押入れからクローゼットに。

昔ながらの日本家屋の収納といえば「押入れ」で、どの家でもだいたい寸法は決まっています。1間(けん)は幅が約180cm。奥行きは80cm前後で、柱なども含めると90cmくらいの深さになっています。上下2段に分かれていることが多く、それを2枚引き戸で開け閉めします。押入れの高さは180cmくらいで、そのうえに高さ30cmほどの天袋があることも多いです。押入れは奥行きが深いので収納量が多く、布団もすっぽり入るのが魅力です。洋服をバーにかけるならば、2本バーを並べて奥にも洋服を架けることもできます。一方、奥行きが深すぎるため、奥のものを取り出しづらかったり、湿気がたまってカビやダニなどが発生する懸念もあります。

押入れからクローゼットに変わったのは、ライフスタイルの変化と、「寸」「間」や「尺」の単位を基本とした日本家屋のあり方が変わってきたからです。日本独自の間合いや寸法を使わなくなり、収納のサイズ感や発想も自由になってきたことから、クローゼットのあり方も自由に変化してきました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です