
年の瀬になり、日ごとに冷えが深まるなか、今年つくった家のことを思い返しています。どの現場でも、私たちは木と対話し、木を読み、木を生かすことに努めてきました。設計者の意図を汲みつつも、現場でどの木をどう使うのかは、工務店や大工の采配に任されます。誇りをもって木に向き合ってきたこと、これは年が変わっても不変の大丸建設の姿勢です。
木にはそれぞれ“顔”があります。年輪の詰まり、白身と赤身、木表と木裏、節の有無、樹種による特性。これらはすべて「この木がどんな木か」を語るサインであり、同時に「この木をどう使うか」を決める判断材料になります。
家をつくるというのは、単に木を並べることではありません。構造、安全、快適性、コスト、将来のメンテナンス……。それらを見据えて、「どの木を、どこに、どんな工程で使うか」を采配するのが工務店の責任です。
私たち大丸建設は、明治初期からの160年の歴史とともに、多くの木と向き合ってきました。紀州・山長商店をはじめとした全国の産地から直接取り寄せる杉。檜やヒバ、広葉樹を使うこともあります。
一本一本の木の声に耳を澄ませ、その木が一番生きる形で、住まいをつくる。それが、私たちの誇りであり、責務です。
木の表情を読み切る——それは単なる技術ではなく、木を敬い、木に応える姿勢です。
来る年も、この姿勢を変えることなく、一つひとつの家と、向き合ってまいります。
本年もお世話になりありがとうございました。良いお年をお迎えください。

