第1回_2026年の地震を経て、改めて考える耐震

9月は、日本にとって防災を意識する月です。今年は、2016年4月に発生した熊本地震から10年という節目にあたる年でもあります。私自身、11月には建築関係者の研修という形で、熊本の被災地を訪ねる予定でした。

そのなかで、7月28日、熊本県内で大きな揺れをもたらす地震がふたたび発生しました。被害を受けられた地域のみなさまには、心よりお見舞いを申し上げます。まだ調査や復旧の途上にあり、詳細な被害の分析はこれからの段階ですが、10年前の熊本、さらにその前の阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験が、こうした場面での判断や動き方に、確実に生かされていると感じています。

建築の仕事を長く続けていると、地震はいつかまた必ず来るもの、という前提で日々の設計や現場に向き合う癖がつきます。日本という国に住む以上、これは避けようのない前提だと考えています。

一方で、そのことを必要以上に恐れる必要はないとも考えています。過去の震災の反省を踏まえて改正されてきた建築基準法のもとで、きちんと設計・施工された木造住宅は、地震に対して十分に耐える力を持っています。この点は、阪神・淡路大震災以降の被害分析でも、熊本地震の被災データでも、繰り返し確認されてきました。

地震を正しく恐れ、しかし恐れすぎずに正しく備える。そんな秘訣をお話しします。

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