酷暑の中での建築現場作業の負担が高まっていることについては、我々いち工務店の努力だけでは限界があり、建築業界全体で声をあげ、またお客さま方への理解を促していくことも必要になってきます。
住宅建築の場合は、隣戸が近くに迫っているため、気温が比較的低い早朝や夜間に作業をすることが難しく、どうしても日中の暑い時間に作業をせざるを得ない状況です。しかし、酷暑の中での屋外作業は、時に命や大怪我の危険を生じることもあり、作業時間を短くして工期を長くとったり、職人さんたちの夏場の工賃を上げるなどの仕組みも必要になってくるのではないでしょうか。
実際に今年の夏、長期間過酷な暑さを経験し、職人さんたちに強い負担を強いることになってしまったことや、暑さが原因で予定通りの作業が進まなかった経験から、現場努力だけでは解決し得ない問題が生じていると感じます。命を守る観点から、作業環境についてのお客さまのご理解とご協力も必要となってきます。大切な社員や職人さんたちを守れるよう、私もできる限り現場の状況を発信していきたいと考えます。