リフォームと確認申請_2 確認申請の要不要、その境目は?

リフォームといっても、確認申請が必要な工事と不要な工事があります。
たとえば、壁紙の張り替えやキッチンの入れ替えなど、構造に関わらない工事の場合は、申請不要です。
一方で、柱や梁など主要構造部を撤去・変更する場合、耐震改修や、または断熱材の仕様を変える場合は、今回の法改正により申請が必要になります。

自然素材のリフォームでは、壁や床を剥がして内部の構造を調整することも多く、思わぬところで申請対象になるケースがあります。
役所や審査機関もまだ判断基準を探っている段階で、「このケースはどう扱うのか」というやり取りが発生することも珍しくないと聞いています。

申請が必要かどうかは、工事内容と法律の両方を理解したうえで判断することが大切です。
私たちはお客様と計画を練る段階で、どこまでが申請対象になるかを丁寧に説明し、安心して工事を進められるようサポートしています。

リフォームと確認申請_1 なぜ今、リフォームでも確認申請が必要になったのか

近年の法改正で、住宅の確認申請制度に大きな見直しがありました。
特に「4号特例」と呼ばれていた、一級建築士の設計で免除されていた部分が縮小され、木造2階建ての住宅でも構造や断熱性能の詳細を申請時に提出する必要が出てきました。

この流れは新築だけではなく、リフォームにも影響しています。
以前はスケルトン改修(柱や梁だけを残して内部を全面改修する工事)でも確認申請が不要な場合が多くありましたが、今は主要構造部をいじる場合は申請が必要です。

断熱仕様や構造計算を含めた書類を整える必要があり、役所や審査機関もまだ対応に慣れていないため、申請の審査に時間がかかることもあります。
私たちの場合、スケルトン改修に近い大規模リフォームをこれまでに数多く手がけおり、新築に近い確認申請の経験も豊富なので、制度改正による影響は限定的です。

自然素材の工務店として、制度を守るのはもちろんのこと、お客様の暮らしをより快適にすることを一番に考えて対応しています。

 

物価高の波_8 地元工務店だからこそできる柔軟な対応

私たち大丸建設のように地域に根ざす工務店は、これからの家づくりにおいて、見た目や広さだけではなく「暮らしの豊かさ」を真ん中に据えた提案をしていきたいと考えています。

家は広いほど、豪華であるほどいい、という価値観は、今ではすっかり変わってしまいました。毎日の心地よさや、家族の安心が積み重なっていくことこそ、何よりの価値になるのだと思います。

だからこそ、大手との価格競争ではなく、地域密着ならではの「顔が見える安心感」を大切にしています。お客様と同じまちで暮らし、同じ景色を見てきた私たちだからこそ、どんな小さな相談にも応え、ともに考えることができます。

 

設計変更や工程調整も、柔軟にフットワーク軽く対応できるのが、地域工務店ならではの強みです。お客さまの人生が唯一無二であるように、私たちが関わる一つひとつの家づくりが特別なものであるよう、決まりきった型ではなく、それぞれのご家族に合わせた最適な方法を一緒に探していきます。

物価高の時代だからこそ、地域とのつながりを活かした提案を重ね、安心して未来を託していただける家づくりを目指していきます。大丸建設は、どんな時代も、暮らしの真ん中に寄り添う工務店であり続けたいと願っています。

 

物価高の波_7 物価高を逆手に取った「価値の提案」

物価高の時代だからこそ、建物の本質的な価値を追い求めていかないと、コストに見合わない買い物をしてしまうリスクがあります。適正なコストにはそれだけの理由があり、その時のイニシャルコストだけを考えての選択は、生涯を通じたランニングコストで不利に働く可能性もあります。

シンプルな間取りや動線、使いやすい収納計画、そして断熱や耐久性に優れた素材を選ぶこと。こうした積み重ねが、住んだ後の光熱費や修繕費の差となって表れます。安価に見える選択が、10年、20年先に思わぬ負担を生むことは少なくありません。だからこそ、私たちは「目先の価格だけでなく、暮らしの総合コストを一緒に考える」姿勢を大切にしています。

また、家は単なる箱ではなく、家族が安心して日々を紡ぐ場所です。快適さや省エネ性能、将来のライフステージの変化にも対応できる柔軟性を備えることは、住宅の資産価値を守ることにつながります。物価高が続く今だからこそ、一つひとつの選択にしっかりと意味を持たせ、家づくりのプロとして正直に伝えていくことが、地域工務店の責任だと考えています。

 

 

物価高の波_6 リフォーム需要と新築のバランス

今から20年ほど前までは、住宅ニーズは新築偏重傾向でしたが、この20年は中古住宅を取得してリフォームや、用途改善までを含めたリノベーションへの志向が高まってきています。特に若い世代を中心に、住宅の古さも味に変えるおしゃれなリノベーション需要が高まり、雑誌やウェブメディアでも特集が組まれるなど、「あるものを生かして暮らす」ライフスタイル自体に注目が集まっています。

全国的に空き家も増加しており、必ずしも新築でなくても、断熱や内装の機能を高めることで、十分に便利で快適な暮らしは可能です。コスト面でも新築よりも安く済むことから、初めての住宅を取得する30代、40代にとっては、中古住宅のリノベーションは十分に選択肢になりうるのではないでしょうか。

物価高の波_5 流通コストも高騰

今、日本を直撃している物価高に、多くの方が頭を抱えていることと思います。中東情勢も不安定になってきており、そうすると原油高に直結して、ガソリン価格、物流コストが上昇してきます。住宅産業は物流と大きく関わるため、結果的に住宅価格の高騰につながってきます。

