社会の化学物質(5)  「香害」は化学物質由来だけではない

「香害」(こうがい)の原因となる物質は、主に、柔軟剤等の香りを長く持続させるためのマイクロカプセルに包まれた合成科学物質に由来します。マイクロカプセルには香り成分だけでなく、合成海面活性剤などさまざまな人工化学物質が含まれており、これらが空気中に揮発して鼻や喉から吸い込むことにより、化学物質が肺をはじめ内臓にたまり、さまざまな健康被害を引き起こします。

いったん化学物質過敏症を発症すると、人工的な合成化学物質だけでなく、自然由来の香料にも反応してしまうケースがあります。自然由来のアロマオイルなども香りが強いため、過敏症の方は体調に影響する場合もあります。

住宅の化学物質も同様で、合成化学物質だけでなく、自然由来の木材に含まれる香り成分への反応がある方もいます。たとえば、ヒバに含まれるヒノキチオールについては、私自身も反応してしまうため、自然由来だから大丈夫、というわけではありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です