2024年の猛暑_3 熱帯夜も過去最大レベル

2024年は日中の猛暑に加え、熱帯夜(最低気温が25℃以上の夜)の頻度も増加し、夜間も涼しくならないため、体力の回復が難しくなりました。

2024年の東京における熱帯夜(日中の最低気温が25℃以上の日数)は、過去10年の平均と比べて大幅に増加しました。気象庁のデータによると、2024年は60日以上が熱帯夜となり、特に7月から8月にかけてその頻度が高まりました。過去10年間の平均では東京の熱帯夜は30日から40日程度であったため、2024年はそれに比べると、約20日から30日も増加しています。

2023年と比較すると、2024年はさらに厳しい暑さでした。2023年には、熱帯夜は約50日観測されており、それ自体も過去最大規模の暑さと言われていましたが、2024年はさらに10日以上多くの熱帯夜が観測されています。これにより、2024年の夏は夜間の暑さが特に顕著で、連日続く寝苦しい夜が人々の体調管理を困難にしています。

2024年の猛暑_2 真夏日が60日以上

2024年がいかに猛暑であったかは、気象庁のデータを見てみるとよくわかります。

2024年の夏は平均気温が平年を大幅に上回りました。東京では、6月末から9月初旬までに猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が例年の2倍以上記録され、一部の地域では40℃を超える異常な高温も観測されました。気象庁のデータによると、30℃以上の日(真夏日)は60日以上、35℃以上の猛暑日は15日を超えました​。

2023年も過去最大の暑さとして話題になりましたが、2024年の暑さはそれを上回る異常な状況でした。2023年はエルニーニョ現象の影響で高温が続きましたが、2024年はそれに加えて、太平洋高気圧の張り出しがより強く、ジェット気流も通常より北に偏り、日本全体が熱波に包まれやすくなっていたことが原因です。

過去の気象統計と比べても、2024年の夏は異常な高温であったことがわかります。これからも気候変動に伴う暑さのリスクが増すと考えられており、今後は暑さ対策をさらに強化する必要heatwave_02

2024年の猛暑_1 毎年猛暑の記録を更新

2024年の夏は、日本の多くの地域で記録的な猛暑となり、特に平均気温が統計史上最高レベルに達しました。気象庁のデータによると、1898年以降で最も高い平均気温を記録した2023年に匹敵する暑さで、2024年の夏は平年を大きく上回る気温が続きました。

具体的には、日本国内の15地点で観測された平均気温が+1.76℃に達し、前年と並んで過去最高の暑さとされています。

東京やその他の都市でも35℃を超える猛暑日が続き、西日本や東海地域では連続して40日以上の猛暑が観測されるなど、全国的に高温が持続しました。

毎日の天気予報でも、熱中症注意情報が出るたびに、現場の安全に心を砕く日々でした。建築現場はエアコンがないためどうしても暑くなりがちで、大工さんや職人さん、現場監督はそれぞれ暑さ対策を万全にしてもなお、暑さが工事に影響することもありました。

備えあれば憂いなし_8 耐震グレーゾーン住宅に要注意

大丸建設では、東京都建築士事務所協会の耐震評定業務を行っています。最近、事務所協会には、耐震診断のお問い合わせが急増しています。大丸建設自体でも、複数の耐震診断を同時に進めている状況で、お客様の防災意識の高まりを感じています。

現在の戸建住宅の多くは、1981年に施行された新耐震基準以降の建築で、それ以前の建築物は大震災の時に倒壊の恐れがあるとして、優先的に耐震補強をするような補助政策がとられています。

一方で、今問題視されているのが、1981年6月の新耐震以降に建てられ、2000年5月までに建築されたグレーゾーン住宅。東京都が現在、独自の調査を始めていますが、新耐震基準は満たしていても、構造用の金物が不足していたり、壁の配置のバランスが悪いなど、必ずしも安全だとは言い切れないからです。

耐震対策は、地震が起こってからでは遅く、今のうちに備えをしておくことが大切です。少しでも気になることがあれば、大丸建設に遠慮なくご相談ください。

備えあれば憂いなし_7 乳幼児や高齢者がいる家庭で注意したいこと

乳幼児や高齢者がいる家庭では、防災対策ではより配慮が必要です。

高齢者や障害者は、福祉避難所を利用できる可能性があります。避難所までの道のりが難しい場合は、事前に近隣の親戚や知人、民生委員などと避難先を相談しておくと良いでしょう。車椅子やベビーカーが必要な場合は、それを考慮した避難経路を確認しておくことも重要です。

