第2回 建築基準法という「最低ライン」

耐震について話すとき、まず前提として理解しておいていただきたいのが、建築基準法の耐震規定です。この法律は、住宅を含むすべての建物が満たすべき性能の「最低ライン」を定めています。逆に言えば、この基準を満たしていない建物は、原則として建てることも売ることもできません。

現行の耐震基準は、大きく分けて二つの水準を求めています。一つは、震度5強程度の中規模地震で、大きな損傷を受けないこと。もう一つは、震度6強から震度7に至るような大規模地震でも倒壊・崩壊しないことです。倒れないことを求めるだけでなく、地震のあとに人命の安全が確保されることまでが含まれています。

この基準は、大きな地震があるたびに見直されてきました。1981年の改正で、いわゆる「新耐震基準」が導入されました。木造住宅については、2000年にさらに改正が加わり、接合部の金物の仕様、地盤に応じた基礎の設計、耐力壁のバランスの確認などが強化されています。1981年〜2000年に建てられた建物は「グレーゾーン」とも言われています。

同じ木造住宅であっても、いつ建てられたかによって耐震性能に差があります。ご自宅がいつのどの基準で建てられているのかを把握することが、耐震を考える最初の一歩になります。築年数がおおよそのめやすになりますが、詳細な確認が必要な場合には、専門家による耐震診断という方法もあります。自治体によっては、診断や改修に対する補助制度が用意されている場合もあります。

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