
物価高の時代だからこそ、建物の本質的な価値を追い求めていかないと、コストに見合わない買い物をしてしまうリスクがあります。適正なコストにはそれだけの理由があり、その時のイニシャルコストだけを考えての選択は、生涯を通じたランニングコストで不利に働く可能性もあります。
シンプルな間取りや動線、使いやすい収納計画、そして断熱や耐久性に優れた素材を選ぶこと。こうした積み重ねが、住んだ後の光熱費や修繕費の差となって表れます。安価に見える選択が、10年、20年先に思わぬ負担を生むことは少なくありません。だからこそ、私たちは「目先の価格だけでなく、暮らしの総合コストを一緒に考える」姿勢を大切にしています。

また、家は単なる箱ではなく、家族が安心して日々を紡ぐ場所です。快適さや省エネ性能、将来のライフステージの変化にも対応できる柔軟性を備えることは、住宅の資産価値を守ることにつながります。物価高が続く今だからこそ、一つひとつの選択にしっかりと意味を持たせ、家づくりのプロとして正直に伝えていくことが、地域工務店の責任だと考えています。
