自然由来のものでも発症することがある

有害化学物質というと、接着剤や香料などの工業製品のイメージがあります。しかし、何が「有害」かというと、化学物質そのものというよりも、その物質に反応をする人にとっての有害な成分、と捉えるとよいと思います。自然由来のものでも、あらゆる成分は化学物質なのです。

自然由来の香り成分でも、人によっては症状を発症することがあります。例えば、スギ材にはアセトアルデヒドが含まれており、それに反応する人もいます。ヒバに多く含まれるヒノキチオールは、一般的には好まれる香りとは言われていますが、ヒノキチオールが苦手な方も一定数います。私もその一人で、建築中にヒバ材を使ったり、シロアリ防蟻のためにヒバ油を使うと、喉が痛くなってしまいます。

自然由来のものだからすべてが安心・安全というわけではなく、それに反応してしまう人もいるということを理解したうえで、建材を選んでいくことが大切です。人それぞれ、化学物質に対する反応が異なることを理解し、違いを尊重していく姿勢が求められます。

 

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