2025年の酷暑_8 高温の影響での熱中症患者の増加

東京都消防庁によると、2025年6月から8月にかけての東京では、熱中症による救急搬送が8,341人と、過去最多を更新しました。2024年は6〜9月で7,996人だったので、9月のデータも足されると、さらに多い人数が熱中症に倒れたといえます。

東京では、都市部ならではの環境、つまり建物が蓄積して熱がたまりやすく、最低気温が下がらずに夜も室温が下がりにくいことなど、複合的な要因が熱中症リスクの底上げにつながったと考えられます。

もはや熱中症が避けられないリスクとなっているため、ライフスタイルにおいては、日中だけでなく夜間も冷房を活用して「暑さの残り」を軽減することが大切です。また、室内にいても水分補給をしっかりして、喉乾いてからではなくこまめに水分を取るように心がける必要があります。また、熱中症による救急搬送者の半数以上は高齢者であることから、高齢のご家族やお子さまが特にリスクが高いことを意識して、「我慢をしない」対策を家族で今一度確認をしていくことをお勧めします。

 

2025年の酷暑_7 9月にも続いた猛暑

気象庁の定義する「夏」は6〜8月で、9月は「秋」というのが一般的です。しかし、2025年の東京では、9月にも猛暑が続きました。

9月1日から3日にかけて、最高気温は36.4℃、37.0℃、37.0℃と3日続けて猛暑日を記録し、9月8日の35.0℃まで、合計4日間の猛暑日がありました。ただ、それ以降も9月全体で真夏日が14日あり、9月18日ごろまで最高気温が33℃〜34℃台の日が続きました。

いわゆる「秋のお彼岸」と呼ばれる時期の9月19日から最高気温が30℃を下回り、過ごしやすい日が増えてきました。

10月に入ってからは最高気温が30℃以上の真夏日はなく、過ごしやすい日々が続いています。ようやくホッと一息つけた実感があります。

今年の最高気温の推移を見ていますと、「夏」の定義そのものが変化しているのを実感します。少なくとも9月は「秋」というにはあまりに暑く、真夏、猛暑の9月の傾向は今後も続くのではないかと感じています。

 

2025年の酷暑_5 東京の気温の傾向

“史上いちばん暑かった”と言われる2025年の夏。気象庁の東京(東京気象台)の実測から、東京ならではの様子を振り返ってみます。

この夏、東京の最高気温が最も高かったのは、8月30日の38.5℃でした。

6月では、最高気温が30℃以上になった日は6月16日で、翌17日には34.8℃となったのをピークに8日間、真夏日が続きました。6月24日・25日を除く13日間が最高気温30℃以上の真夏日だったのです。

7月はさらに気温が高い傾向が続きます。31日間のうち、最高気温が30℃以上の日が21日、35℃以上の猛暑日が6日ありました。30℃を下回る日はわずか4日。1日の平均気温が30℃を超える日が6日あり、一日中暑いという実感がありました。

8月は猛暑の記録を塗り替えるような日々でした。最高気温が30℃以下は2日のみ。猛暑日は18日、真夏日は11日でした。日平均気温が30℃以上の日が15日あり、うだるような暑さといえる日々だったと思います。

2025年の酷暑_1 史上最高に暑い夏を更新

近年の夏の暑さはレベルが変わったと感じるほどで、建築現場で作業をしていると、命の危険を感じるほどです。大丸建設では社員・現場の安全を守るために、さまざまな対策をしていることは以前もこのブログでお話ししていますが、もはや人智では追いつかないほどの状況だとも言えます。

実際に2025年の日本の夏は、「歴代最高気温」を更新しました。8月5日群馬県伊勢崎市で41.8度を記録。静岡県、埼玉県、兵庫県、栃木県、岐阜県、高知県の12カ所で41度超を記録しました。特に8月5〜6日ごろの関東地方の気象予報を見ていますと、埼玉県や群馬県の各地点で「41度」と目を疑いたくなるような数字が並び、日本の気象は大きく変化したのだと実感しました。

 

実際に、2025年6〜8月の国内の平均気温が平年より2.36度高く過去最高となりました。前年の2024年も「史上最高に暑い夏」だったのですが、それをはるかに凌駕する記録となり、あまりうれしくないのが実態です。

断熱と確認申請_8 制度が変わっても変わらないこと

2000年代に入ってから、住宅を取り巻く法律や基準は大きく変わってきました。耐震性能の強化、省エネ基準の整備、そして今回の断熱性能の厳格化など、環境や社会の変化に応じて、制度が整えられ、自主的な対策だけでは進まなかった部分が、一気に進んでくるようになります。

けれど、どんな制度ができても、私たち大丸建設が大事にしていることは変わりません。
それは、この家に住む人が、心からくつろげる空間をつくるということ。まさに「こころつながる家づくり」の精神です。無垢の木の肌ざわり、自然素材のやわらかな空気、しっかりとした構造の安心感。こうした手ざわりのある家づくりを、代々大切にしてきました。この夏のように暑い季節も、冬の冷たい空気も、断熱や気密がしっかりした住まいなら、心地よく乗り越えられます。
法律が変わることで家の性能はより透明になり、選ぶ人にとって安心の基準が増えました。

でも、一番大事なのは「この家に住んでよかった」と思っていただけることだと私たちは考えています。
これからも大丸建設は6代続く工務店として、変わらない誠実さで、世界に一つだけのお客さまの家づくりを、心を込めてお手伝いしてまいります。

断熱と確認申請_7 お客様にとってのメリットとは?

