伝統的建築物の美 (7)上品な檜の木肌

大丸建設では日常的には杉材を用いた家づくりをしています。杉は建築材の中では早く成長し(約50年)、素直でまっすぐ、やわらかいので加工しやすく、国内でも大量に生産されているので比較的安価に入手することができます。日本の杉材の乾燥・加工技術は高く、建築用材として使いやすい材です。

一方、檜は杉と同じく針葉樹でまっすぐ、加工しやすい性質は共通していますが、杉よりも成長に時間がかかることから高級材として知られ、「総檜造の家」となれば建築費用もかなり高くなります。そのため、一般の住宅では床柱などの家の顔となる部分や、土台や浴室まわりなどの耐水性を求められる一部分に使用するのにとどまります。

伝統的建築物では総檜造を感じることができます。檜の木肌は杉の健康的な明るい色合いよりも、一段階落ち着いたグレーやシルバーの光沢が感じられ、しっとりとした上品な雰囲気です。木目の流れも穏やかで緻密さを感じられます。

杉のよさ、檜のよさ、それぞれなので、ぜひみなさんも「木肌」について観察してみてはいかがでしょうか。

 

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