伝統的建築物の美 (8)建築探訪で「見る目」を養う

今月は、福岡県の大濠公園能楽堂や、私の好きな京都・清水寺本堂舞台を引き合いに、伝統的建築物の美しさについて語りました。日本には数多くの社寺建築が残っており、その土地ならではの構造や屋根の形状が見られます。雪深い地域かどうか、湿度や台風の襲来回数、宗派などによっても特徴があり、一つの建築物を見るだけでも歴史や文化の様々な側面を学ぶことができます。

ぜひ、伝統的な建築物を見にいくときには、拝観時にいただくパンフレットをよく読み、できれば事前にホームページなどで予習していくと、建築に関するより深い知識が身につくのではないかと思います。一度勉強したことは、折にふれて思い出すことができるので、他の場所を見たときにも「あ、これは檜皮葺だな」とか、「伝統構法は釘を使っていないと聞いたな」などと、共通の目をもって見ることができるようになります。

大丸建設の創設者は、伝統構法を得意とする宮大工でした。私は、その血を受け継ぐ者として、日本の伝統的な家づくりを後世に伝えていきたいと思います。

 

 

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