今回の制度改正によって、家の断熱性能を確認申請の段階で明確に数字で示すことが義務化されました。これは、住む方にとって大きなメリットと言えます。

住宅の性能、特に断熱や気密については、家の内部に隠れるものでもあり、完成してからでは見えにくいものです。「きちんとした断熱がされているのか」「どれくらい快適で光熱費が抑えられるのか」など、実際には住んでみないとわからないことも多く、これまでは設計者や工務店を信頼するしかない部分が多くありました。
今回の改正により、設計段階から断熱性能を数値で証明し、審査機関が確認する仕組みが整いました。これによって、家の基本性能が客観的に評価され、書類として残ります。たとえば「UA値(外皮平均熱貫流率)」などの数値を見れば、どれくらい熱が逃げにくい家なのかを具体的に理解できます。

私たちはこれまでも丁寧に断熱施工に取り組んできましたが、それを具体的な数字や書類でお客様にきちんと示せるのは大きな安心につながると感じています。家は長く住むものだからこそ、こうした情報開示と透明性がこれからますます大切になっていくと思います。

 

 

断熱と確認申請_6 制度変更にも慌てずに

今回の確認申請の制度改正で、提出すべき書類が増えたことに建築業界関係者の戸惑う声は少なくありません。しかし、大丸建設では大きな混乱はありませんでした。実際に私は一級建築士として数多くの確認申請を書いてきましたし、耐震や省エネの各種資格を取得していくなかで、法律に基づいた文書作成は比較的得意であることも大きいです。

もともと私たちは、無垢材や自然素材を用いて、木の家らしいぬくもりと快適さを大切にしてきました。自然素材は調湿性や断熱性に優れていて、長く住むほどに心地よさを感じていただけるものです。20年ほどかけて、業界団体の仲間たちと断熱性能についても正しく学び、最新技術や法律の動向についてもアンテナを張ってきていたので、実際の設計や施工現場に生かす取り組みを続けてきました。だから、今回の法改正で「性能を数字で示してください」と言われても、すでに準備してきた知識や実績が支えになっています。

住まいの本質は、法律の義務を守るだけではなく、そこで暮らすご家族が安心して長く住めることだと思います。これからも変わらず、その思いを大切にしながら家づくりに向き合っていきます。

 

断熱と確認申請_5 工事現場は変わるのか?

今回の制度改正で確認申請の書類は大幅に増えましたが、少なくとも大丸建設の実際の工事現場では大きな変化はありません。
なぜなら、断熱材の施工や気密の確保といった基本的な工程は、法律が変わる前から私たちが丁寧に取り組んできたことだからです。

断熱材をどの厚みで入れるか、サッシをどの性能のものにするかは、もともとお客様の快適な暮らしやランニングコストを考えて提案し、お客さまの納得のもと、必要な水準を満たした状態で工事をしています。そのため、計画段階で十分な性能を確保するのが当たり前になっているため、工事の進め方自体はこれまでと変わりません。

断熱や気密の性能は、書類上だけでなく実際にきちんと施工できて初めて意味があります。
私たちにとってはそれも当たり前のことですが、より一層丁寧に工事を進め、お客様が心地よく過ごせる住まいを仕上げていきたいと思っています。

断熱と確認申請_4 書類上、どこが大変になったの?

今回の改正で、多くの木造戸建てを手がける工務店が特に大変だと感じているのは、確認申請に添付する書類が増えたことです。これまでは、一級建築士が設計を担当していれば、断熱性能の詳しい表記は一部省略できました。しかし今は、すべての住宅で断熱等性能等級や一次エネルギー消費量の計算結果を、計画書に明記して提出する必要があります。

具体的には、断熱材の種類と厚みや、窓やサッシの性能(熱貫流率など)、一次エネルギー消費量といった数値を計算し、根拠となる資料をそろえたうえで審査機関に提出します。審査機関はこれらの数値が省エネ基準を満たしているかどうかを一つずつチェックし、間違いや不足があれば差し戻しとなります。
これらは大手建築会社だけでなく、私たちのような小さな地域工務店にも適用されています。慣れない工務店にとっては「書類をそろえるだけで何日もかかる」という声もあります。

大丸建設でも、もちろん丁寧に準備をしていますが、これまでの経験があったからこそ、比較的スムーズに対応できています。ただ、全体として確認申請が複雑になったのは確かで、業界全体の負担は大きいのは事実です。

断熱と確認申請_3 断熱性能の重視傾向が明らかに

近年、家づくりでは「断熱性能」がこれまで以上に重視されています。
大丸建設のブログでは、幾度となく断熱についてお話ししていますが、近年の猛暑で断熱性能の大切さはみなさんきっと実感しておられることでしょう。

断熱性能が高まると、住まいは外気の影響を受けにくくなり、室内の温度を一定に保つことができます。冬の寒さや夏の暑さをやわらげ、住む人が快適に過ごせるだけでなく、冷暖房の効率が上がり光熱費の削減にもつながります。

断熱性能が重視されるようになった背景には、地球温暖化対策があります。建物から排出されるCO2を減らすことが国全体の目標となり、住宅の省エネルギー化が急速に進んできました。2025年にはすべての新築住宅で省エネ基準への適合が完全に義務化されることが決まり、断熱等級4以上が最低基準となりました。

「きちんと断熱できる家を選ぶ」ということが、これからの住まいづくりの当たり前の基準になろうとしています。そして、私たち工務店にとっても、断熱性能を高めることは、お客様の暮らしを守るために大切なポイントだと感じています。