皆さん、中学校や高校の理科の授業で、P波とS波という言葉を聞いたことがあるかと思います。地震が発生すると、震源から波紋のように地震波が伝わり、最初にP波(初期微動)、続いてS波(本震)がやってきます。
P波は縦に揺れる波で、先にやってくる地震の波動です。P波は速度が速く、続いてやってくるのがS波です。S波は主要動とも言われ、大きな横揺れをもたらします。地震の被害は主にS波の横揺れによるものです。
緊急地震速報の仕組みは、地震発生の際に地震計がP波を感知し、そのデータを即気象庁に転送します。P波のデータからマグニチュードや震源を解析し、緊急地震速報として発表します。
家が倒壊したり被害を受けるのは、主にS波による横揺れが原因です。建築物は重力に耐えうるようにできているので、縦揺れには強いのですが、横にかかる力に対しては弱く、耐震性の高い建物とは、横からの力に対する耐力が強い建物と言えます。
地震はなぜ起こるのか?
地震が発生するメカニズムは、大きく2つあると考えられています。
一つは、海溝型(プレート境界型)で、地中深くの岩盤(プレート)に巨大なエネルギー負荷がかかり、衝撃を吸収しきれなくなった時に、プレートのずれ、ひずみなどが起こり、それが地震につながります。プレート型の地震は陸から離れた海底で起こることが多く、津波を引き起こすこともあります。震源も深く、揺れが広範囲に広がりやすいと言われています。東日本大震災はプレート型の地震でした。地震による死者よりも、津波の方の被害が大きかったと考えられています。
もう一つは内陸型(直下型)地震です。こちらは断層のずれによって起こり、震源は浅いです。揺れの範囲はプレート型に比べると局地的ですが、直下型の地震ということもあり被害が大きくなりやすいのが特徴です。阪神・淡路大震災は直下型の地震で、建物の倒壊による圧死が死者の多数を占めたと言われています。