また、緊急時の連絡手段についても準備が必要です。乳幼児は連絡手段を持っていない場合がほとんどで、保育園や幼稚園との防災訓練はより強い意識で行っていかねばなりません。高齢者が携帯電話を使い慣れていない場合は、紙に緊急連絡先を書いて持たせると安心です。特に今は公衆電話がほとんど撤去されているため、出先で被災した際には誰かに連絡を依頼するなどの手段も事前に検討しておくとよいでしょう。

さらに、家の中の安全対策も見逃せません。家具が転倒しやすい場所を固定し、ベビーベッドや高齢者の寝床の周りに危険なものがないかを確認しましょう。特に、地震の際に物が落ちてくる可能性のある場所には、注意が必要です。

乳幼児や高齢者、ハンディキャップがある人の安全を確保することは、私たち大人が安心・安全に過ごすことにもつながります。

 

備えあれば憂いなし_6 ハザードマップを確認するくせを

ハザードマップとは、自然災害が発生した際に被害が予想される地域や、避難場所、経路を示した地図で、洪水、地震、土砂災害などのリスクを可視化し、住民の安全を守るための情報が掲載されています。東京都のハザードマップは、各区市町村のウェブサイトからダウンロードできるほか、自治体の窓口や図書館でも配布されています。

ハザードマップを見る際のポイントは、まず自宅や通勤・通学ルートの洪水・土砂災害の危険区域を確認することです。これにより、自分が住んでいる場所や、日常的に移動する場所がどの程度リスクにさらされているかが分かります。次に、避難場所や避難経路をチェックし、家族全員で共有しておくことが大切です。

また、ハザードマップには、過去の災害履歴や、想定される被害の程度も記載されています。これを参考に、具体的な避難行動や備蓄の見直しを行うことができます。普段からハザードマップを確認し、非常時に備えた行動計画を家族で話し合っておくことで、いざという時に冷静に対応できるはずです。

備えあれば憂いなし_5 持ち歩きに適した防災グッズ

通勤や通学の際に、常に携行しておくべき防災備蓄は、万が一の災害時に自分の身を守るために非常に重要です。まず、携帯用の非常用グッズとして、小型のポーチなどにまとめて持ち歩けるアイテムを用意しましょう。

飲料水のパウチやエネルギーバー、チョコレートなど、短時間でエネルギー補給ができるものを入れておくと安心です。また、ホイッスルや小型のLEDライトは、暗闇の中で自分の位置を知らせたり、視界を確保したりするのに役立ちます。

さらに、携帯電話の予備バッテリーや充電ケーブルも必需品です。災害時には通信が途絶えることがあるため、できるだけバッテリーが持続するよう備えておくことが大切です。

ティッシュペーパー、マスクも便利なアイテムです。簡易トイレを持ち歩くことはあまりないかもしれませんが、渋滞時にトイレに行けないこともあるので、車には備えておくとよさそうです。

最後に、緊急連絡先を記載したメモや家族との集合場所のリストも携帯しておくと安心です。何よりも、こうした防災用品を日常的に持ち歩くことで、日常的に防災意識を高めることにつながり、万が一の際にも冷静に対応できる一助となります。

 

備えあれば憂いなし_4 備蓄品の保管場所について

防災備蓄品の保管場所は、家庭の中でどこが適しているかを考える際、まず、取り出しやすい場所であることが重要です。地震や災害が発生した際に、すぐにアクセスできる場所に保管しておくと、いざという時に慌てずに済みます。例えば、玄関の近くやリビングの一角にまとめて置くのが効果的です。

次に、複数の場所に分けて保管することをおすすめします。家が倒壊したり、部屋が塞がれてしまった場合、1カ所にすべてを保管していると取り出せなくなるリスクがあります。たとえば、リビング、寝室、車のトランクなど、分散して備蓄することで、アクセスしやすいようにしましょう。

さらに、湿気や高温に注意することも大切です。食品や医薬品は湿気や温度に弱いので、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。押し入れやクローゼット内も良いですが、湿気がこもりやすい場所では除湿剤を使用するのが効果的です。

みなさんの家庭内で最適な場所はどこでしょうか。あらためて見直してみて、非常時に備えましょう。