輸送コストは輸送距離が長いほどかかってきますし、大量に一括で納入できればその分コストは下がります。大丸建設のような注文住宅の場合、一括仕入れではなく、お客様のニーズに合わせて一つひとつの建材を仕入れていきますので、同じ規格で統一されている大量生産型のハウスメーカー住宅の方が一見すると建材コストの面では有利に感じるかもしれません。

大丸建設では、住宅に使う主要な材料である木材は、すべて国産の無垢材で、産地から直送しています。壁材、床材等も、日本の誠実な自然素材建材店から直接仕入れることが多く、海外から輸入する建材よりも輸送にかかるエネルギーやコストは低い傾向です。流通にかかわる中間マージンが低くおさえられているため、誠意ある自然素材メーカーや産地に適正にお金がまわり、産業の維持や活性化につながります。

こうした観点からも、流通コストがどう回っていくのかを、お客さまに知っていただけるとありがたいなと思います。

物価高の波_4 設計・仕様の見直しが求められる時代

物価高、資材の高騰、人件費の上昇に伴う住宅建築コストの上昇において、これから我々工務店に求められるのは、コストを抑えつつ暮らしやすさを実現するデザインの工夫です。ここは、大丸建設の強みになるのではないかと思います。

大丸建設は首都圏に立地しているため、お客さまが新築で家を建てる際に、土地を取得することから始まり、土地取得コストが地方に比べると圧倒的に高くなります。さらに建物の予算が加わると、どうしても建物の建築コストを低廉化させる必要が出てきて、そこで私たちはさまざまな工夫を凝らしてきました。

それでも、国産の無垢材や自然素材を使うことと、安心して住まうことのできる耐震性の確保は、私たちにとっては譲れない部分ですので、コスト圧縮の提案としては、過剰な設備投資よりも素材や躯体を重要視しよう、ということです。例えば高効率家電やインテリアは、後から資金に余裕ができてから追加することもできます。しかし、構造体や内装材は簡単には追加も更新もできないため、「長く住み継ぐことができるための質を優先する」ことを提案し、住宅の新規取得時のコストをバランスする提案をしてきました。

この経験は今の物価高時代にこそ生かされるものだと思います。これからもお客様にとって最適な提案をしていきます。

物価高の波_3 お客さまの住宅予算とローンへの不安

現代は「不確実性の時代」と言われています。急激な円安や相次ぐ物価高、世界的な紛争の影響など、「数カ月先の未来がどうなるかわからない」状態のなかで、先を見越して投資をしていくのが難しい時代です。

物価高の影響で、住宅取得・建築コストも少しずつ高まってきていますが、ここにきて先行きが心配なのは住宅ローンがじわりと上昇する傾向にあることです。世界的な金利の上昇の影響もあると思いますが、世界の金融情勢が不安定なので、金利が低水準にある時期を見極めながらの住宅取得の必要や、すでにローン返済をしている方は、返済計画の見直しを迫られることも出てきそうです。

私たち工務店にとっても、予算内でお客さまが満足できるようなプランへの提案力が試されます。設計はもちろんですが、適材適所の素材提案を行い、暮らしの質を下げずにどれだけ満足できるか、たくさんの引き出しのなかから最適な提案をできるように、情報収集や検証をしていく必要があります。

物価高の波_2 人材確保も至難の業

物価高の影響は、資材の輸入や調達に限らず、人的コストの上昇にも及んでいます。

日本では毎年、最低賃金の上昇し、働く側からみればよいことではあるものの、経営側からすると人的コストの上昇と資材価格の上昇から、たいへん苦しい状況にあるのが現実です。東京都の最低賃金は2024年度で1,163円。今から10年前の2014年には888円だったころからすると、実に275円、3割以上上昇しています。単純計算はできませんが、住宅価格に3割分の上昇幅を入れるならば、10年前には4000万円で建てられた家が、5200万円になってしまう……というくらいの上げ幅です。

一方、住宅産業では人材不足が慢性的に続いています。2020年ごろの東京オリンピック関連の建築ラッシュで、首都圏では特に建築業界の人材獲得に困難が生じていました。技術の高い職人の奪い合いと、それに伴い単価の上昇が続いています。

また、若手人材の確保も急務です。若手を育成するには熟練者の指導が不可欠ですが、それらを両立させていくのはまた至難であり、自社大工の育成や、多能な技術者を育てていく視点も欠かせません。

大丸建設ではこれまでの経験とネットワークから、技術力の高い大工さんの力を借りることができていますが、それに甘んじることなく、アンテナを張り巡らせて、いい職人さんとの出会いを大切にしていこうと思います。

 

物価高の波_1 住宅産業を直撃する物価高

今、ニュースを見れば毎日のように「お米が手に入らない」「あれもこれも値上げ」「電気代・ガス代などの生活のインフラも高騰」「それなのに給料は上がらない……」と、物価高が私たちの生活を直撃しているのを痛感しています。建築業界も例外なく物価高の影響を受けており、私たち工務店も、大変なやりくりをしている日々です。

コロナ禍に大きな影響を及ぼした「ウッドショック」は、北米を中心に住宅DIY熱が高まり、住宅建材となる木材の輸入が大幅に滞り、急激に国産材への需要が高まったことで起こりました。大丸建設では長年、産地との提携関係があるため、直接的な影響は少なかったものの、産地では資材の提供に苦慮している様子が伝わってきました。

しかし、今はさらに極端な円安や、関税の影響も受けつつあるなかで、今後さらなるコスト高に見舞われる可能性があります。木材だけでなく、合板や断熱材、配管部材など、あらゆる材料が高騰することが予測され、それに応じて住宅建築コストも見直していく必要に迫られるはずです。