江戸時代の大工の日当は?

江戸時代、大工は花形の職業とされ、比較的賃金の高い職種だったと言われています。調べてみると、『文政年間漫録』という資料に、大工の日当は銀5匁4分と書いてあります。ちなみに、このなかに飯代が含まれているそうです。

銀5匁は「ごもんめ」と読み、銀5匁4分とは、今のお金にすると1万6000円弱くらい。正月やお節句などのお休み、天候休日なども含めると、年間の労働日数は300日弱で、年収は約500万円ということです。

『文政年間漫録』には、大工の暮らしぶりが事細かに書かれており、食費や家賃、家具や道具などの住居費、衣料費、交際費などが記されています。大工は比較的高収入でしたが、これらの生活費を差し引くと残るお金はほとんどなくて、江戸時代の庶民の暮らしがいかに慎ましやかであったのかがわかります。

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